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2020年7月9日 22:47

佐藤浩市、渡辺謙が語る最前線で戦う人への感謝 映画『Fukushima 50』(フクシマフィフティ) カムバック上映記念舞台挨拶

映画『Fukushima 50』(フクシマフィフティ) 

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2011年3月11日の福島第一原発事故を描いたジャーナリスト門田隆将のノンフィクション作品を映画化した映画『Fukushima 50』(フクシマフィフティ)公開から4カ月が経ち、7月9日(木)東京・丸の内ピカデリーにてカムバック上映記念舞台挨拶が行われ、佐藤浩市、渡辺謙が登壇した。

コロナ禍のなか本作を世の中に届ける意義について、佐藤は「このような状況の中でいったい人は何ができるのか、その方向を間違えると取り返しがつかなくなる。この映画で語りたかったものと今の状況は同じだと思います。人災にしない為に僕ら自身が考えながら日常を生きる。社会が変わっていく中でそれぞれが考えていくことを求められる、それを普通に振る舞えるように生活しなければいけない。そうしたことを考えるのにこの映画の中で起きていること、語っていることを改めて見ていただきたいと思います」とコメント。

 

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渡辺は「原発事故と今回のコロナは違う側面を持っていると思います。この原発事故では世の中が変革しなければいけなかったことに我々は気付かなければいけなったがそのまま普通の生活に戻ってしまった。そして、今回の厄災が起きたことで、我々は何どうやって生きていけばいいのだろうと考えさせられている。でも4月まで舞台をやっていて、やっぱり熱とバイブレーションが必要なんですよ。その二つを取り上げられると成り立たないんですよね。なので新しい生活様式という言葉に少し引っかかるんです。我々エンタテインメントに生きる人間としては普通の生活様式をそこに取り戻したいという気持ちです。もっとパーソナルな新しい生き方を考えたいと思います」と力強い気持ちを語った。

そして、舞台挨拶当日(7月9日)は渡辺が演じた福島第一原発の最前線で指揮を執っていた吉田昌郎所長の命日でもあることを受けて渡辺は「今回の厄災が起きた時などに一番大切なのは“現場の声”なんですよ。現場が何を欲しているのか、現場では何が困っているのか。その声を切に聞いて戦ったのが吉田さん。この日に本作を皆さんに届けられる、現場を大切にした吉田所長をこの映画を通して感じてもらえたら吉田さんも喜ぶと思います」と吉田所長へのメッセージを感慨深げに語った。

 

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さらに2人も作品の中では現場の最前線で戦う役を演じていること、新型コロナ対応で医療に従事されている方々などの現場で戦う方たちについて佐藤は「自分たちの知らないことが多すぎました。マスコミもちゃんと伝えてくれているのに、何故かみんなには届いていない。この不可思議さはいついかなる時もあると思う。今回のコロナ対応でも最前線で戦ってくれている医療従事者の方々は多少の偏見の中で生活を送らなければいけなかったことについて我々が正確に物事を見聞きすれば避けられたと思うんです。この考えは本作で伊崎さん(福島第一原発1・2号機当直長)を演じると決まった時に思った気持ちと同じです」と現在も最前線で戦っている医療従事者への想いを語った。

 

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そして、劇場で映画を見ることの魅力について、佐藤は「実際に劇場で映画を見て、暗がりから外に出た瞬間に感じる何かなんですよ。劇場で見た人じゃなければわからないものなんですよ。それでもやはり、今は劇場に行くことに躊躇するかもしれない、でも各々で感染予防をして映画を静かに見る、危険を自分で回避することが出来ていていれば、そこまで避けることなく映画を見ることはできると思います」としっかりした感染予防のもと劇場に活気が戻ることを願った。

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