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2021年6月16日 04:00

井上芳雄、僕の王子役の集大成!舞台『首切り王子と愚かな女』PARCO劇場にて開幕

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

6月15日(火)PARCO劇場にて初日を迎えた舞台『首切り王子と愚かな女』の取材会と公開ゲネプロが開幕当日に行われ、取材会には主演・井上芳雄、伊藤沙莉、若村麻由美、そして作・演出の蓬莱竜太が出席した。

 

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蓬莱の新作である本作は、魑魅魍魎が渦巻く王室を舞台に、腹に一物ある大人たちがあの手この手で陰謀、裏切り、忖度、愛憎、競争をたくらみ、のしあがろうとしていく……。そんな大人たちの欲望が先走る様子をシニカルな笑いをまぶしながら描き出す大人のファンタジー。

第一王子が病に倒れた後、悲しみのあまり国政を放棄した「永久女王(若村麻由美)」。荒廃していく国を憂う民たちによる反乱の機運高まる中、反乱分子たちを鎮圧すべく、“呪われた王子”として城から遠ざけられていた第二王子のトル(井上芳雄)が城へと呼ばれる。容赦ない首切り王子となったトルに、死を恐れないことで興味をもたれ、のちに王子の召使として仕えることになるのは“愚かな女“ヴィリ(伊藤沙莉)。そのほかに、高橋努、入山法子、太田緑ロランス、石田佳央、和田琢磨が出演している。

 

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取材会では初めに、井上が「こういう状況の中、今日を迎えられたことが一番嬉しいです。完全な新作なので、(お客さまの反応など)想像がつかないですけど、早く観てもらいたいと思っています」、伊藤は「舞台は4年ぶりなので、シンプルに吐きそうな状況ですけれど、この作品はとても大切で大好きなので、たくさんの方に観ていただきたいですし、精一杯頑張ります」、そして若村は「ファンタジー初出演ですが、ファンタジーというのはあまりにも深くて、いい時代を反映しているなと感じています。蓬莱ワールドを愉しんでください」と初日を迎える気持ちを語った。

蓬莱は「今はこういう時代なので、現代劇というよりお客さまをフィクションの世界に誘って、別世界を味わってほしいとの気持ちがあって・・・。そこに、芳雄くん、沙莉ちゃんというキャラクター!芳雄くんはいいヤツで、それとはまた別の芳雄くんを見せたいという気持ちがありました。また、沙莉ちゃんはこの小さい体で、どこにこんなエネルギーがあるんだろうという素晴らしい女優さんです。この二人が一番格闘しあえるシチュエーションを置きたいということで、こういう二人が出会って、どうなるのかを愉しんでもらえる舞台を創りたかった」と本作の狙いを語った。

 

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1年前に蓬莱から相談されたという井上は「蓬莱さんとはPARCO劇場では4作に関わっていて、PARCO=蓬莱さんというイメージ。こういうときだからこそ『楽しいものがいいよね』って言っていたんですけど、やっぱり蓬莱さんのはただ楽しいものにはなっていないですし、今回は蓬莱さん的には僕のフィールドに寄ってきて・・・」と補足するが、蓬莱は「設定が王子っていうことくらいかな」と苦笑。

井上は「首切り王子だし、でも演っていくうちに、これこそ王子なんじゃないかと思いながらやっているので、僕の王子役の集大成!(笑)。それくらいの気持ちでやりたいし、やれるかなと思っています」と意気込みを見せた。

 

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井上、伊藤、若村の三人は初共演。井上は「沙莉ちゃんはこの小さい体で走る姿が印象的な女優さん。なんとも形容しがたいエネルギーを見せてもらった」と称賛した。

伊藤は井上について「外見も中身も王子様。この役をやるのも全く違和感なし。笑顔も素敵ですけど、すごく切ない顔がすごく似合う。そういうところにも注目して欲しいです」。さらに、「麻由美さんは日に日に元気になっていった感じです。最初は静かだったんですけど、どんどん、私が迷っているときにはアシストしてくださった」と話すと、若村は「人見知りなんです」と苦笑。

 

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その若村は「沙莉ちゃんは生きているエネルギーを感じさせてくれるヒロインなんです。生命体が舞台の上を走りまくり、本当にチャーミング。沙莉ちゃんの声も昔から好きなんです」と讃えていた。

蓬莱は舞台セットについてのアイディアを披露。舞台はファンタジーには似つかわしく、背景を含め舞台装置らしきものは、木材で組まれた踏み台のようなものだけ。「ファンタジーを観に来た人には、いきなりこういうセットから始まるのは衝撃的だと思う。稽古場をそのまま(舞台上に)再現することで、このシンプルなセットがお客さまにどういう風にファンタジーの世界に見えているかという演出をしたいと思いました。ここでは、稽古場を見ているという状態で(本番5分前にキャストがスタンバイし、本番では)そこから役者が出たり入ったりする。オフの役者の姿がオンになる瞬間どういう風に見れるのか。ここも是非愉しんでいただきたいです」とアピール。本番5分前以降は基本キャスト全員が舞台上。オフのときには、メイク直しもするし、台本をめくったり、水を飲んだりするかもしれないとのこと。

取材会の最後に、井上は「とても刺激的な作品が生まれていると思いますし、今のセットのアイディアを含めていろいろなチャレンジがあります。どうお客さまに届くのか、受け取ってもらえるのか、ものすごく緊張するんですけれど、楽しみだなと思っています。ここで、何が生まれるかはお客さまが入ってみないと分からないのでぜひ劇場にお越しください」と締めくくった。

 

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東京公演: 2021年6月15日(火)~7月4日(日) PARCO劇場 全26公演
大阪公演: 2021年7月10日(土)・11日(日) サンケイホールブリーゼ 全3公演
広島公演: 2021年7月13日(火)       JMSアステールプラザ 大ホール
福岡公演: 2021年7月16日(金)・17日(土) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール

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