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2019年4月17日 23:33

佐藤浩市、渡辺謙、9年ぶりの共演を称え合う 映画『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』クランクアップ記者会見

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

あの日、福島第一原発に残った名もなき作業員たちは、“Fukushoma 50”と呼ばれた。2020年公開予定の映画『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』のクランクアップ記者会見が4月17日(水)都内で行われ、主役の現場を指揮する熱血漢・伊崎利夫を演じる佐藤浩市と福島第一原発所長吉田昌郎を演じる渡辺謙が登壇した。

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本作は、門田隆将によるノンフィクション作品「死の淵を見た男吉田昌郎と福島第一原発」を原作とし、日本映画史上最大級のスケールで映画化。昨年11月から撮影が始まり、この4月で撮影が終了した。

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会見では最初に、佐藤が「人間には忘れなければ生きていけないことと、絶対に忘れてはいけないことの2つが生きていく上で大事なことと思っています。当然、この映画は後者です。我々がメッセンジャーとして、この事象を映画にどう刻むか、そして劇場の暗がりから出たときにこの映画を観てくださった方がどういう思いを抱くか、それらを元に大事に映画を進めていきました」と映画への思いを語った。

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渡辺は「吉田所長はメディアで扱われることが多く、僕以外も皆さんの名前はちょっとずつ変えてあって、吉田昌郎だけは本名になっている。そういう意味で非常にプレッシャーのかかる役でした」と語り、「撮影では、緊対(緊急対策室)の中で、ずっと電話のやりとりを続けながら、外で何が起こっているのかを意識することが難しかったです」と撮影当時を振り返った。また、「吉田さんの近くで仕事をしていた方に根掘り葉掘り伺って、テレビ会議を切った後で何回バカヤローと言ったかを正の字で数えていたほどエモーショナルな吉田さんだったことを参考に役作りをした」ことを明かした。

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二人の共演は9年ぶりで、佐藤は「信頼できる先輩渡辺謙さんとは、年はひとつしか違わないですけど、生きて来て人生が違うのか風格が漂っていて、ご一緒できたことはありがたいです。撮影1ヶ月以上経ってから顔を見られたときはホッとできた。戦友の気持ちで一緒に頑張ってこられた」と感謝の意を表わすと、渡辺も「全幅の信頼を寄せられる素晴らしい同士だなと『許されざる者』のときから感じておりました」と返していた。

2020年公開に向け思うことは?と問われ、佐藤は「その当時の衝撃的な事象を振り返ることが出来ない方がいっぱいいらっしゃるでしょうし、幼少期で記憶がないという10代の子供たちがこの映画を観ることで、これからの未来に生きるために何が必要なのかを感じ取ってもらいたい。そのためにだけ僕はやってきました」と強調。そして最後に「正直、これだけ(撮影時の)話題の少ない会見は初めてです。僕らもそうですし、皆さまにも妙な緊張感が感じられた。それはこの映画自体が持っている力」と、本作への思いを表現した。

なお、会見では正確かつ大規模に再現されたセットが次のとおり映像で公開された。

①津波で破壊された原発の野外を再現したもの(長野県諏訪市に造られ、1号機、3号機の水素爆発はここで撮影された)②中央制御室③緊急対策室(②③ともに角川大映スタジオ内に巨大セットを建設)④福島県内の避難所を再現

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映画『Fukushima 50(フクシマフィフティ)』2020年全国ロードショー
製作:KADOKAWA 配給:松竹 ©2020『Fukushima 50』製作委員会

 

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