
映画『君の顔では泣けない』のジャパンプレミアが10月1日(水) に都内で開催され、主演の芳根京子、共演の髙橋海人、西川愛莉、武市尚士、中沢元紀、そして坂下雄一郎監督が登壇した。
君嶋彼方の同名小説が原作で、ある日突然、陸とまなみは体が入れ替わってしまう──数々の名作を世に送り出してきた“入れ替わりもの”。そこに【15年も入れ替わったまま】という独自のアイディアが加わり、相手の人生を守るというひたむきな思いと、一方で自分の人生は失っていくという切なさが交錯する・・・。まなみに入れ替わった陸を芳根京子、(高校時代を西川愛莉)が演じ、陸に入れ替わったまなみを髙橋海人(高校時代を武市尚士)が演じている。

上映後の舞台挨拶で、まなみに入れ替わった陸を演じた芳根は「今日皆さまに初めて観ていただき、我が子をお披露目するみたいな気持ちなんですけれども、皆さまのお顔を見ることができて、とても嬉しく思います」と満面の笑顔を見せた。
同じく陸に入れ替わったまなみを演じた髙橋は「毎日集中して頑張ってきた作品だったので、やっと皆さまの元に届くんだなと、ちょっと寂しい気持ちと嬉しい気持ちが半分半分です」と複雑な表情を示したが「もう1回聞いていいですかあ?みんな!どうでした?」と呼びかけ、大拍手・大声援を浴びて「めっちゃ気持ちいい!めっちゃ気持ちいい!(自分もすでに)2回観た作品でもあるんですけど、半強制ですが拍手していただいて、安心しました」と興奮ぎみだった。

芳根は脚本を読んだ時の印象を問われ「そう来たかと。入れ替わりものというと戻ることがゴールって、勝手に思い込んでいたけれど、今回は15年という時間が経った先にある。果たして戻りたいと思うのかというところに、『そうだよね』って、頷いてしまったところがありました。しかも15歳から30歳という人生のターニングポイントになるタイミングなので、すごく考えさせられた。この作品を乗り越えた先の景色が見たいと思ったので、『うわ難しそう!でもやります!』って言いました」と当時の意気込みを明かした。

一方、髙橋は「自分にとってはチャレンジングな作品になっていくんだろうと。笑いやラブのシーンよりも、15年間を過ごしていく中での心の揺らぎやそれぞれが人生でどういう選択していくのか、結構重たい作品だと思った。難しいと思ったポイントは、例えば嬉しいことがあったとき、誰かの体を借りている状態の自分だったら、ただ嬉しい気持ちだけじゃなくて、申し訳ないとか切ないとか、今相手はどうしてるんだろう?とか。二人だけが持っている喜怒哀楽がたくさん描かれていたので、生半可な気持ちで望んだら痛い目に合うと思って臨んでいました」と振り返った。

芳根は役作りについて「この作品の面白さは、入れ替わりの入れ替わりがないこと。シンプルに、私は陸と向き合う。髙橋君はまなみと向き合う。私と髙橋君が入れ替わったわけでもなく、私はただ陸として生きる、まなみとして生きる陸の一番の理解者であることに気付いた瞬間、私たちが入れ替わりに引っ張られすぎて、あっ!そういうことじゃないよねって気付いたとき、すごく楽になって、攻め方が分かった。リハーサルでいっぱい映像を撮ってもらって、こういう動き動きを出すほうが、逆に邪魔だねと引き算をしていったっていう印象があります」と難役をこなせた経緯を解説した。
そして髙橋は「最初、芳根ちゃんのYouTubeを見て(真似をしようと思った)」と話すと、芳根は「絶対間違ってるんです!」とピシャリ。髙橋は「身振り手振りからやっていくうちに、やっぱりストレートに観ていただくためには、気持ち勝負で行った方がいいと分かってから、自分も伸び伸びと現場に向かえたと思います」とポイントを把握できたことを明かした。

陸・まなみの同級生・田崎淳一を演じた中沢は「脚本を読んだ時、難しそうだなぁっていうのが、正直な感想だったんですけど・・・。ずっと切なさやもどかしさが流れていながらも、同時にお互いを気遣う温かさや優しい空気も流れていて、入れ替わるものではなく、この作品にしかない唯一無二の作品なんじゃないかなと感じていました」と本作を絶賛した。

イベント後半は、15年間入れ替わったままの陸とまなみにちなんで「入れ替わってみたい人」を発表。中沢は「赤ちゃん」、西川は「坂下監督」、武市は「10秒だけ変わりたい人。皆さんわかっちゃったかもしれませんが、髙橋海人さんです!」と照れながら告白。武市はその理由について「髙橋さんが普段見ている景色やステージとかを見たいから」と言うと、髙橋は「自分もライブをやっている時に他の人に見せてあげたいと思う。あの光景は本当に唯一無二で、どんな景色よりもマジ綺麗」と実感を込めた。
髙橋は「1時間くらいAIになりたい」と不思議な表現に、芳根は「AI…AI!?ロボットってこと!?」と混乱。「AIと話しているとグルグルと読み込み時間があって、バーッと長い文字が出て来る。そこでAIが資料を引っ張り出して調べている時間があるのではないか?」と解説。そこで、芳根が「AIってアナログなんだ…」と納得。髙橋は「意外とそうじゃない?擬人化したAIになりたい。意外と厳しい世界。タイパは悪そうだけど」と独自のAI論を披露していた。一方、芳根は「飼っているフェレットになりたい」と言い「フェレットは1日20時間くらい寝ていていいなあと思う。だからフェレットになりたい。でも1日以上になると社会復帰できなくなりそう」と妄想していた。

最後に芳根は「この作品を皆さんがどう捉えていただけたのか気になります。難しく考えなくても、もし自分が身の回りの人と入れ替わったらどう行動するかな?など、色々な感想を聞かせてもらいたいのでXでつぶやいてもらえたら嬉しいです」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
映画『君の顔では泣けない』 11月14日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ ©2025「君の顔では泣けない」製作委員会

