取材:記事・写真/RanRanEntertainment
現役の拝み屋が、自ら体験した怪異な数々をしたためた小説をドラマ化した「拝み屋怪談」シリーズの続編『拝み屋怪談II』が配信・放送スタート。シーズンIに続き、主演の拝み屋・郷内心瞳役を務める藤田富と、新キャストとして郷内の妻・真弓を演じる北原里英に、本作の見どころを聞いた。
――藤田さんはシーズンIに続いて、北原さんは今シーズンからの出演です。シーズンIIへの出演が決まったお気持ちをお聞かせください。
藤田:視聴者の皆さんのおかげ、スタッフさんのおかげでシーズンIIを作ることができたと思っています。ただ、シーズンIを越えなければいけないというプレッシャーもありました。そのプレッシャーに打ち勝てるよう、みんなで一生懸命、作った作品なので、ぜひとも観ていただきたいです。
北原:ちょうどこの作品のお話を頂いたときに、私が主演したホラー映画『映画 としまえん』を撮影していた時期だったので、すごくホラーづいているなと思いました。それから、共演するのが藤田富くんと知って、この撮影と同時期に朗読劇を一緒にするということもあり、すごく縁があるなと思いました。
――夫婦役での共演ですが、それについてはいかがでしたか?
藤田:僕は、初めて夫という役どころを演じたのですが、郷内と真弓の夫婦はすごく古風な夫婦像だったので、こんな夫婦もいいなと思いながら演じました。北原さんもそうおっしゃっていて、僕は北原さんとは空気感がどことなく似ていると思っているので、すごくやりやすくはありました。北原さんがどう思っているのかはわかりませんが(笑)。
北原:私も、すごくそう思っていますよ(笑)。
藤田:(笑)。お互い、いい空気感で演じられたと思います。
北原:ホラーなので、何気ないシーンから一変して恐怖に変わるというストーリーも多かったのですが、序盤はほのぼのとした夫婦のシーンもたくさん見られると思います。そういうシーンを撮影したときは、こういう夫婦っていいなと本当に思いましたし、ほのぼのシーンがあるということがシーズンIとの違いでもあると思います。監督も夫婦のシーンにこだわりを持っていらして、じっくりと撮っていただいたので、私たちのシーンでシーズンIとの違いを感じてもらえたらうれしいです。
――ホラーの撮影現場ならではのことはありましたか?
藤田:朝から夜まで撮影ができるってことですかね(笑)。
北原:それはそうですね! むしろ、まだ暗くなっていないのに、暗幕を張って夜のシーンを撮影するということも多かったですもんね(笑)。
藤田:外で撮影の場合、昼間に撮らないといけないシーンは時間が限られているんです。でも、それが夜だったら時間がたっぷりとあるので、全員が納得できるようなものを作れる。
北原:確かにそれはホラーの良いところだと思います。
藤田:僕は、今回が2作目のホラーですが、意外に現場が明るくて、ホラーを撮っている感覚はないなと思いました。
北原:ホラーの現場は明るいですよね、全然。
藤田:あとは、見えないものを見たという演技をしなければいけないので、想像しながら演技をするというのが難しかったです。それをうまく表現できたときはうれしいですね。
――今回、それぞれの役柄を演じるにあたって、どんなことを意識しましたか?
藤田:僕はシーズンIから続いてての出演だったので、年齢を上げなければいけないということを考えました。郷内さんのだらしない一面が見えるシーンもあったので、若いからこその爽やかさではなく、年を重ねて人間っぽさが増したことを表現できるように心がけていました。
北原:個人的なことですが、今までと全然ちがうアプローチをしたつもりです。今回は年下の奥さんという設定で、実年齢よりも若い女性を演じましたが、キャピキャピしている女性ではないので、落ち着いたイメージを出そうと思っていました。これまであまり経験してこなかった、抑える演技に挑戦しました。まだ出来上がった映像を観ていないので、どう映っているかとても気になります。
――監督からのアドバイスは何かありましたか?
北原:特に細かく言われたわけではなかったのですが、ちょうど同時期に全く違うテイストの作品をやっていて、そちらですごく明るい役をやっていたので、私が個人的にその役との違いをつけたいという気持ちが強くて、抑えることを意識していました。
ドラマ『拝み屋怪談II』
出演:藤田富、北原里英、鎌田らい樹、久住小春
原作:郷内心瞳「拝み屋怪談」シリーズ(角川ホラー文庫)
脚本:小中千昭、西山淳史
監督:清水厚、大畑創
dTVチャンネル、光TV、BSテレ東、BSテレ東4Kで放送、配信。