公開前から、国民的キャラクターの超級エンタメ実写大作として多くの話題を集めていた、映画『ルパン三世』。満を持しての公開となった2014年8月30日(土)午前、TOHOシネマズ日劇1にて、初日舞台挨拶を行った。
1967年にモンキーパンチ氏が世に送り出した『ルパン三世』の実写版の主役ルパン役には小栗旬、相棒・次元大介役には実力派俳優の玉山鉄二、居合の達人・石川五ェ門役には綾野剛、ルパンを惑わせ続ける日本が誇るヒロイン・峯不二子役に黒木メイサ、銭形警部役には浅野忠信という超豪華キャストに加え、メガホンを取るのは現在ハリウッドでも活躍の幅を広げる北村龍平監督。名前を聞いただけでも、期待が持てる作品となっている。
初日1回目の上映後ということで、会場内の興奮冷めやらぬ中、主演の小栗旬らが次々に舞台に登場すると大きな声援と拍手で迎えられた。キャスト全員が映画のイメージに合わせたダークなスーツ姿。特にルパン役の小栗旬のブラックスーツに黒のYシャツに真っ赤なネクタイ、そして峯不二子役の黒木メイサの黒のミニワンピースに、靴裏が燃えるような赤で知られるルブタンのピンヒールという、完璧なスタイルが際立っていた。
~舞台挨拶~
小栗旬:「皆さん、おはようございます。小栗です。(会場から大きな拍手)本日は朝早くから、ありがとうございます。遂にこうやって今日、観て頂けたのかなというのが素直な感想です。短い時間ですが今日はよろしくお願いいたします。」
玉山鉄二:「おはようございます。こんなに朝早くから見ていただいて本当に嬉しく思っています。特別な想いを持ちながら臨んだ作品だったので、今ちょっとほっとしてちょっぴり寂しい感じもありますが、今日は楽しんで行ってください。」
綾野剛:「おはようございます。目を覚まして頂けたと思います・・(会場から笑いが)今日ようやくスタートということで、ようやく皆さんに観て頂けて嬉しいです。短い時間ですがよろしくお願いいたします。」
黒木メイサ:「黒木メイサです。今日からやっと公開ということで、皆さんに見ていただけて幸せです。そして公開したばかりなので、2度3度と劇場に足を運んでいただけたらと思います。今日はよろしくお願いいたします。」
浅野忠信:「皆さん、ありがとうございます。ICPOの銭形幸一です。まさか銭形役をやるとは思っていなかったのでびっくりしましたが、こうやってたくさんの方々に見ていただいて感謝しておりますし、この映画がどんどん皆さんに楽しんでいただけるように、どうか宣伝していただけたら嬉しいです。よろしくお願いいたします。」
北村龍平監督:「皆さんおはようございます。監督の北村龍平です。本当にこんなに大勢の皆さんが見てくださって、今日この瞬間のために僕たちは、最初から数えて2年間くらい全身全霊で頑張ってきました。今、皆さん見てくださったのですよね?どうでした?(会場から大きな拍手と歓声)ありがとうございます!
今、浅野君が言っていましたけれど、まさか銭形をやるか?と思っていなかったと。僕も思っていました。僕は以前、プロデューサーの山本又一朗PDと一緒に『あずみ』という作品を作ったのですが本当に仲良くして貰っていて、息子のようなものなのですけれども、アメリカに住んでいてネットで見ていて又ちゃん、無茶なことするなあ~と思っていました。
そうしたら、よりによって電話がかかってきまして(山本PDから)“お前がやるんだ”みたいな話になっていましてね。でも、本当にここに立っている(俳優たちが)それぞれの役になりきって重い看板を背負ってここまで僕と一緒に走って来ました。最初から『ルパン三世』をやるということは、勝目がなかった戦いだったのですけれど、やるからには絶対に負けられない、絶対に勝たなければならないという決意をもって、皆で試行錯誤した作品を、今日誇りを持ってここでお披露目できたことでとても嬉しく思います。ありがとうございます。」
各キャストからの挨拶の後には、おすすめシーンや気に入っているシーンについて、そして苦労したポイントなどの質問。
小栗:「おすすめポイント・・・どこかなあ?(としばらく考え)大変だったのはとにかくカーチェイスです。車にエアコンがついていなくて、とても暑かったのですよ。タイで暑い中、もっと暑い車の中で、あんな暑い格好をしているというのが大変でした。でも、あそこのカーチェイスの部分は出来上がりを見ても、本当に面白くなっていると思うので(と小栗が話すそばから観客から大きな拍手)おすすめポイントですかね。そして好きなのは、車の中からサーベルという敵を落とすのですが、その落ちた彼が絶対に追いつかないのに、車を追いかけてくるというカットが意外に好きなカットですね!」
玉山:「僕はメイサちゃんと女同士のバトルは、とても鬼気迫るというかセクシーな感じで大好きなシーンです。(笑)自分のシーンでは、やっぱりロイヤルを撃ったところでしょう。」
綾野:「まあ、ハマーひっくり返したのが気持ちよかったですね。(会場がしーんと静まり返ったのを見て)あ、反応がないですね。(MCが黒い大きな車ですねと促す)まあ・・なんだこの空気・・(会場から大きな笑いが)やっぱり斬鉄剣を切る時は、なかなか思うところがありましたけれど。意外とあっさりと終わったロケですね。(笑)個人的には旬(小栗)とメイサちゃんがダンスを踊っているかのようなアクション、あれはなかなか見たことがないものなのでとても好きですね。え?ダメ?(笑)」
黒木:「女性同士のキャットファイトというか、中山由香ちゃん(マリア役)とやったシーンは玉山さんが先程、好きだとおっしゃってくださいましたが、アクションをしているので常に力んでしまってもっとセクシーにと、監督から注意を受けていましたので、(玉山に)気に入っていただけて嬉しいと思いました。(笑)」
監督:「セクシーにやってもらいたくて、アテレコをしたんです。面白かったですよ、メイキングにしたかったぐらい。喘ぎ声で、もっとエロく!もっと!と多分変態オヤジでした。(笑)それがシーツにくるまって見えないところなのですが、よかったです。」
小栗:「僕は途中でちょっと外から見ているカットがあったのですが、いつになっても上の部屋から出てこなかったのですよ、撮影中。」
監督:「いつまでたっても終わらなくて、随分待ってもらって大変だったけれど、役者ってそういう仕事なのですよ。」
小栗:「もう、早くベッドルームから出てきてくれないかな!と。」
浅野:「埼玉県警のメガホン持って、古いパトカーに乗って“ルパーン!”と叫んだ時、あれは確か最終日だったと思うのですが、あれをやっている時にああ、本当に銭形をやっているんだなと感じました。そして出来上がりを見たときに、俺の銭形、できたんだなと嬉しかったです。スイマセン。今日見ていただいた方々は、あ~、浅野いけるじゃないかと思って下さったかもしれませんが、未だに友達からは大丈夫なのか?とか心配のメールが届くんですよ。僕自身はいけてると思っているので、見ていただいた方に判断して欲しいです。(会場から割れんばかりの拍手が)」
その他、最後の銭形警部がヘリで去るシーンで窓が開いたままでとても怖かったという浅野のエピソードや、監督やキャストからは、ここからいよいよスタートとして続編やスピンオフ版を是非創り、2作目、3作目への意欲満々の発言も飛び出した。ちなみにルパン役の小栗からは、ジェット機の羽の上で敵と戦ってみたいと細かいリクエストも。
9月にはLA映画フェスタというロサンゼルスの映画祭でオープニング上映も決定されており、監督と黒木メイサが参加予定だそうだ。
最後に、これまでプロモーションとして、ルパン三世がたくさん盗んできたものは「映画泥棒」「四千人の喝采」「真夏の猛暑」「山手線」「オールナイトニッポン」ときましたが、この日は何を盗みますか?との問いに主演の小栗旬が「これは本当に大丈夫かな?と思ってドキドキものですが、土日の興行ランキング1位を盗みたいと思います!」と映画をどんどん友人や家族に勧めて欲しいとPR。
その後、一同が客席側に降りて観客とともにフォトセッションを行い初日舞台挨拶が終了した。
映画『ルパン三世』2014年8月30日より全国東宝系にてロードショー!
プロデューサー:山本又一郎
原作:モンキー・パンチ
脚本:水島力也
監督:北村龍平
メインテーマ:布袋寅泰「TRICK ATTACK-Theme of Lupin The Third」
出演:小栗旬 玉山鉄二 綾野剛 黒木メイサ 浅野忠信 ジェリー・イェン キム・ジュン
配給:東宝
c2014モンキーパンチ/「ルパン三世」製作委員会
取材、文・写真:RanRan Entertainment