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2024年2月9日 18:15

【後編】北原里英が全編アドリブミステリー映画に挑む! 劇場版『マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿 鬼灯村伝説 呪いの血』インタビュー

―そうした撮影の中で、一番苦労したのはどんなところですか?

苦労はたくさんありましたが、ネタバレになってしまうと思うので…一番面白かったシーンをお話しすると、冒頭でひとりさんが食べ終わったバナナの皮を投げたら、それで八嶋さんが転ぶというシーンは印象に残っています。あのシーンももちろんアドリブです。ひとりさんが急にバナナを食べ始めたんですよ。八嶋さんが一人語りをして仕掛けているときに、皮を八嶋さんの動線に投げたら、八嶋さんがそれを確認して、自分から歩いていって盛大に転んだんですよ。打ち合わせもなしですよ。本当にすごいと思いました。プロ中のプロだなと思いました。

―そうしたシーンが次々に起こるとなると、撮影中は、笑いを堪えることも多かったのではないですか?

本当に大変でした(笑)。先ほどお話ししたバナナのシーンも自分では必死に笑いを堪えているつもりだったのですが、完成した作品を観たら、全然我慢できていなかったので、反省しました。ひとりさんのアドリブが大好きなので、ひとりさんが何をしても面白いんですよ。苦しかったですね(笑)。ただ、撮影では、本当に面白いシーンがたくさんあったんですが、本編では、そうしたコメディのノリが抑えられて、しっかりとしたミステリー映画になっていたので、劇場版らしい作品に仕上がっていると思います。ミステリー好きの方にも満足していただける内容になったとも感じました。もし、ディレクターズカット版などができるなら、コメディシーンを多めに使ったものも見てみたいですね。

―2日目の撮影が終わった後には、やっとキャストの皆さんとお話ができるようになったのだと思いますが、その時はどんなお話をされたんですか?

そこでは“答え合わせ”というか、「あの時はこうだったんだよ」とか「怪しいと思ったんだよね」とか「だから僕はこうした」とか、1日目の行動についてお互いに種明かしをする感じでした。

―そうしたキャストの方々は、今回初共演の方がほとんどだったと聞いています。撮影中と撮影が終わってから話した素の雰囲気が違う人はいましたか?

犬飼くんは違いました。役柄とはまた違い、独特な雰囲気がある方だなと思いましたが、他の方は想像通りでした。八嶋さんは撮影中から本当に面白くて良い方だなと思っていましたので、そのままでした。

―では、アドリブで役を演じるときには、どんなところを一番に意識していましたか?

素になりすぎないようにしようとは思っていました。私が演じた優子さんは元看護師ということもあり、おしとやかな感じだったので、あまり素が出過ぎてしまうと、印象が違ってしまうかもしれないと思いました。私は、普段からリアクションが大きいので、それが出ないようにと。ですが、次の展開が分からない状態でのお芝居なので、よりリアルに演じられたのかなと思いますし、自分でもこれまでの映画やドラマではしてこなかった表情をしているなと思います。完成した作品を見て、これが本当のリアクションだよなと思うところも多かったので、勉強にもなりました。

―この作品に出演したことが、今後の演技にも生きてきそうですね。

そう思います。完成した映画を見て、このお芝居いいなと思うところを今後に反映させていこうと思いました。

―他のキャストの方々のお芝居を見て、今後やってみたいというアドリブはありましたか?

やってみたいというのはおこがましいですが、1番、「これ本当に台本がないの?」と驚いたのは高橋克典さんです。雰囲気がある方なので言葉を発するだけで引き込まれるのですが、ご自身のことを語っていた時は、「これ本当にアドリブ?」と混乱するくらい引き込まれました。それから、八嶋さんが序盤に仕掛けている場面も、「これは指示されているのかな?」と思いました。

―ところで、北原さんはプライベートでマーダーミステリーをプレイしたことはないとおっしゃっていましたが、推理小説やミステリーはお好きですか?

もちろん、大好きです。昔から「名探偵コナン」が大好きなんですよ。いかにも“金田一”というような設定の世界観もすごく好きなので、小説もよく読みます。なので、こうした作品に参加できるのは本当に楽しいです。特に今回は、ただ犯人を見つけるだけでなく、お芝居をしながらそれを観ていただいて、面白いと思っていただけるような作品にならないといけないので、楽しさと同時にドキドキもありました。

―もし、今後、こうした体験型ゲームをプレイするとしたら、どんなゲーム、どんな役柄をやってみたいですか?

私は脱出ゲームをやったことがないのでやってみたいです。ひらめき系には自信があるのでぜひ挑戦したい。もし、またマーダーミステリーをやるのなら、今回のような閉ざされた村だったり、一族のお話しだったりが一番面白いと思います。関係性の薄い人が集まっているよりも、ドロドロの方が演じやすいですし、世界観にどっぷり入り込めるように思います。

劇場版「マーダー★ミステリー 探偵・斑目瑞男の事件簿」
https://madarame-misuo.com/
2024 年 2 月 16 日(金)より
新宿バルト 9 ほか全国ロードショー

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ヘアメイク:熊谷美奈子
スタイリスト:山田梨乃
衣装協力:
ブラウス/スカート musubore
ブーツ AIC.
《問い合わせ先》
株式会社 アンティローザ
https://auntierosa.com

取材 文:嶋田真己  撮影:有田純也

 

 

 

 

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