取材:記事・写真/RanRanEntertainment
ミュージカル『フランケンシュタイン』のファン感謝祭イベントが7月29日(月)に東京都内で行われ、中川晃教と柿澤勇人、加藤和樹、小西遼生、露崎春女、演出の板垣恭一が登壇した。
左から:露崎春女、加藤和樹、中川晃教、柿澤勇人、小西遼生、板垣恭一
誰もが知るゴシックロマンの名作を、大胆なストーリー解釈と、流麗にしてメロディアスな音楽でリマジネーションし、2017年に日本で初演されると熱狂的なリピーターを増殖させた本作。メインキャスト全員が一人二役を演じる演劇的作劇も高い評価を得ている本作の待望の再演も、2020年1月に決定した。初演に続いて、中川と柿澤がビクター・フランケンシュタインとジャック役を、加藤と小西がアンリ・デュプレと怪物役を、露崎はエレンとエヴァ役を務める。
トークセッションには、中川、柿澤、加藤、小西、板垣、そしてプロデューサーの篠崎勇己が登場。
中川は本作が日本初演時から大ヒットした要因を「俳優として二役を演じることができるという意味でもどの作品とも違う。おそらく、見に来られるお客さまも、俳優の二つの顔を見られて、どうチャレンジしているかを見る」と分析。柿澤も「カロリー的には相当しんどいですが、違う役をやるから楽しんでやれる」と納得の様子だった。
また、柿澤は初演時に女優の大竹しのぶが観劇に来場し、「二幕に出てこなかったね」と柿澤に言ったというエピソードを披露。柿澤は「(ジャックは)俺だよ?って言ったら、『嘘でしょう?』って(驚いていた)」と明かし、会場の笑いを誘った。
中川、柿澤の演技の違いについて話が及ぶと、加藤は「毎日何が出てくるかという緊張感やドキドキ感があった」中でそれぞれ役を作り上げていったと話す。そして、「アッキーさん(中川)はともに進んでいくという意識があって、カッキー(柿澤)は自分が支えてあげなくちゃという気持ちがある」とそれぞれへの思いを述べた。
一方、小西は「処刑前の歌うシーンで、カッキーは『俺のために死んでくれてありがとう』という(思いが感じられることが)あった。その思いの強さが感じられるから、潔く死ねる」と初演時を振り返り、「カッキーは芝居や目で表現してくるけど、アッキーは歌。アプローチは(二人とも)違うけれど、同じものを伝えてくる。それが面白い」と語った。
初演時、韓国版の初演と再演を潤色して作り上げたという板垣は「どちらも翻訳していただいて、いいとこどりをしました。なおかつ、台本に腑に落ちないところがあったので、書き足しました。アンリがなぜビクターに自分の体を使えと言ったのがなんでだったのだろうかと思ったので、そこを足しています」と話した。
トークセッション後には、露崎による「その日に私が」の歌唱も披露された。露崎は本作がミュージカル初挑戦で、本作にも初出演。そのため、「こうやって歌ったのも初めてで、ドキドキでした」と笑顔を見せると「素晴らしい作品で、素晴らしいキャストの皆さんとご一緒できるのが楽しみです。精一杯頑張らせていただきます」とコメントした。
なお、この日のイベントでは、劇中の「クマ、おいしい」というセリフにちなんで、登壇者たちが「熊カレー」を試食する場面もあった。
※舞台写真は東宝演劇部提供
ミュージカル『フランケンシュタイン』は、以下の日程で上演。
【東京公演】2020年1月8日(水)〜1月30日(木) 日生劇場
【愛知公演】2020年2月14日(金)〜2月16日(日) 愛知県芸術劇場 大ホール
【大阪公演】2020年2月20日(木)〜2月24日(月) 梅田芸術劇場 メインホール