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2021年11月10日 18:00

舞台『千と千尋の神隠し』世界初演!橋本環奈・上白石萌音W主演!製作発表会見

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

宮崎駿監督の不朽の名作『千と千尋の神隠し』が『レ・ミゼラブル』の世界初演の潤色・演出で知られるジョン・ケアードにより世界で初めて舞台化される。2022年2月の東京・帝国劇場での世界初演を皮切りに、大阪、福岡、札幌、名古屋で上演される。11月9日(火)に都内で、翻案・演出のジョン・ケアード、共同翻案を務める今井麻緒子、千尋役(Wキャスト)の橋本環奈、上白石萌音、ハク役(Wキャスト)の醍醐虎汰朗、三浦宏規ほかメインキャスト総勢13名と、スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーを迎え、製作発表会見が行われた。

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原作の宮崎駿監督の映画『千と千尋の神隠し』は2001年に封切られた大ヒット作で、2003年には米国アカデミー賞長編アニメーション映画部門賞を受賞している。壮大かつ独創的な世界観が日本のみならず世界中で愛され続けてきている。

会見に先立ち、千尋役の橋本環奈と上白石萌音が登壇し、製作発表開会を祝して、ポスタービジュアルをアンベールした。掛け声と共に二人が紐を引き現われたポスタービジュアルを見て、橋本は「萌音ちゃんと私と違うパターンで撮影すると聞いた時も実際に撮影した時も、新しい体験ですごくワクワクドキドキしていました。」と話し、上白石も「今(会見場に)流れている『千と千尋』の独特の音楽と相まって、いよいよ始まるという高揚の中にいます」と笑顔を見せた。

橋本、白石に続いて、ハク役の醍醐虎汰朗、三浦宏規、カオナシ役の菅原小春、辻本知彦、リン・千尋の母役の咲妃みゆ、妃海風、釜爺役の田口トモロヲ、橋本さとし、湯婆婆・銭婆役夏木マリ、朴璐美、兄・千尋の父役の大澄賢也、翻案・演出のジョン・ケアード、共同翻案の今井麻緒子、そして最後にスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが登壇し『千と千尋の神隠し』に関わるメンバーが勢揃いした。

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まず初めにスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが「『千尋(千と千尋の神隠し)』という作品は僕の小さなガールフレンド、10歳のある女の子がいて、その子をモデルに作った映画だったんです。あれから20年、ちょっと感慨深いです。キャストの方を向き「舞台、皆さん頑張ってください。よろしく」とエールを送った。

原作の宮崎駿監督とは今回の舞台化に関して、嫌になるほど話したそうで、「『千と千尋』を舞台にしたいと言われて、彼が返したのは「いいよ」の簡単なひと言だったんです。「もう我々の手を離れて、多くの人に支持されたからもう俺のものではない。皆さんのものだ」ということなんです。

イギリス人の演出家ジョン・ケアードの演出に期待することを問われ、「宮崎も彼(ジョン・ケアード)と話しをして非常に意気投合し、宜しくとのことです。」と全幅の信頼を寄せていた。

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演出のジョン・ケアードは英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクターであり、ミュージカルの金字塔『レ・ミゼラブル』の世界初演の演出、『ナイツ・テイル』など演劇史に残る名作を生みだしてきている。

「最初に観た時から『千と千尋』はほんとにいつも演劇的な作品だなと思ってきたんです。これは絶対に舞台になると常々思ってきました。鈴木さんと宮崎さんにお会いした時に、絶対に(舞台化して)いいとは言ってくれないだろうなと思っていったんですが、何分かお話した後に、宮崎さんが「いいよ。やって」とおっしゃっていただいたことにとても感謝をしています。

このプロダクションを準備するために、宮崎さんの作品を全て観ました。『未来少年コナン』、素晴らしい作品です。皆さん観ていない人は観てください。『となりのトトロ』『風の谷のナウシカ』も観て、ものすごく高貴なものがテーマの中に含まれていると思います。何回も繰り返し言っているのは、環境のことです。とても重要で、何年も前から、女性と男性の平等、人間と動物の間の平等、そういったことを繰り返しおっしゃっている。

一番大事な、宮崎さんの天才的なことは、子どもの心の中に入りこむということなんです。それはすごく難しいことです。80代になられても、子どものように考えることができる、その才能というのは、チャールズ・ディケンズとか、アンデルセンとか、ルイス・キャロルだとか素晴らしい物語を語ってきた人と並ぶような、歴史に名を残す方だと思います。

そして、ジブリの映画にもう一つ欠かせないのは久石譲さんの音楽です。彼も快く、音楽を使っていいとおっしゃってくださいました。ブラッド・ハークが久石さんのスコアを基に舞台版のために編曲してくれます。鈴木敏夫さんが「何か、いいことやって」、駿さんが「楽しんで」と言ってくれています。今このキャストの面々を見ていると、映画以上にカラフルな人たちが集まっていると思います。「いいこと」はわかりませんが、「楽しい」ことは保証できると思います」

共同翻案と演出補佐の今井麻緒子

私がジブリ作品に出会ったのは大人になってからだったのですが、今でも鮮明に覚えています。イギリスで生まれ育った子どもたち、それをそばで見ていたジョンが、すごい魅了されてしまい、我が家の何%は宮崎ジブリでできていると言っても過言ではないです。ジョンが、これを舞台にしたいと言った言葉を、プロデューサーの尾木晴佳さん、東宝の方が尽力してくださって、宮崎さん、鈴木さん、ジブリの方が快諾してくださってこの日を迎えていることが信じられないぐらいです。ジョンと二人三脚で頑張っていこうと思います。

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キャストたちからの挨拶

千尋役 橋本環奈

『千と千尋の神隠し』は語らずとも日本中、世界中のみんなに愛されている作品です。その中で千尋役を演じさせていただくのは、すごく光栄なことです。私自身、初舞台になります。右も左も、上も下も何もわからない状態ですが、皆さんの背中を見て、何でも吸収して真っ直ぐぶつかっていけたらなと思っています。今、隣にいる萌音ちゃんも『千と千尋』が決まってから、初めてお会いしたのですが、いつも支えてくれているので、皆さんのことを引っ張っていける存在に変わっていけたらなとも思います。

今まで緊張したことがなかったのですが、ここに立って、初めて緊張というものを感じています。帰ったら何をしゃべったか覚えていないのではないかというぐらい、すごく緊張しています。これだけ多くのマスコミの皆さんがお集まりいただいて、それだけこの作品が注目されているのだと思います。コロナで舞台が無観客ということが続いていた中で、帝劇で有観客でやれるということを聞いた時に、ほっとした気持ちと、純粋に嬉しかったので、お客様に思いを届けられたらと思います。何事も、新鮮に楽しく向かっていけたらなと思います。

千尋役 上白石萌音

『千と千尋の神隠し』の映画は私も大好きです。忘れもしない、7歳の時に初めて観て、あまりの世界観と子どもながらに恐ろしさと、何か引き込まれるものを感じて、おいおい泣きながら最後まで見たそうです。心に刻まれている作品を演じることになった、この巡りあわせを有難く嬉しく感じています。この作品の出演が決まって、たくさんの知人から連絡をもらって、観たいとか、何の役でもいいから出たいとか、たくさんの反応をいただいたことはなかったので、きっとそれだけ注目されている作品だと思います。プレッシャーを拭うことはできないので、心地よく味方に感じながら、リスペクトと覚悟と責任を持ってしっかりと演じさせていただきたいと思います。映画を見れば見るほど、どうやってやるのだろうと「?」がいっぱい浮かぶのですが、きっとジョンの頭の中には素敵なアイディアがいっぱいあると思うので、それをしっかり体現できるように、精一杯千尋のように頑張りたいと思います。

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ハク役 醍醐虎汰朗

日本のみならず、世界から愛される作品に出演できることを誇りに、そして幸せに思います。家のお風呂で、今日何をしゃべろうと考えていたのですが、いざこの場に立つと全部忘れちゃいました。精一杯頑張りたいと思います。僕自身プレッシャーも感じていますし、緊張もしていますが、それ以上に、こんなに素晴らしい方々に囲まれているので、胸を借りながら、精一杯僕にできることやっていきたいと思います。

ハク役 三浦宏規

『千と千尋』という素晴らしい作品の初の舞台化にハクという役で携われることを本当に嬉しく、光栄に思っております。まだまだ何がどうなっていくのか僕自身もわかっていないことが多くて、このポスタービジュアルも今さっき知ったところです。『千と千尋』が舞台になるときにどういうことになるのか、ワクワクしていて、ハクなので龍になるので、どうやって表現するのか、楽しみにしています。この作品はファンの方もすごく多いので、皆さまの期待を裏切らないようにしたいなと思っております。

カオナシ役 菅原小春

とても神秘的な存在、人物なのか、動物なのか、宇宙なのか、世界なのか、わからない生き物を、ただ生きていることだけは確かなので、その生き物を、人間の最大限の身体表現を使って、毎日一人でも多くの人の輝きになる生ものをお届けできればいいなと思っております。すごく綺麗にお洋服をきたり、おめかしをしたり、みんなで大人の七五三をしているようで楽しいです(笑)。これからよろしくお願いします。

カオナシ役 辻本知彦

ワークショップを一度だけやったのですが、その時に舞台美術、衣装の構想、井手さんの振付を見た時に、とてもワクワクさせられました。ジョン・ケアードさんの演出が、やはりイギリスのミュージカルは素晴らしいです。知恵がいっぱい詰まっていて、その演出を受けていて、自分が子供の心に戻った感じがしてとてもワクワクして、ただただ楽しいです。宮崎駿さんについては、僕が5歳の時に初めて観た映画が『風の谷のナウシカ』で、それが僕の人生の一部になっています。この作品を通して、観に来て下さる方の人生の一部になれたらいいなと思います。カオナシを演じる上で、踊りは僕とてもうまいです(笑)。ダンスの上手さではなく、カオナシがいる存在で悲しみが表現できた時に、何か違う身体表現ができるのかなと思っています。これは今、思いつきですが、記者会見にきていただいた皆さまの人生の一部になってもらえたらとちょっといいですか?と身体表現を披露。

リン・千尋の母役 咲妃みゆ

私は幼少期から、スタジオジブリ作品の大大大ファンで、全ての作品を拝見してきました。もちろん『未来少年コナン』も拝見しています。この作品のオーディションの話をいただいた時に、興奮に襲われました。どうしてもこの作品に携わらせていただきたいその一心で、オーディションに挑みました。そして今日この場に立たせていただいていることは夢のように幸せです。このポスターを拝見して興奮を抑えるのに必死です。こんな状態ではいけないので、しっかり地に足をつけて、現実世界を生きる母、そして千尋を後押しできるリンを演じさせていただきたけるよう、心を整えてお稽古、本番に臨みたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

リン・千尋の母役 妃海風

私も、この会場に入って今ここに立つまで感動し続けております。キャストの皆さまもカラフル、そのカラフルに圧倒され続けている私、そしてこんなにたくさんの方々に撮影されている私、それこそ前日にもう少しかしこい文章を考えてきたのですが、感動が寄せてきて同じく興奮している状態です。この先たくさんの興奮が待ち受けていると思うとすごくわくわくします。リン役として、湯婆婆さんの夏木マリさん、朴璐美さんの下で働くという経験、

そして橋本環奈さんと上白石萌音さんの面倒をみるという経験、そんなものは人生にないと思いますので、今幸せを感じています。よろしくお願いします。

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釜爺役 橋本さとし

この作品は、日本の映画史に残る、世界中で愛されるアニメーション映画を、生身の人間が立体化するというハードルの高い条件があります。SNSや肉声で、この作品がどう舞台化されるのか本当に楽しみにしている方が多く、期待値が高まっているというのも出演者の一人として肌身に感じていて、またハードルがどーんとピークに上がっています。

世界的な演出家のジョン・ケアードがどのような世界観を表現するのか。ジョン・ケアードは、演技をするということはPlayをすること、演出が始まるときに“Let’s play”って言うんです。Playというのは遊びという意味がすごく大きい。僕たち役者が遊ぶ庭を造るのが上手な演出家なので、ジョン・ケアードを信じ、宮崎駿さんが作った作品の力を信じ、そこは委ねながら、責任を持って、観に来られたお客様が楽しめるようなエンタテインメントにしたいなと思います。本番までには(釜爺役として)何本か手を生やせるように、僕は憑依型の役者なので何本か手が生えてくると思うんですけど(笑)。そこを期待して待っていてください(笑)

釜爺役 田口トモロヲ

歴史のある帝劇に出演する緊張、世界中にファンを持っている『千と千尋』という演劇作品に出演する緊張、ここだけでダブル緊張なのですが、更にその上に素晴らしい演出家のジョン・ケアードさんのコラボレーションを受けるというトリプル緊張、三つ巴の緊張があるわけです。この緊張を良き緊張に変えて、長丁場ですが、最後まで完走できたらと思っています。舞台の初日には、釜爺6本腕生えているかどうか、ぜひご覧いただきたいと思います。

兄役・千尋の父役 大澄賢也

『千と千尋の神隠し』ジョンの演出と素晴らしいキャストの皆さんと共に舞台を作るということは想像するだけで興奮します。その中で自分に何ができるのだろうと、考えるとワクワクしています。今、萌音ちゃんと一緒にジョンが作った舞台『ナイツ・テイル』に出演させて頂いているのですが、ジョンはいつもジョークを忘れず穏やかで、年齢とかキャリアとか全く関係なく、誰に対しても平等に接し、僕たちを導いてくれます。そんな、ジョンと一緒にものを作るということがすごく光栄で楽しみです。

湯婆婆・銭婆役 夏木マリ

私はジョンとは『レ・ミゼラブル』以来の再会です。思い起こせば、声をやらせていただいたのが20年前なんですね。20年後に実演が舞台でかなうというのは思ってもみなかったことなので、とても嬉しいです。声をやらせて頂くことと舞台は別物なので、私自身はフレッシュに取り組ませていただきたいと思っています。

湯婆婆・銭婆役 朴璐美

私の名前は朴璐美、木へんにカタカナのト、王へんに道路の路に美しいと書きます。『千と千尋の神隠し』の映画が上映される頃に、いろいろな方々に「すごいね、こんどジブリの『千と千尋の神隠し』に出るんだね」って言われたんです。私もその気になって事務所からの連絡を待っていたのですが、(映画版の声をやった)柊瑠美さんが木へんに冬と書いて王へんと留まると書く、みなさんが空読みをして、私が千尋の声を演じると誤解をされていたんです。ですから、私にとって『千と千尋』は印象に残っているんです。

まさか20年経ってその『千と千尋の神隠し』に千尋ではないですが、湯婆婆で出演させていただけることにとても胸が躍っています。ジョンのオーディションの時に、「璐美のすべてを出して」と言われた時に、このジョンの目の奥にだったら飛び込んでいけると思ったんです。帝劇を油屋に変えていきたいと思います。

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最後に橋本と白石が意気込みを語り、会見を終えた。

橋本:とにかくここまできたらやるしかないという気持ちで、今日ここに立たせてただき現実味がわきました。千尋として、私自身初めてですが、舞台に立って、皆さんに生きた千尋を届けられるように頑張りたいなと思います。

白石:今日が来るまでずっとドキドキしていたのですが、皆さん和やかで、明るい人柄に触れて、稽古が楽しみで仕方なくなりました。ジョンはいつも遊ぶように演出をつける方で、その稽古場はクリエィティブで大好きなので一つ一つ楽しんで、皆さんに素敵な舞台を届けられるように頑張ります。よろしくお願いします。

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舞台『千と千尋の神隠し』

2022年3月2日(水)~29日(火) 東京 帝国劇場
<プレビュー公演2022年2月28日(月)・3月1日(火)>
2022年4月13日(水)~24日(日) 大阪 梅田芸術劇場メインホール
2022年5月1日(日)~28日(土) 福岡 博多座
2022年6月6日(月)~12日(日)北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru
2022年6月22日(水)~7月4日(月) 名古屋 御園座
原作:宮﨑駿
翻案・演出:ジョン・ケアード
共同翻案:今井麻緒子
オリジナルスコア:久石譲
出演:千尋 橋本環奈/上白石萌音(Wキャスト)
   ハク 醍醐虎汰朗/三浦宏規(Wキャスト)
   カオナシ 菅原小春/辻本知彦(Wキャスト)
   リン・千尋の母 咲妃みゆ/妃海風(Wキャスト)
   釜爺 田口トモロヲ/橋本さとし(Wキャスト)
   湯婆婆・銭婆 夏木マリ/朴璐美(Wキャスト)
   兄・千尋の父 大澄賢也 ほか
協力:スタジオジブリ
製作:東宝株式会社
公式サイト https://www.tohostage.com/spirited_away/

 

 

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