主演・坂口拓、共演・山﨑賢人 映画『狂武蔵』完成披露無観客イベント
8月21日(金)より全国公開される映画『狂武蔵』の完成披露無観客イベントが、8月5日(水)、東京・ユーロライブで行われ、主演の坂口拓、共演の山﨑賢人、そして下村勇二監督が登壇、77分ワンシーン・ワンカットでの撮影、坂口がたった独りで400人の相手を斬り捨てるという“前代未聞”の試みを行った作品の裏話をたっぷりと語った。
本作は、9年前に撮影され、日の目を見ぬまま眠っていた幻の“侍映画”で、坂口が400人と本気で殺し合う宮本武蔵を、そして武蔵に親友を討たれたことにより深く悲しみ、その仇討ちに燃える忠助を山﨑が演じ切った。
劇衣装をまとって登場した坂口は、77分ワンシーン・ワンカットでルールなし!の撮影を振り返り、「撮影後には精神もボロボロになり、一旦俳優を引退したのですが、プロデューサー、下村監督、そして山﨑賢人さんがこの思いを受け取め、復活させてくれたことにはすごく感謝しています。77分闘う姿というのは、今観ると、この時代に、この状況に訴えかけるものがあるのではないかと思っています」と感無量の表情を浮かべた。
山﨑は「『キングダム』で出会った(坂口)拓さんと下村監督から、『狂武蔵』という作品があるという話を聞きました。『キングダム』の現場でも侍として男として大切なことを教えてもらった拓さん、そして下村監督のためにぜひ、復活させたいという思いがありました。今日を迎えられた日をとてもうれしく思っています」と力強く作品への思いを語った。
下村監督は「坂口さんが9年前に命をかけて作った作品が、お蔵入りになっていましたが、どうにか観ていただける形にしたいという気持ちで、クラウドファンディングで資金を集めたところ、予想以上に応援してくれる人の声、資金が集まりました。これだけ楽しみに待ってくれている方がいると実感すると同時に、できるだけいい形でお届けしたいという気持ちにもなりました。そこで、この作品に不足していたドラマ部分を追撮することになりました。そのときに声をかけたのが『キングダム』で一緒になった山﨑賢人さんで、僕たちの熱い想いに共感してくれて、参加してくれることになり、完成したのがこの作品です」と胸を張る。
撮影時を振り返り坂口は、「なんでもやっていい。ルールはなしということは相手に伝えていました。僕の中では“相手を傷つけない”というルールを作って撮影に臨みました。本当にみんな、本気でかかって来てくれて……。撮影開始5分で指が折れました」と告白。続けて「心も折れてしまいました(笑)」と恥ずかしそうに振り返った。
完成した作品については、「こんな僕のわがままに付き合ってくれたことに感謝しかない、感謝の作品です。ちなみに、開始5分で指が折れ、撮影中盤で肋骨をやられ、撮影終了後には奥歯が4本、終了した時には燃え尽きて砂のように崩れたけれど、自分が本当に強くなれましたし、今となってはいい思い出です」とコメントした。
下村監督は9年越しで形となった本作について「(山﨑)賢人くんやこの作品を観たいと言ってくれた方たちのおかげで、作品がやっと成仏できた、みんなの気持ちも浄化できたという気持ちでいっぱいです」と微笑んだ。
8月21日(金)より全国ロードショー