【後編】尾上右近インタビュー「生きた証を観ていただきたい」 映画『十一人の賊軍』で描き出す、罪人たちの生き様

――この役を演じるために準備したことはありましたか?

少し早口で話した方が面白いかなと思っていたので、本読みでもやってみたのですが、想像以上に緊張して気合いが入ってしまって。自分では、役者っぽくなってしまった感じがあったのですが、監督はそれを面白いと言ってくれたんですよ。「詐欺を働く人たちは、自分のペースに巻き込んで詐欺を成立させるので、早口の人が多い気がするから、その早口が面白い」と監督におっしゃっていただいたので、それは意識していました。

もちろん、博打の人たちの性質についても調べましたし、当時の賭博についても調べました。意外だったのは、よく「ようござんすか?」などといって派手にやっているイメージがありますが、そういうことは実際にはないんだそうです。非公式に寺などの空いているところで隠れてやっているので、いつ人が入ってくるか分からないから、小声でコソコソやるそうです。今回、劇中では赤丹は大きな声を出してやっていますが、赤丹は明るく抜けたところのあるキャラクターなので、大事なシーンになればなるほど声が大きくなってしまうという認識で演じていました。

――撮影で特に印象に残っているシーンは?

官軍が最初に砦を攻めてきて、追い返すことに成功した場面です。「決死隊だ、覚えておけ!」と言って、頬に血をつけてカッコつけるというテイクを使ってもらえたので、嬉しかったです。実は、あのシーンは撮影前に長い待ち時間があったんですよ(笑)。お待たせしましたと言われて(撮影現場に)入って、いきなり叫ばなくちゃいけないシーンだったのでかなり力が入りました。それまで声が大きいという設定でやってきたし、歌舞伎の人は声が大きいという認識を持っていただいているので、しっかり声を張らなくてはと。

その後、官軍が残していったお宝を開けるのにワクワクしちゃって歌を歌うというアドリブはバッサリ切られていました(笑)。そりゃそうだよなと(笑)。まだ映像作品の経験はそれほどないですが、カットされたことに悔しいとかあれって思うことは今回は全くありませんでしたね。テンポ感が非常に大事な作品ですし、自分はその作品の中の1つの大事な駒として扱ってもらい、駒としての仕事を尊重してもらっていることがすごく伝わったので。なので、アドリブで歌って、スタッフさんがゲラゲラ笑ってくれて、深夜に及ぶ撮影でみんなも疲れているところに気が抜けるような話題を提供できて、いい仕事ができた気がします。

――そうすると、出来上がった作品をご覧になって、手ごたえや満足感も大きかったんですね。

そうですね。普段は、自分が出ている舞台やお芝居の映像は、自分の演技を確認するために観る作業になってしまいますが、今回は初めて、自分の演技をチェックする感覚ではなく映像を観られました。こんなにも面白いことになっていたんだと報われるような思いで、全てが繋がり、昇華されていっているという思いが強かったです。

――先ほど長い待ち時間があったというお話もありましたが、撮影はいかがでしたか?

正直、僕はこれほどたくさん映画に出たことがなく、毎日のように撮影がある経験もなかったので、こういうものなのかと思いつつ、みんなと一緒に過ごす時間を楽しむことができました。

――本作に携わったことで、今後の俳優人生に活かされると感じることはありましたか?

「瞬間の集中力」を何度も繰り返しできないといけないなと思いました。これはもちろん舞台でもそうなのですが、自分のお芝居を何度でも同じようにできることが重要なのだと思います。そのタイミングだけ奇跡的にうまくいくということをあてにしてはいけない。確実に同じことを何回でもできる表現者になりたいなと今回、強く感じました。僕は慣れていないということもあって、どうしてもムラが出てしまうんですよ。なので、それが今回、すごく悔しかったですし、難しさを感じました。それは今後のテーマだなと思います。
――山田孝之さんをはじめ、映像の世界で活躍する俳優さん方との共演はいかがでしたか?

めちゃくちゃ楽しかったです。皆さん、表現力や柔軟性も兼ね備えていますが、やっぱり集中力の凄さを感じました。昔の俳優さんって激しい人とか人として破綻しているというイメージがどこかにあったと思います。僕もそれがあって当然だろうとどこかで思っていたのですが、実際には皆さん常識的で、めちゃくちゃ思いやりに溢れている方たちでした。一流になるために、自分もそうでなくてはいけないなと改めて思いました。

――ありがとうございました! 最後に読者にメッセージをお願いします。

生きることに全力で努力している人たちのエネルギーの強さに力をもらえる作品になってると思います。僕も撮影中に必死に演じさせていただきました。それが映像として残されていると思います。生きた証を観ていただきたいと思います。

映画『十一人の賊軍』
公式HP https://11zokugun.com/

©2024「⼗⼀⼈の賊軍」製作委員会

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取材 文:嶋田真己  撮影:有田純也