取材：記事・写真/RanRanEntertainment
映画『明日の食卓』の初日舞台挨拶が5月28日(金)、横浜・イオンシネマみなとみらいで行われ、10年ぶりの映画主演となる菅野美穂、共演の高畑充希、尾野真千子、和田聰宏、大東駿介、藤原季節、そして瀬々敬久監督が登壇した。
左から：瀬々監督、和田聰宏、高畑充希、菅野美穂、尾野真千子、大東駿介、藤原季節
本作は、椰月美智子の2016年に出版された同名小説を原作に、子を持つ親なら誰もが直面する問題を映画化。同じ「石橋ユウ」という名前の小学5年生の息子を育てる3人の母親たち（菅野、高畑、尾野）の辛くて感動する物語。菅野と和田、尾野と大東はそれぞれ夫婦役。高畑はシングルマザーを演じ、ふがいない弟役を藤原が演じている。
5月5日に行われた完成報告会では母子3組の登場となったが、今回は夫婦役と姉弟役が登場し、共演してのエピソードトークで盛り上がった。
初めに菅野は「うちの旦那（和田）は、ビールばかり飲んで、子供と遊ぶことはしてくれるんだけど、やって欲しいことは何もしてくれない役。フェースシールドを付けての初めての現場だったので、私は（付けているのを）つい忘れて、話しかけたりして申し訳なかったです」と振り返った。対する和田は菅野について「テストと本番がガラッと変わるんです。僕の印象だと、テストのときはふざけているのではないと思うのだけれど・・・」と本番・テスト切り替えの凄さを称賛。
さらに、和田は菅野に暴力をふるってプールに落とすシーンを振り返る。「プールの水が汚いんです。監督はそんなこと全く気にしないで、『全力を入れてください』って言うので、思い切りやりました」と申し訳なさそう？に語る。菅野も「喧嘩のシーンは凄かったですね。台本を読んでいても極限状態だったので、和田さんがしっかり受け止めてくださった」と感謝。ＭＣもそのシーンについて「鬼気迫るというか、リアル過ぎて感動しました」と二人の演技に驚いていた。
続いて、高畑は「どうしようもない弟で、やっていることは最低ですけど、（演じるのが）季節さんだったから、どうも嫌いになれなくて。（撮影は）一瞬で、もうちょっと長かったらよかったです」と話す。藤原は「光栄です」と笑みを浮かべ、「（共演シーンでは）体じゅうが臭くないかなと心配してました。瀬々さんの映画に出るというので、におい立つ感じをと思い、数日風呂に入らなかったんです。内心、風呂に入ればよかった・・・」と後悔。高畑は「毎日が暑くて、汗だくだったので、意識していなかった」と無反応だったが、監督は「髪の毛がべとべとしていると思った」と指摘。藤原は「（後悔して）2日目からは風呂に入ってサラサラで行きました」と話すが、高畑は「知らなくてよかったです」とニッコリ。
最後の組はいちばんヤバい家族の尾野と大東。尾野は「私たち関西人なので、気を抜くと関西弁が出てしまう危機感を抱きながらやっていました」、大東は「割と関西人のなかでもコテコテの方」と筋金入りの関西人をアピール。尾野も「口が開けばこうなってしまうから、今日は標準語で行きたいねん！」とここから関西弁が炸裂する。
大東は「息子（柴崎楓雅）に引っ張ってもらったです」と子役に感謝、尾野も「本当にしっかりしてらっしゃいました」と同調。そして大東は尾野に「『大東が演じているから許せる』と言うてくれい」とせがむが、尾野は「こんなんでやっております」と関西弁で受け流した。高畑も関西出身、関西弁の応酬が始まったところで、関東出身の菅野が「ほな、次、行こか」と制した。
最後に菅野は「大きな声で劇場にいらしてくださいとは言いづらい世の中で、今日は横浜に参りました。でも、物語の持つ力を今、改めて感じているし、今日劇場に来てくださったことで、私はすごく励まされました。この映画の出会いに感謝しています。『明日の食卓』が豊かなものになりますように。今日はどうも有難うございました」と締めくくった。
映画『明日の食卓』（配給：KADOKAWA/WOWOW）は5月28日（金）全国ロードショー
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