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2020年6月19日 18:41

【後編】廣瀬智紀・北原里英インタビュー!映画『HERO~2020~』「斎藤工さんのパワーを感じました」

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

――舞台と映画の違いはどのように感じられましたか?

北原:同じ作品を舞台と映画でやるというのは、今まで「舞台は舞台のやり方があり、映画は映画のやり方があり、違う」と役者さんがおっしゃっているのを聞いてはいたのですが、私はまだその意味がわかっていなかったんです。でも今回、一つの作品でどちらもやってみたらすごく納得しましたし、自分の中で勉強になりました。舞台のようにダイレクトに届けられるわけではないけれど、映像は“寄り”で見てもらえます。余計に繊細に演じなくてはいけないという意識はあったかなと思います。

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――監督から、お二人とも視線の作り方が上手いというコメントがありましたが、意識されましたか?

北原:西条監督から色々とアドバイスを頂きました。ここはもうちょっと抑えてもいいなという指示も出してくださいましたし、西条さんに導いてもらったというのが大きいと思います。

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――役作りはいかがでしたか?映画に向けて特別な事は考えましたか?

廣瀬:舞台ではタバコのシーンは吸うふりですけど、映画ではがっちり吸って、そこに意味があったりして、より一層やりがいがありました。カメラが向けられている分、ダイレクトに自分自身の芝居だけで表さなくてはいけないので、そこに課題を感じていました。

――広樹という人物について、役作りはいかがでしたか?

廣瀬:西条監督の最初からのオーダーなんですけど、その人自身をしっかり生きるだけという意識で臨みました。ずっと抱えたものがあり、そこから一歩踏み出せなかったという、そこには入り過ぎないようにっていう意識はありました。北原さん演じる浅美と生きている時間を大切にするっていう、その世界に集中しました。そのシーンそのシーンを生きるというだけでしたね。

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――北原さんは、2年間限定でお付き合いしたいといわれる浅美役についてはいかがでしたか?

北原:最初に台本を読んだ時には理解できないところが所々あって。浅美の女の子らしい健気なところ、奥ゆかしいところはあまり自分にないかもなぁと思っていました。2年限定と言われても、“まぁなんとかなるでしょ”って思うだろうし(笑)、浅美以上に気楽に考えて付きあっちゃうだろうし、そういうところは浅美ちゃんに寄っていくのは難しかったです。でも稽古期間を通して浅美ちゃんになれたのではないかなと思います。

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――斎藤工さん、松尾諭さんも出ていらっしゃいましたが、現場でお会いになる機会はありましたか?

北原:松尾さんはお会いしたんですけど、斎藤さんにはお会いできてないです。でも、完成した作品を見て、斎藤さんのオーラがとにかく凄くて、思わず“本物や!”と思っちゃいました。

廣瀬:僕はお二方ともご挨拶させていただいて、斎藤さんはちょっとだけ絡ませていただいたんですけど、一番印象に残っているのが、撮影が終わってお話しさせていただいた時に、僕に向かって「完成楽しみにしています。」っておっしゃったんですね。それがプレッシャーにも感じながらも、一つの自分の仕事を終えた方の、うーん、うまく言えないなぁ。わかる?

北原:わかりますよ。仕事人ぽかったってことじゃないですか?

廣瀬:あぁそうそうそう。

北原:部分的な出演ですけど、ちゃんとそれをしっかりと一つのお仕事と捉えてらっしゃって。私たちと比べて出ている量は違うじゃないですか。だけど、同じ熱量で楽しみにしているよって言えるというか。あってます?

廣瀬:ほんとにその通りで、僕の言葉だけでここまで代弁してくれるというのは、ここまで関係を作れていたんだと(笑)。さすがだなと思いました。斎藤さんの言葉には、身の引き締まる思い、自分もそういう風になりたいなと思った瞬間でもありました。松尾さんは回想シーンで出ていらっしゃるのですが、僕は現場を見させていただいていて、出来上がったシーンを見たら、めちゃくちゃかっこいいんですよ。

北原:松尾さんめちゃくちゃかっこよかったです。

廣瀬:めちゃくちゃかっこいいシーンになっていて(笑)。なんか、僕も役者ですけど、役者って違うなって思いました。

北原:(笑)わかる。めっちゃわかるなぁ。

廣瀬:思わされる、圧倒されるような、仕事をされて帰られていったという。仕事人二人が入ってくださって、パワーになっているんだなぁと思いました。

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――最後に映画の見どころを一言ずつお願いいたします。

北原:舞台で既に演じさせてもらった作品なので、舞台をご覧になった方は内容も結末も知っていると思いますが、舞台で描き切れなかったところを映画で細かく描いているので、新鮮な気持ちで見られると思います。舞台を見ていない方は、ゼロの状態から西条さんの描く西条ワールドに入っていただけたら嬉しいです。

続きどうぞ!

廣瀬:()パスしてくれた。そうですね、主人公(広樹)は抱えるものがあり、どちらかというと陰鬱な空気、物憂げなことが多いのですが、基本的にこの作品はコメディだと思っていまして、肩の力を抜いて気軽に観れる、心温まる作品だと思います。純粋に楽しんで観ていただけたら、2回目、3回目、観たくなる作品なのではないかと思います。ぜひ、劇場で大きいスクリーンで見てもらいたいと思っています。今の時期、マイナスなムードになりがちなのですが、それを少しでも払拭できるような明るい映画になっていますし、そういったことのエンタメとして捉えて、皆さまに届けたい気持ちでいますので、ぜひ楽しんでいただきたいです。

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【ストーリー】
2年間限定の約束で始まった広樹と浅美の恋。広樹には、こんな約束を言い出さなければならない“秘密”の理由があった。そして2年後、運命の日。怪我で入院中の広樹を見舞った浅美は、彼の別れの決意が変わらないことを知って沈み込む。そんな時、ふたりの幸せを願う広樹の妹・真菜の行動が、入院患者から“死神”まで巻き込んで、とんでもない大騒動に! 果たして広樹の“秘密”とは?

映画『HERO~2020~』
6月19日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国順次公開予定
【原作】TAIYO MAGIC FILM 第1回公演「HERO」
【監督・脚本】西条みつとし
【音楽】浅梨なおこ(avenir LLC)
【キャスト】
廣瀬智紀、北原里英
小松準弥、前島亜美、小早川俊輔、小築舞衣、中村涼子、米千晴、小槙まこ、加藤玲大、後藤拓斗、双松桃子、飛鳥凛、伊藤裕一、根本正勝、今立進
松尾諭、斎藤工
【配給】
ベストブレーン
公式HP:www.mmj-pro.co.jp/hero2020/
Twitter:@HERO2019summers
© 「HERO」~2020~製作委員会 日本語/カラー/100分

<廣瀬智紀さまST/HM表記>
スタイリスト:伊藤省吾(sitor)
ヘアメイク: FUJIU JIMI
<北原里英さまST/HM表記>
スタイリスト:丸山恵理子(オサレカンパニー) ヘアメイク:MARVEE、オサレカンパニー

文:高橋美帆/写真:篭原和也

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