東京ドラマアウォード2025表彰式が10月28日(火) に都内で行われ、作品賞および個人賞受賞者が出席した。2024年7月1日から2025年6月30日までの1年間に放送された作品が審査対象となる。イベントの冒頭にはMCを務める三谷幸喜と有働由美子が揃って登場、二人がダンスをして会場を沸かせた。
個人賞には、主演男優賞・松坂桃李 (対象作品『御上先生』TBSテレビ) 、主演女優賞・奈緒 (対象作品『東京サラダボウル』日本放送協会) 、そして助演男優賞・角田晃広 (対象作品『ホットスポット』日本テレビ放送網)、助演女優賞・杉咲花 (対象作品『海に眠るダイヤモンド』TBSテレビ) が選出された。
助演女優賞の杉咲は、受賞の喜び、スタッフ・関係者への御礼を述べたあと「昨年の授賞式を自宅から見守っていて、同じ空気を味わいたかった」ことを吐露。さらに「その翌日にこの『海に眠るダイヤモンド』の大切なシーンの撮影があって、その日々を今は愛おしく思います。評価というものは時に中毒になりそうになったりして怖くもあるのですが、きっとこの仕事を続けていたら、つきまとうであろう、そういう気持ちと程よい距離を保ちながら、コツコツ精進していけたらいいなと思います」と笑顔で話した。
助演男優賞の角田は「私は東京03という3人組で、飯塚、豊本、角田でコントをやっています」と自己紹介した上で「このドラマ（『ホットスポット』）は、コントで培ってきたものを全て生かすことができたなという現場でした」と振り返った。さらに「コントを一緒にやってきた脚本のバカリズムのお陰。壮大なコントのつもりで臨ましていただきました」と喜びをあらわにしていた。
主演女優賞の奈緒は「今回の舞台は（警視庁）国際捜査係という設定で、海外からもたくさんのキャストの方が参加してくださり、中には『日本の撮影現場を初めて知ってとても幸せだった』と言って帰国されたゲストの皆さんの顔を今でも忘れられません」と振り返り、「私が演じた鴻田麻里という警察官は自分の目で見たものを信じ、いろんなボーダーに勇気を持って、凛として超えていく人。その彼女に倣って、私自身ひとりの人間として自分で見たものを信じ、ちょっと間違えたかなと思ったときは、一歩後ろに下がって素直に日々を生きていきたいと思います」と更なる発展を誓っていた。
そして、主演男優賞の松坂は「『御上先生』という作品はプロデューサーの飯田（和孝）さんの『今までにない学園ドラマを作りたい』という熱い思いからスタート。そこから今回脚本賞を受賞された詩森ろばさんのもと、飯田さんの熱い思いに共感したスタッフ、キャストが集まりました」と作品への思いを語り、さらに「特に嬉しいのは、『MPTE AWARD 2025』（撮影技術に贈られる賞）で『御上先生』の撮影スタッフ、撮影部が受賞したこと」と同日開催の別の表彰式にも言及し、「次の作品に精進してまいります」と結んだ。
作品賞(連続ドラマ部門)には、グランプリ・『海に眠るダイヤモンド』(神木隆之介主演) TBSテレビ、そして、優秀賞・『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～』(横浜流星主演) 日本放送協会、優秀賞・『東京サラダボウル』日本放送協会、優秀賞・『ホットスポット』(市川実日子主演) 日本テレビ放送網、優秀賞・『御上先生』TBSテレビ、優秀賞・『夫の家庭を壊すまで』(松本まりか主演) テレビ東京、優秀賞・『波うららかに、めおと日和』フジテレビジョン、優秀賞・『ゴールデンカムイ―北海道刺青囚人争奪編―』(山﨑賢人主演) WOWOWが選出された。『波うららかに、めおと日和』には主演の芳根京子、共演の本田響矢も出席、喜びのスピーチを行った。
ローカル・ドラマ賞として、北海道テレビ放送が制作した『ススキノ・インターン～マーケ学生ユキナの、スナック立て直し記～』が選出され、主演を務めた加藤小夏が喜びの挨拶を行った。
なお、東京ドラマアウォードは2026年度以降、日本映画テレビプロデューサー協会が主催するエランドール賞に統合、同賞には東京ドラマアウォードのコンセプトを継承する新たなアウォードが創設される。これにより、東京ドラマアウォードは今回で幕を閉じることになった。
