取材・撮影/RanRanEntertainment
ミュージカル「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」の製作発表が9月6日(火)、都内で行われ、主人公・ケンシロウを演じる大貫勇輔、ユリアを演じる平原綾香、May’n(Wキャスト)、トキを演じる小西遼生ほか主要キャスト12名、および演出の石丸さち子が登壇した。
上段左から:上田堪大、清水美依紗、三浦涼介、伊礼彼方、上川一哉、植原卓也
下段左から:石丸さち子、永井大、May’n、大貫勇輔、平原綾香、小西遼生、福井晶一
本作は、世界中で圧倒的な人気を誇る伝説的漫画「北斗の拳」を2021年冬に初ミュージカル化。その再演となる本作は石丸の手でバージョンアップされ、2022年9月25日より、渋谷・Bunkamuraオーチャードホールにて、その後福岡公演が行われる。
本製作発表では、会見前に本作のミュージカルナンバー全12曲を披露。登壇メンバー以外の歌手も出演し迫力のある歌声を会場いっぱいに轟かせた。
製作発表会見で、ケンシロウを演じる大貫は「1年も経たずに再演ができることを本当に嬉しく思っています。そして稽古場では、今作からの人も加わり、バージョンアップしたものが着々と出来上がっているという実感です。この時代にケンシロウとして何かを生み出さなきゃいけない。日々の気付きを得ながら(ケンシロウとしての)責任を全うしたい」と力強く語りつつ、コロナ禍の今と作品を重ね合わせていた。
ユリアを演じる平原は「初演のときは私にとって一番辛いなか命を懸けて没頭した作品。素晴らしい作品が私の胸を何度も引き裂いて、この経験は一生忘れることができない。ユリアは最初から完成している女性で常に待ち続け、誰よりも月のように大河のように見守っている役。むしろケンシロウをやりたかったです」と自身にとって大事な作品であることをアピールした。
同じくユリアを演じるMay’nは「ユリアはケンシロウとはもちろん、(ラオウを演じる)永井大さんとはたくさんお芝居をするなかで、普段は柔らかく爽やかな永井さんが目を合った瞬間後ずさりするくらいに迫力がすごい。衣装を纏ってメイクをされる舞台上でラオウと対峙するのがとても楽しみです。ユリアは最初からいろんな選択を迫られますが、それがケンシロウのためだと信じている強い女性なので、信じるという強い気持ちを大事に、お芝居をお届けしていきたいと思っています」と話した。
トキを演じる小西は新しいメンバー。「稽古場に初めて参加したときはちょっと怖かったです。高校生1年生のとき、バスケ部に入ろうと体育館の扉を開けたら、あまりの熱量に、扉をそっと閉めてバスケ部に入らなかった。その過去を思い出してしまいました(笑)。トキという役は秘めた思いが強いので、僕にはぴったり」と話し、「大貫君は(この作品は)世界に出ても恥ずかしくないと本気で思っていて、石丸さんどの国に行っても届けられるエネルギーを秘めている作品だと確信を持ちながら稽古をやっているので僕自身そのエネルギーを届けたいと思います」と意気込みを語った。
ジュウザを演じる伊礼は「本がブラッシュアップされていて、分かりやすく面白くなっております。初演は0から作る面白さはありましたけど、再演は続投組の熱意が込められているので、新しいメンバー(小西遼生、三浦涼介ほか)はついていくのは大変だったと思います。前回僕はレイとジュウザをやったんですが、レイのシーンが良くなっているんです。初演のときには思いつかないものなんですね・・・」と再演の演出が素晴らしいこと、そしてレイを演じる三浦涼介に愚痴をこぼしていた。
二千年の歴史を誇る北斗神拳の修行に励んでいたケンシロウ(大貫勇輔)、トキ(小西遼生)、ラオウ(福山晶一・永井大/Wキャスト)の三兄弟。南斗の里から来たユリア(平原綾香・May’n/Wキャスト)らとともに成長していく三兄弟のなかから末弟のケンシロウが次の伝承者に選ばれた。世界は核戦争によって文明社会は崩壊、人々は弱肉強食の時代となる。ケンシロウはユリアとの愛を育むが、南斗のシン(植原卓也・上田堪大/Wキャスト)にユリアを奪われ、胸には七つの傷を刻まれる。流浪となったケンシロウは孤児(渡邉蒼)、リン(山﨑玲奈・桑原愛佳/Wキャスト)と旅をともにする。一方ラオウは世紀末覇者・挙王を名乗り、世界を恐怖で支配しようとする。ケンシロウは女戦士マミヤ(清水美依紗)が治める村の用心棒レイ(三浦涼介)とともにラオウによって囚われたトキを救出するが、その後ユリアがシンの城から身を投げたことをラオウから知らされる。ケンシロウはラオウとの闘いの末に散っていったジュウザ(伊礼彼方・上川一哉/Wキャスト)をはじめ愛すべき仲間や強敵たちの哀しみを胸に、救世主として立ち上がる・・・。
ミュージカル「フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~」
東京公演:2022年9月25日(日)~30日(金) Bunkamuraオーチャードホール
福岡公演:2022年10月7日(金)~10日(月・祝) キャナルシティ劇場