
第30回プチョン国際ファンタスティック映画祭にてワールドプレミアされた、話題の映画『5秒で完全犯罪を生成する方法』(9月11日全国公開)。この度、9月10日(木) に前夜祭イベントが行われ、主演の重岡大毅、共演の原菜乃華、田中みな実、伊藤歩、九十九黄助、そして近藤亮太監督が舞台挨拶に登壇した。
本作は、生成AIが導き出した完全犯罪のシナリオに翻弄される兄妹の運命を描くサスペンスミステリー。物語は二転三転し、ラストには驚愕のエンディングが待ち受けている。その過程では、登場人物たちの細かな心理描写が映し出されており、演出について近藤監督は「映画の中では、生成AIを駆使して事件をどう隠蔽するかを描いていますが、生成AIの話であるのと同時に、さまざまな登場人物の人間ドラマです。彼らは事件が起きる前は何をしていて、その後でどうしていくか――。そんなことを自ら考えて、キャストにその都度伝えたり、場合によっては伝えなかったり、演じられるキャラクターごとに重岡さんたちとのコミュニケーションの取り方を考えて、撮影に取り組みました」と振り返った。
物語の終盤での主人公・初海航の行動をどう解釈したのかという質問に重岡は「観客のみなさんが感じたことがすべてだと思います。ただ、航はみんなに幸せになってほしくて、自分だって捕まりたくない。そのときに、自分のなかで一番大切なものが何かを考えて、消去法だったかもしれませんが、最終的にあの選択をしました。こんなに強い人はいない。航に狂気のようなものを感じながら、大事な芯の部分を組み立てていきました」とネタバレに気を使いながら、言葉を絞り出した。
そのラストに絡む航の妹・幸来役の原は「終盤のシーンの見え方は、近藤監督と重岡さんと細かく話をさせていただきました。そのシーンを序盤に撮影できたのがよかったです。そこまでの過程の演技を考えながら演じることができました」とコメントした。
トップ女優・七希役の田中は、役作りを振り返り、「七希は生い立ちを含めて、描かれていない要素が多いキャラクターだったので、想像して演じる部分が多かったのですが、とても孤独な人だと感じました。初海兄妹とは、対峙したり、味方になったりしますが、実際はそのどちらでもなくて、自分の利益のために行動している。そう解釈して演じました」と明かした。劇中では、航と七希が廃墟で対峙するシーンもあり、田中はそのシーンのリハーサルでは「撮影用の鉄パイプで、重岡さんに背中を思いっきり殴られて、とても痛かったです(笑)」と暴露すると、これを聞いた重岡は大慌て。「話をはしょりすぎです!どんな感じなのか知りたいので、田中さんから『思いっきりやってください』って言われていたんです。その前に100発くらいどつかれていたんですよ!?」と、息のピッタリあったクロストークに会場は笑い声があふれ、和やかな空気に包まれた。
一方、この日が初のイベント出演になった刑事役コンビの伊藤と九十九は、撮影の合間に二人で編み物の話をしたり、警察手帳を出す練習を何度も行ったなど、ほんわかとした現場の様子を語った。
イベント終盤には、本作の座長として作品を引っ張ってきた重岡が、役作りや撮影に挑む中で書き込んでいた、これまで誰にも見せることがなかったという「ノート」が満を持して公開された。スタッフが入手したノートがスクリーンに映し出されると、「待って。待てーー!!」と驚き、動揺する重岡をよそに、登壇者たちは大写しになった手書きのノートに興味津々。

すると、「字が個性的すぎる」「私だったら人には見せない」「毎日書いていて、宿帳みたい」など、監督をはじめ登壇者たちから次々と鋭いツッコミが飛び出し、会場は大爆笑に包まれた。そんな笑いに包まれたノートには、航の心の在り方はもちろん、台本には書かれていない事件前後の航の行動や心情、さらには「自分はどうするのか」といった自身への問いかけまで、さまざまな言葉が書き込まれていた。重岡が航という人物をどう捉え、どのように演じるのかを考え続けていたことがうかがえる内容に、伊藤は「重岡さんが日々どれだけ役のことを考えていたかが分かります。俳優として感動しました」と感嘆。笑いを誘った一冊のノートから、重岡の役に対する真摯な向き合い方が浮かび上がった。
秘蔵のノートを公開され、最後まで大汗をかいていた重岡だったが、最後の挨拶では「忘れられないイベントになりました。ノートを見られてしまいましたけど、書いてきてよかったです。この日の思い出は生成AIでは作れません。そういうメッセージが伝わっていたら幸いです」と笑顔でコメントしてイベントを締めくくった。
映画『5秒で完全犯罪を生成する方法』 9月11日(金) 全国公開
配給:ギャガ © 2026 Gaga Corporation/Storm Labels Inc./Studio i3

