オランダ出身のピアノ兄弟、アルトゥール・ユッセンとルーカス・ユッセンがいよいよ日本上陸！2013年5月に全国４ヵ所で開催される日本デビューリサイタル公演に先立ち、3月12日、オランダ大使公邸にてプロモーション・コンサート及び記者発表を行った。
オランダ本国で発売されたデビュー・アルバムが、わずか1日でゴールド・ディスクを記録するほどの人気を博すユッセン兄弟。19歳の兄ルーカスは、9歳でカメラータ・アムステルダムと共演し、コンセルトヘボウ大ホールでデビュー。16歳の弟アルトゥールは、2004年の国内コンクールで、ヤング・ミュージカル・タレント・オヴ・ジ・イヤーに選ばれた。幼い頃から世界的ピアニストのマリア・ジョアン・ピリス、グランジョンに師事を受け、その非凡な才能を開花し多くのステージに立ち、将来を嘱望されている若手ピアニストだ。
春の日差しが優しく降り注ぐ昼下がり、オランダ大使の挨拶の後に、まるで王子様のような美しい2人が登場。ルーカスがベートーヴェンの「月光 第3楽章」を、アルトゥールがシューベルトの「即興曲 第3曲」をそれぞれソロで演奏。その後2人が四指連弾でラヴェルの「マ・メール・ロワ」より「美女と野獣の対話」「妖精の園」、そしてアンコールとして同じく四指連弾でプーランクの「4手のためのピアノ・ソナタ 〜第3楽章」を披露すると、集まった多くの報道陣から大きな拍手が送られた。
記者会見では、師と仰ぐマリア・ジョアン・ピリスについて、ルーカスは、「彼女から大きな影響を受けました。ピアノの先生である前に、素晴しい一流のピアニストなのです。彼女のレッスンでは、千の言葉を語るより彼女が実際にピアノを10秒弾いてくれる方が大きいくらいです。」と、その存在の大きさを伝えた。
5歳からピアノを始めたきっかけを、「サッカーのワールドカップを見ていた時に国歌が流れて、“これがピアノで弾けたらいいね”と母が教えてくれたのがきっかけなんです。」とルーカスが明かし、アルトゥールはその兄の影響を受けたと語った。
その後、オランダ王女に招かれて演奏したり、世界的に著名な演奏家とも数多く共演し、着々とキャリアを積んでいる兄弟。ルーカスが、日本でも人気の高いピアニストのラン・ランとの共演について、「彼は素晴しいピアニスト。とても優しくて温かい人。始めはとても緊張したのですが、すぐに打ち解けて楽しく演奏できました。」と微笑み、巨匠ブリュッヘンと共演したアルトゥールは、「とても格別な経験でした。彼の音楽の理解度の深さを感じました。彼の体には音楽という血が流れているのではないかと思うほどでした。」と感慨深げに振り返った。
お互いにライバル心を持っていますか？という問いには、「二人の関係にライバル意識ということは全然ないですね。どちらが上手いかを気にするのではなく、お互い自分がベストな演奏を出来ることだけを考えています」とアルトゥールが答えると、ルーカスが、「でも、テニスのゲームでは、話は別ですよ！」と言って会場の笑いを誘う場面も。お互いを尊敬し、共通点も多いというユッセン兄弟。「アルトゥールは、努力家で素直。とてもセンスが良くて、弟というのを抜きにしても彼の演奏はステキだと思います。」と、ルーカス。それに対し、アルトゥールは、「これだけリラックスできる兄がいることが、自分にとても助けになっています。そして兄の演奏から学ぶことがとても多いのです。」と称えあった。
日本の印象を聞かれ、「気候が素晴しいですね。そして街がとてもキレイ。道路がまるで掃除機をかけたように清潔でビックリしました。」と無邪気な笑顔を見せた二人。「5月に開催される公演では、自分たちの音楽的な表現をぜひ聴いて欲しいです。ベストを尽くして演奏できるように準備万端で望みます。」目を輝かせ、胸を張った。
ビジュアルと実力を兼ね備えたピアニスト、ルーカス&アルトゥール・ユッセン。彼らが日本でも旋風を巻き起こすこと間違いなし！5月の来日公演が待ち遠しい･･･。
★2013年来日公演スケジュール
『アルトゥール・ユッセン&ルーカス・ユッセン ピアノリサイタル』
5月5日（日）東京・浜離宮朝日ホール
5月6日（月）広島・三原市芸術センター ポポロ
5月9日（木）横浜・青葉区民センター フィリアホール
5月11日（土）埼玉・所沢市民文化センター ミューズ アークホール
アーティストHP（ユニバーサル ミュージック）
http://www.universal-music.co.jp/arthur-lucas-jussen
