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2016年8月30日 07:01

ミュージカル『ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ』に出演の 野島直人さんと上山竜治さんにインタビュー!(後編)、ユナク (超新星)さんから多くの刺激を受けた!(野島)

2016.08 取材:記事・写真/RanRan Entertainment

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                 上山竜治(テオ)  野島直人(ヴィンセント)

――この作品は、韓国創作ミュージカルの日本版です。2人がこれまで出演されてきたミュージカルと違う、韓国ミュージカルならではの魅力は感じますか?

野島: この作品は、作りがまさに“韓国創作ミュージカル”ですよね。キャストが2人だけで、この2人の濃い関係を出してる。韓国のミュージカルって、わりとそういうのが多いですよね。家族とか友人とか恋人とかの“つながり”を大事にした作品が多くてそれがうまく描けているんです。それは魅力ですよね。

上山: なにせ愛に対してストレートですよね。兄弟愛だったり、恋人に対しての愛、家族への愛とか、そういったものをストレートに出してるのが特徴的ですよね。日本の作品は、いかに「愛してる」を出さずに表現するか、といった感じですが、韓国はとにかく「愛してる」をいかに大きく、真実をもって言うかに重点がおかれているように思います。

野島: 愛情の表現が、日本と韓国ではまったく違いますからね。例えば、韓国で舞台に出演していたとき(ミュージカル「パルレ(洗濯)」ソウル公演の主演ソロンゴ役を2015年11月〜2016 年2月務める)、観客の女の子が彼氏との交際1年記念のお花を持って観に来ていたりとか。ほかにも男の人は必ずひざまずいて告白をするとか、そういう光景を韓国ではよく見るんですよ。日本ではそんなことあまりないよね。

上山: 野島さん、花プレゼントしないんですか?

野島: しないよ~。やるの?

上山: 全然やりますよ! 「かわいいお花あったから」ってプレゼントします。

野島: おお~! 竜治の新たな一面発見! そうなんだ! いいね、かっこいい。僕なんか、テレがあるんでしょうね。うらやましい。僕も思い切ってやってみようかな。

上山: そうですよ。「ヴィンセント役やってたんだけど、ひまわりあったから…」って(笑)。

野島: やってみようか(笑)。

上山: ぜひ! 歌詞にも“愛”ってよく使われてるし、ストレートな表現が多いですよね。

野島: 日本は、言わない美学があるじゃない? それとは違って韓国は感情的。この作品も、色々と起こることに対して、ヴィンセントが苦しんでみたり叫んでみたり。そういう部分では、起伏が激しい感じがするよね。

上山: そうとう激しいですよね。

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――野島さんは、日本と韓国のミュージカル作りの違いを感じましたか?

 野島: 日本って、言葉の使い方が繊細ですよね。オブラートに包んで、これを言うとここに効く、みたいな想像的感じって言うのかな。韓国は、直接的でリアルな表現を求めるんですよ。演技も、もっと自分の言葉で言いなさい、ぶつけなさいってことを演出家に言われます。

上山: そうなんですね。

野島: そう。等身大の自分をさらけ出すのを求められるのは韓国の演出家のほうが多い。「君ならこのときどうなの?」「どう思う」ってすごく言われる。役柄の気持ちはあるんだけど、あなたがその感情に近づくためには何をする? というのが韓国ですね。だから稽古がワークショップみたい。追い込んで、経験させてからその役に投入することが多いです。日本の場合は俳優自身に任せていただけることも多いですけど、韓国はこうしたトレーニング? が多かったですね。

僕が出演していた大学路の劇場って、日本の映画館のようにすり鉢状なんですよ。1列目はほぼ舞台上にいる感覚。そうすると、演じていると、“引く”って言い方を向こうではするんだけど、感情が覚めるんだよね。だからいかにリアルな感情を舞台で披露するかっていうのがすごく大事。だから役者個人のリアルな部分が出るような教育方法が発展したんだと思う。大学路で有名になって映像で活躍する人多いんだけど、演じてない自然な演技ができるからじゃないかな。

上山: それは日本の小劇場界でも同じですよね。

野島: 大学路って、すごく小さい地域に劇場が密集してる。100M圏内に30の小劇場があるイメージ。下北沢をもっと凝縮したみたいなところなんです。いまは少し減って劇場は150くらいになったけど、それでもすごい数だよね。1年間で、1000人の新たな若い子たちがやってきて、1000人去っていくと言われるくらい入れ替わりが激しい場所でもあるみたい。それぞれの距離が近い分、「負けられない」っていう意識もあるし、俳優にとっては刺激の多い場所でもあると思う。

上山: 刺激といえば…今回の作品でもロックやラップがあったりシャンソン風があったり、韓国ミュージカルって、いろんなジャンルの曲を自由に取り入れている印象があります。そういう部分で勢いを感じますね。若い人たちが、自分のことを知ってほしいっていう情熱も感じたりします。韓国は年に1回「ミュージカルアワード」でミュージカルの表彰があったりもするそうだから…。

野島: 日本でもやってほしいよね!

上山: 若い人も評価を得る場があるわけですよね。新人賞とかで。そんな挑戦に対する評価の土壌もあって、こういう挑戦的な曲も作れたんだろうなって。劇中のナンバーで『いかないで』とか、すごい高いキーで音を出さなきゃいけないのがあって、役者側はしんどいなって思うんですけど(笑)、作り手の挑戦を思うと、刺激を受けて、余計にこの難しいナンバーをクリアしたいなって思う。

野島: テオの曲も難しいよね?

上山: 難しいですね。メロディの抑揚が複雑だし、歌に入るきっかけのヒントが、オケに少ないので、どこから入っていいかわからない(笑)。

野島: 韓国でもこの作品を創ったときはいろいろあったと思うよ。

この作品に出演していた友人がいるんだけど、このあいだ「どれくらい進んでる?」って連絡があってね。「いや始まったばかりで…」って言ったら、「うそでしょ? 超大変だよ!」って驚かれたの。

上山: 初演は特に、芝居と映像と音楽とのリンクも含めて、相当稽古期間を割いたんじゃないかな? 3回再演してるから、積み上げたものもあって、その都度ブラッシュアップされたものを、僕らは1か月の稽古でやるんだから驚きですよね(笑)。

野島: でもさ、絆っていうのかな? 苦難をみんなで越えてる感じがしない? 河原さんも含めて、皆でクリアしていくものが感じられる。僕が韓国で舞台に立った時に感じた、韓国のチームに感じたような空気感がある。向こうはさ、楽屋も大部屋でスタッフも俳優もみんな一緒に過ごすんだよ。それぞれの所属とか関係なく、この作品をよくするため、みんなで一緒にいるって感じが似てる。

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――野島さんが共演された韓国のミュージカル俳優さんの印象はいかがですか?超新星のユナクさんとは、日本の公演で共演されていますね。

野島: ユナクくんは大学路のミュージカルにも出ていますが、日本の『RENT』にも出たり、僕と逆の立場で日本のミュージカルに出ているんですよね。以前共演した『ON AIR』という作品での、その場で日本語のメールを読んで日本語で即興で答えるシーンの対応とか、彼はすごいと思いましたね。お客さんが何を求めているかということにストイックなんですよ。僕が韓国で失敗すれば、「日本のミュージカル俳優は」って言われるわけじゃないですか。だから海外での活動は、少し異色の緊張感があるんですが、ユナクくんも同じだろうし、アイドルですから、余計にいろんなことを背負っている苦労も多いと思います。でもそんなことを感じさせないんです。それから、皆をまとめる力にも感心しましたね。韓国の男性には、軍隊的な独特の強さがあるんですけど、彼は「ついてこいよ」って時もあれば、ソフトにもなるし、落ち込んでる人いればいち早くさらりと一言声かけたりとか、周囲へのケアも忘れない。なかなかそこまでできる人はいないですよね。いまでも僕がソウルに行ったときには連絡をとります。僕は彼からたくさんの刺激を受けますね。

上山: 野島さんもほんとに優しいですよね。パンを買ってきてくれたりするし(笑)。自主練も、絶対付き合ってくれますし。「いいよいいいよ!やろうよ!」って。ほんとに優しい。

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――共演は初めてですよね。『レ・ミセラブル』で同じ役(アンジョルラス)で競演していましたけれど。

上山: そうなんです。『レミゼ』のときからすごく信頼していた先輩です。いろんなことを教えていただいて、細かいところまで相談させて頂きました。その時の信頼関係がそのまま今でも続いていて、本当に100%信じていますので。

野島: ありがとう(笑)。僕も信頼しています。この作品の世界観をつくるのは、じつはテオなんだよね。そういう意味では、お互い違った面で責任を負いながら進めていく作品なのかもしれないね。こうやって稽古を重ねてきて、何かあってもお互いを支えられるんじゃないかなっていう確信は持っていますよ。

上山: 今度お花をプレゼントし合いましょう!

野島: …そうだね(笑)。初日に? 無事に開けた記念にそうしようか!

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――では最後に、公演を楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします!

野島: これだけプロジェクションマッピングと融合したミュージカル作品ってまだあまりないですよね。視覚的にも楽しめますし、音楽も様々なジャンルの曲が入っていますから、いろんな意味で舞台に入りやすい要素がいっぱいある作品だと思います。物語はヘビーな部分もある、生身の人間が演じるドラマですが、まるで立体映画を見ている気分になり、吸い込まれるような世界観になるかと。近くで観たら僕らの息遣いやいろんな感情がバシバシ伝わってくると思うんですけど、遠い席でも、視覚的に総合的にさらにお楽しみいただく事ができ、座る席によってもその楽しみ方が大きく変わってくる作品だと思います。演じる人間によっても全然違いますし。とにかく楽しめる要素がたくさんあるので、気楽にご覧になって頂きたい作品です。

上山: 画家・ゴッホに興味がある方は、ゴッホの作品の世界に入り込みすごく楽しめる作品だと思います。史実のエピソードも繊細に再現していますのでゴッホ兄弟の半生を体感できるのも、大きな魅力ではないでしょうか。エピソードに詳しい方も、そんなに詳しくない方でも楽しめると思いますし、何度見ても楽しい作品だと思うので、ぜひ愛をダイレクトに受け取りに来て頂きたいと思います。

前編~https://ranran-entame.com/wp-ranranentame/eventrepo/42051.html

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ミュージカル『ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ』

プレビュー公演 

9月2日(金)14:00~
かめりあリリオホール

東京公演 
9月7日(水)~24日(土)
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

ヴィンセント
橋本さとし 泉見洋平 野島直人 (トリプルキャスト)

テオ
岸 祐二 上山竜治 入野自由 (トリプルキャスト)

公式ホームページ

https://musical-gogh.themedia.jp/

 

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