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2022年4月5日 18:00

『セールスマンの死』公開フォトコール&初日会見 段田安則が65歳にして挑む名作舞台「観にきて失敗したということはない」

取材:撮影/RanRanEntertainment

パルコ・プロデュース 2022『セールスマンの死』公開フォトコール&初日会見が4月4日(月)に、PARCO劇場で行われ、、鈴木保奈美、福士誠治、林遣都、鶴見辰吾、高橋克実が出席した。

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左から)鶴見辰吾   林遣都 鈴木保奈美 段田安則 福士誠治 高橋克実

 

本作は、過酷な競争社会や若者の挫折、家庭の崩壊などを描いた、アーサー・ミラーの代表作。段田が65歳の節目に、ウィリー・ローマン役に挑む。

この日のフォトコールでは、ウィリーを心配して様子を見にきたチャーリーとウィリーがカードゲームをしているシーン、ウィリーとリンダの元にベンが現れ、土産話を披露するという過去の回想シーン、そしてウィリーの精神が不安定なことを家族で話し合うシーンが披露された。現在と過去の回想、そしてウィリーの妄想が入り混じり、不穏な空気が漂っていた。

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会見では、段田は「1週間くらい前までは不安でいっぱいだったんですが、劇場に来てそこそこいけるんじゃないかという手応えを感じています。今までご覧になったことがある方も『セールスマンの死』がショーン・ホームズの演出によってこんなふうに蘇るのかと、そして観たことがない方には、これがあの名作かと思っていただけると思います」と挨拶。そして、ショーンの演出について「今までにない『セールスマンの死』になっていると思います。セットもそうですし、芝居もそうですが、斬新ではありながらも奇をてらったわけではなく、本質をついた演出だと思っています。頭の中の妄想や回想も出てきますが、そこもうまい具合に演出されているなと思います」と絶賛した。

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一方、リンダ役の鈴木は25年ぶり2回目の舞台出演。鈴木は「私はとにかくカンパニーの皆さんにただついていくだけで…舞台用語もわからないのですが、分からないままやっています」と苦笑いで明かし、「皆さんが優しくしてくださるので、ただただついていっています」と語った。

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長男のビフ役の福士は「ビフはキャスト内でもやりたかった役ランキングが高いみたいなので、キャストからダメ出しをもらわないように日々精進していきたいと思います」と意気込む。稽古について聞かれると「本読みから始まり、お芝居を通して、2週目になった時により深く演出が入り、3週目にさらに深くなり、完成したと思ったらさらに変化があり、一回も頭が休まらない状態でこの劇場にきました。それだけ深い戯曲だと思っています。楽しい時間でした」と振り返った。

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次男のハッピー役の林は「1カ月間、毎日みっちり稽古をしてくださって、本当に部活のような日々でした。ショーンさんは部活の監督のようで…。みんなで一緒に試合に臨むような気持ちです」と稽古を回想し、「今日から毎日千秋楽まで大切に過ごしていきたいと思います」と力を込めた。

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ウィリーの友人のチャーリーを演じる鶴見は「渋谷という大都会で、この芝居を観たお客さんがどう感じるんだろうと思うと、演技のしがいがあると思って舞台に立っています。家族の話ですが、ある国家の元首の話のようにも思える深い戯曲だと思います。1度観た人は2度、3度戯曲を味わっていただければと思います」とコメント。

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ウィリーの兄のベン役の高橋は「セットも非常に斬新で、私も色々なところから出はけしますので、ベンがどこから出るのか、ご期待ください」と冗談まじりにアピール。そして「自分も60を越え、ウィリーに重なる部分も多い。子どもの頃、親にこういう態度をとっていたななど、演じていると余計にそういうものが見える」とウィリーに思いを寄せた。

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また、「家族の関係を良くするための秘訣」を聞かれた出演者たちがそれぞれ悩みながら回答する場面も。段田が「親と子は喧嘩をするものだし、仕方ない。ダメになったらダメというのでいいのではないかな?」と話すと、鈴木も「秘訣があったらみんな困ってないですよ(笑)!」と同意。さらに、鶴見が「感謝することが家族の絆を深める。ちょっとしたことでもいつもありがとうという気持ちだと思います」とすると、高橋は「何かが起きた時は自分が引く。自分が引けば収まります」と断言した。

最後に、段田は、「今日これから初めてお客さんの前でやるので、そのことで頭がいっぱいで阪神があれだけ負けていてもそのことがどこかにいってしまうくらい、この作品に取り組んでいます。渾身の『セールスマンの死』です。観にきて失敗したということはないと思います。みんなで頑張っております」と呼びかけて、会見を締めくくった。

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パルコ・プロデュース2022『セールスマンの死』は、以下の日程で上演。 

東京公演: 4月4日(月) ~4月29日(金・祝) PARCO劇場
松本公演: 5月3日(火・祝)  まつもと市民芸術館 主ホール
京都公演: 5月7日(土) ・5月8日(日) ロームシアター京都 メインホール
豊橋公園: 5月13日(金) ~5月15日(日) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
兵庫公演: 5月19日(木) ~5月22日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
北九州公演: 5月27日(金) ~5月29日(日) 北九州芸術劇場 大ホール

 

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