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2019年10月31日 14:00

【後編】葵わかな「ミュージカルをやる事を選んでよかったと思います」ミュージカル『アナスタシア』インタビュー

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

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――台本がまだ手元にない状態ですが、今考えているアーニャという女性についてどんな印象を持っていますか?

アーニャは記憶がないなか、パリに行きたいという見えない力に導かれ、ロシアからパリのマリア皇太后のところまで凄い長距離を旅します。そんな状況を考えても意志の強い人なんだろうなって思うんです。また、力強い歌も多くて「自分はこうしたい」という意志を感じます。その一方で、アーニャの心の底にある気持ちも考えてしまいます。記憶がないなんてきっと寂しいんじゃないかと。「あなたは〇さんだよ」って言ってくれる人もいないし、本当に自分の存在がない恐怖感もあるでしょうから、そんな想いもアーニャを作る上での素材となったら、と考えてます。

また、日本のお客さんは繊細な心の機微の表現が好きなのかなと思うので、海外のキャラクターではありますが、日本の方にとっても感情移入してもらえるように作り込みたいです。何しろスタッフが皆さん、海外の方なんです。お互いの感覚の違いをどうやって埋めていくかが、日本公演を成功させる秘訣になると思います。

――海外スタッフはどんな事を葵さんに求めてきたんですか?

歌を歌ったりお芝居をしていく中で「アーニャは強い」って何度も言われました。とにかく強さを強調されました。以前演じたジュリエットとは違うキャラですが、どっちも芯の強さは同じかも(笑)。

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――葵さんは『ロミオ&ジュリエット』と『アナスタシア』の2本に出演されましたが、二つの作品を経験して思う、舞台の魅力とはどこにありますか?

舞台に立ってお芝居をするのは映像で芝居をするのと似ているようで全然違うんだなと。今まで身に着けてきた事があまり通じない事が多く、困難ばかりでしたが、それでも求められたものに対して自分がある程度の物を返せた時、それは生で観ているお客様にも伝わってリアクションをその場で聞けるのは魅力だなと思いました。映画だとカメラ前で演技して、その後編集されて音楽がつけられた後のほうが感動が増すと思いますが、ミュージカルの場合、その音楽を自分の中から出し、またお客さんにこんな気持ちになってほしい、という演出の部分も自分で行える点が面白いなって思いました。

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――今回また木下晴香さんとWキャストとなります。彼女に対してどんな印象を持っていますか?

晴ちゃんとはすごく仲良くさせていただいています。歌が凄く上手くて才能に溢れていて、優しそうで内気な子に見えるんですが、実はすごく変わった子で(笑)。だからこそくじけない力を持っているんだと思うんです。晴ちゃんは私より前からジュリエットを演じていたんですが、小池修一郎先生に指導を受けている時でも負けん気の強い子だな、揺れていそうでその根はしっかり張っているイメージです。

――最後にこんな質問を。『アナスタシア』は「自分探しの旅」がテーマだそうですが、ご自身にとって「自分探しの旅」といったらどんな事を思い浮かべますか?

私も旅行が好きなので海外や国内の旅行を思い浮かべます。ちょっと気分転換や時間が出来るとすぐ旅に出てしまいます。静岡や長野の温泉にも行きます。先日お仕事でしたが、南仏プロヴァンスやコルシカ島に行ったんです。本当に素晴らしかったです。美味しいものをいっぱい食べて(笑)。日本にはない文化や景色に触れるのが大好きなんです。

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■ストーリー
舞台は20 世紀初頭、帝政末期のロシア、サンクトペテルブルク。ロシア帝国皇帝ニコライ2 世の末娘として生まれたアナスタシアは、パリへ移り住み離ればなれになってしまった祖母マリア皇太后から貰ったオルゴールを宝物に、家族と幸せに暮らしていたが、突如ボルシェビキ(後のソ連共産党)の攻撃を受け、一家は滅びてしまう。しかし、街中ではアナスタシアの生存を噂する声がまことしやかに広がっていた。パリに住むマリア皇太后は、アナスタシアを探すため多額の賞金を懸ける。それを聞いた二人の詐欺師ディミトリとヴラドは、アナスタシアによく似た少女アーニャを利用し、賞金をだまし取ろうと企て、アーニャと三人でマリア皇太后の住むパリへと旅立つ。記憶喪失だったアーニャは次第に昔の記憶を取り戻してゆく…
同じ頃、ロシア政府はボルシェビキの将官グレブにアナスタシアの暗殺命令を下す。マリア皇太后に仕えるリリーの協力を得て、ついにアーニャはマリア皇太后と会う機会を得るが、グレブがアーニャを見つけ出し…―。

◆『アナスタシア』
日程:2020年3月1日(日)~3月28日(土)東急シアターオーブ
脚本:テレンス・マクナリー
音楽:ステファン・フラハティ
演出:ダルコ・トレスニャク
作詞:リン・アレンス
振付:ペギー・ヒッキー
出演:

<アーニャ役>葵わかな・木下晴香
<ディミトリ役> 海宝直人(東京公演のみ)・相葉裕樹・内海啓貴
<グレブ役>山本耕史・堂珍嘉邦(CHEMISTRY)・遠山裕介
<ヴラド役>大澄賢也・石川禅
<リリー役>朝海ひかる・マルシア・堀内敬子
<マリア皇太后役>麻実れい

公演期間:
【東京公演】2020 年3 月1 日(日)~3 月28 日(土)
【大阪公演】2020 年4 月6 日(月)~4 月18 日(土)
劇 場: 東急シアターオーブ(東京)/梅田芸術劇場メインホール(大阪)
お問合せ先:梅田芸術劇場(東京)0570-077-039/(大阪)06-6377-3800
公式HP:http://www.anastasia-japan2020.jp/
公式Twitter:@AnastasiaJapan
公式Instagram:@anastasiathemusical_japan

企画・制作:梅田芸術劇場
東京公演主催:フジテレビジョン・梅田芸術劇場
大阪公演主催:関西テレビ放送・梅田芸術劇場
オフィシャルエアライン:ユナイテッド航空

写真:篭原和也

 

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