取材:記事・写真/RanRanEntertainment
アナ・デ・アルマス、ハリソン・フォード、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、シルヴィア・フークス
10月23日、映画『ブレードランナー 2049』の来日記者会見がザ・リッツ・カールトン東京で行われ、ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、シルヴィア・フークス、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が出席した。ハリソン・フォーの来日は『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』以来で、9年ぶり、10度目となる。
本作は、リドリー・スコット監督が手掛けたSF映画の金字塔である前作『ブレードランナー』から30年後が舞台。2049年の近未来を舞台に、労働用の人造人間“レプリカント”の暴挙を阻止する捜査官“ブレードランナー”のK(ライアン・ゴズリング)と前作の主人公デッカード(ハリソン)が、謎めいた科学者ウォレス(ジャレッド・レト)の陰謀に迫っていく様が描かれる。
ハリソンは、前作と同じデッカード役で出演。「前作が日本で高く評価されたことは、いまも嬉しいことだ。新作も皆さんに楽しんでもらえれば……」とアピール。
35年ぶりとなる新作に再び出演した理由を聞かれると、「前作の脚本家のハンプトン・ファンチャーが書いた短編小説とそれをベースにした脚本を読んだとき、これなら大丈夫だと思った。時の流れが人生にどんな影響を与えるのか、演技で表現するのは興味深いし、デッカードのキャラクターがとてもエモーショナルに描かれていて、共感できたんだ」と説明した。
メガホンを取ったヴィルヌーヴ監督は、「前作は、SF映画の金字塔。名作中の名作なので、興奮とともに緊張を覚えた。僕はもちろん、スタッフ全員が前作の大ファンで信者なのだから……。作品づくりでは、ベストを尽くすとともに、前作への敬意を惜しまずに取り組んだ。いまは映画の神様に感謝しているよ」と感慨深げに語った。
劇中で最強の女性レプリカント・ラヴを演じたシルヴィアは「出演のオファーを受けた瞬間、大きな声で叫んで、号泣してしまったの。偉大な作品である『ブレードランナー』の世界に入り込めるチャンスを与えられて、圧倒されてしまったわ」と大興奮。また、ハリソンとの共演で、初めて会ったときに、「とても緊張して、『なるべく見ないようにしよう』って思ったわ。だって、彼はデッカードであり、ハン・ソロであり、インディ・ジョーンズなんですもの……。なるべく見ないようにしていたら、ハリソンは急にジョークを言ってくれて笑わせてくれたの」と嬉しそうに話した。
シルヴィアに出演のオファーを伝えたビルヌーブ監督は「彼女の叫び声があまりにも大きくて、耳が痛かったよ。“彼女、死んじゃったの?”と聞いたくらいだ」と笑顔で話し、会場を笑いで包んだ。
アナも「私が短いスカートに薄手の衣装を着ていたとき、ハリソンは『大丈夫? 寒くない?』って、とても気遣ってくれたの」とハリソンとの共演エピソードを嬉しそうに披露した。
本作は公開後、世界45カ国で初登場1位のヒットを記録しており、ヒットを受けてハリソンは、「文化がそれぞれ違う場所で受け入れられたことがとても興味深い。“人間とは何か”といったような、文化を超えた疑問に答えようとする映画なんだ。それが本作が成功した理由だと思う」と語った。
映画『ブレードランナー 2049』は10月27日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開