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2014年6月8日 12:00

韓国ミュージカル俳優ミン・ヨンギ、コンサート直前インタビュー!

日本では『Jack the Ripper』『三銃士』の出演で、韓国ミュージカルファンにはすっかりお馴染みの俳優、ミン・ヨンギが、2014年6月4日(水)キリスト品川教会グローリア・チャペルにおいて「韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク」と題したソロコンサートを行った。

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この『韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク』は「韓国ミュージカルの奥深さと俳優たちの実力と魅力を間近で体験する!」というコンセプトで開催され、今回で6回目を迎える。日本で上演され、着実にファンを増やしている韓国ミュージカル。ミュージカルの魅力をソロコンサートとトークで存分に楽しんで貰い、また俳優の歌声や人柄に触れミュージカルを身近に感じて貰いたいという目的のもと行われている。

本公演直前にミン・ヨンギのインタビューが行われた。

ジャケットにTシャツ、胸にはアクセサリー、細めのパンツという若々しいカジュアルスタイルのミン・ヨンギが現れ、会見がスタートした。

―ミン・ヨンギさんが音楽に関心を持ったきっかけを教えてください。―

ミン・ヨンギ:高校の時に合唱団に入っていたのですが、その時初めて歌と音楽に関心を持ちました。実は大学は最初、音楽と関係のない学部に進みましたが、音楽をするために受け直して漢陽大学の声楽科に入りました。

―その後ミュージカル俳優へ進む道はどうだったのでしょうか?―

ミン・ヨンギ:大学の声楽科からイタリアへ留学予定だったので、その費用を稼ぐためにアルバイトとしてミュージカルの裏方でサポートする仕事をしました。その時初めてミュージカルの存在を知ったのです。1999年でしたが、大学を卒業したらミュージカルをやってみようかなと思いました。

―オペラの舞台にも立ったことがあると、お伺いしましたが(オペラと比べて)ミュージカルの舞台に立った時の違いはどう感じましたか?―

ミン・ヨンギ:ミュージカルではオペラより観客とずっと近づけるものだなと感じました。オペラは歌を歌って、聴いてから皆さんが拍手を下さるのですが、ミュージカルはその場ですぐに反応があるので、それがとても魅力的だと思いました。幼い時の自分の夢が、人の前で何かをして拍手を貰うという思いがあったので、そういう面からも自分がやりたいことはオペラよりミュージカルのほうが近いのではないかと感じました。

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―年に何度もステージに立たれて、たくさんの役をされていると思いますが、その中で一番ご自分が好きな役、印象的な役を教えてください。―

ミン・ヨンギ:印象に残るミュージカルというと、初めて自分が主演した『ロミオとジュリエット』のロミオです。最近の作品で『イ・スンシン』という作品がありますが、その将軍役が印象的でした。そして声のトーンということもあるでしょうが、私は韓国で歴史ミュージカルが似合う俳優の第1位に選ばれたこともあります。

―今までやったことの無いような役で、やってみたい役はありますか?―

ミン・ヨンギ:たくさんあります。まずは『ジキルとハイド』だったのですが、それは2004年と2005年に演じたので叶いました。『ファントム』という作品は韓国では上演されていますが、それはいつも他の作品出演が重なってしまって、オーディションを受ける機会がなかったのですが、今度是非挑戦してみたいと思っています。そしてここが教会だから言うのではないですが、『ジーザス・クライスト・スーパースター』のジーザス役をやってみたいです。

―歴史ミュージカルによく合う声とおっしゃっていましたが、ご自身の声の特徴、これはミン・ヨンギだけの声だというのはどのようなものですか?―

ミン・ヨンギ:声楽をしている中では、どちらかというと太い声の部類でバリトンなのですが、その声がミュージカルにあっているかどうかはわかりません。

しかし、ミュージカル俳優としていつも気をつけていることは『心をこめて歌う』ということです。それが嵩じてか、歌を志す学生たちの間で自分の歌い方を真似するような後輩たちがたくさんいると聞いていますので、魅力といえばそのようなところではないでしょうか?

―昨年『ノートルダム・ド・パリ』を演じられたときの雰囲気で、もっと怖いイメージの方かなと思っていたので今日お会いしたら全然違う(とても優しげなイメージ)ので、びっくりしましたが、役に入る時の気構えなどはありますか?―

ミン・ヨンギ:これといってはありませんが、その人物になりきるために関連の映画を見たり本を読んだりして、間接的に研究するようにしています。

老人の役の時は、写真を見たり資料を調べたりします。舞台では、自分より相手役の方をよく聞くようにすれば自分の役が一層作られていくと思っているので、耳を傾けるようにしています。

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―この世界に入るきっかけは高校時代の合唱団とお聞きしましたが、それ以前、幼少の頃からピアノなど音楽に触れていたのでしょうか?そして一般大学に入学後、声楽科を受け直す時にたくさんの練習やトレーニングをして過ごされたのでしょうか?―

ミン・ヨンギ:実は合唱団に入る前までは、どちらかというと音楽は苦手なほうでしたし、ピアノには近づいたこともなくて音楽は遠い存在だと思っていました。ところが高1のときに教会に通い始め、教会の聖歌隊に面白半分で入り、先輩のすすめで学校の合唱団にも入りました。その時、合唱団のオーディションで20人受けて2人落ちたのですが、そのうちの一人が私だったのです。

その後頑張って、2年生のときソロのステージを受け持てるくらいになりました。その1年間はとても実力が伸びたのだと思います。それから、大学を受け直すことになった時の気持ちは、幼い頃からの夢であった人前で何かをして拍手をいただくということを実現するために「今これをしないと後悔するのではないか」と思いました。でも、声楽科に入るためには学費が必要だったので、工場でアルバイトをしてお金を貯めたのです。その後6ヶ月間、週に2回ずつ歌のレッスンを受けて大学に入学しました。

―15年間、韓国ミュージカル界で活躍されてきて、その間に変わって良かったなと思うことと、その逆だなと思うことがあるでしょうか。―

ミン・ヨンギ:これまで韓国ミュージカルは発展してきました。まさに私は生き証人かもしれません。今は韓国ミュージカルの全盛期ではないかと思っています。

何が一番変わったか?と言うとミュージカル俳優の人口が増えたことです。昔は一つ二つの作品を上演すれば、だいたいの俳優がそこに出演していたという状況でしたが、今はひとつの作品オーディションをすると、3000通ほどの書類が集まると言われています。心配な点は、ライセンスものが増えてきて、あまりにも増えてしまうと韓国の創作ミュージカル(韓国の情緒を生かした作品)があまりできなくなってきてしまい、もっと韓国固有のミュージカルが発展していけばいいなと思います。

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質問に答えるたびに、丁寧に質問者の目を見てなめらかな声で答え、その声がなんとも落ち着かせてくれる不思議な魅力の俳優だと心から思わせてくれた。

韓国歴史ミュージカル俳優No1の声の持ち主に選ばれたというのも納得!これからのミン・ヨンギの日本での活躍が益々期待される。

これまでの「韓国ミュージカル俳優コンサート&トーク」のDVDがぴあから発売される。

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