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2021年8月20日 04:00

戸塚祥太(A.B.C-Z)&内博貴、同い年ながらも外部の舞台で共演するのは初めて! 舞台『フォーティンブラス』開幕!

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

Bunkamura シアターコクーンにて上演される舞台『フォーティンブラス』の公開ゲネプロおよび取材会が、8月19日(木) 開幕直前に行われ、取材会には主演・戸塚祥太(A.B.C-Z)、共演の内博貴、能條愛未、矢島舞美、そして演出の中屋敷法仁が取材会に登壇した。

 

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左から:矢島舞美、能條愛未、戸塚祥太、内博貴、中屋敷法仁(演出)

 

『フォーティンブラス』は、シェイクスピアの代表作「ハムレット」の中にたった2回だけ登場するノルウェーの王子の名前で、この「脇役」にスポットライトを当てて、横内謙介が俳優の視点から1990年に書き下ろした作品。どんな人間でも、人は生きていく上で、時には主役になることはあっても、ほとんどの場面では脇役を演じ続けざるを得ない。ましてや俳優は、主役になれることなどはほとんど無く、ただ主役を夢見ながら生き続けているしかない。その悲哀が脇役俳優の楽屋や劇場で生き生きと生活する人々の感情を通して描かれる。

 

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公開ゲネプロ後に行われた取材会では、はじめに戸塚は「羽沢武年という大部屋の脇役(フォーティンブラス役)を演じさせていただきます。脇役とは言えど、舞台やお芝居に対する興味はしっかり持っていて、それ故に歪んだ部分もあるという複雑な人間の役を演じます」と役柄を語り、「こういった時期に皆で稽古を乗り越えて、ここまでこぎ着けたので、今日初日の幕が開けたら、何かを信じて観劇に来てくれるお客さまに対して元気、勇気、笑顔を届けられるように、このチームで最後まで、この小さな奇跡を毎日重ねていきたいと思っています」と意気込みを語った。

オフィーリア役の刈谷ひろみを演じる能條は「ひろみちゃんは(元々は)バラエティタレントで、芸能界の粋も甘えを経験、故あって女優さんを初めて演るという役。後輩のひたむきで、真摯に役に向き合う姿を見て、感化されて女優というものに目覚めていく」、松村玉代を演じる矢島は「この劇場に棲みついた“劇場の主”と言われる存在感のある、ちょっと気味が悪いと言われるオバサンの役で、ずっと待ち続けている亡霊(吉田智則)に会ったら、一緒にこの世から退場させようとしている、誰も知らないところで生きている役。本当に難しい役と思ったんですけど、やり甲斐があって楽しいです」とそれぞれの役柄を紹介した。

ハムレット役の黒沢正美を演じる内は「この役はムチャクチャです。僕なりに振り切って演らせていただいております。こういう時期だからこそ皆さんに元気になってくれるよう、気を使わずに観に来て、思いっきり笑っていただきたいです」と挨拶した。

 

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同い年ながら外部の舞台で共演するのは初めての戸塚と内。内は「昔から言っていたんです。『いつか外部の舞台で一緒に演れたらいいね』って」、戸塚も「まさかの機会をいただいて。しかもスイッチの入る内をこの特等席で観れる。内って、圧倒的に主役感がある」と褒め讃えると、内は「ヤメロ、ヤメロ!」と恥ずかし気。

戸塚は「内って、結構ボヤいたりするんですけど、ちゃんと演るんです。楽しかったですし、これからもそんな日を重ねられるので、より楽しみです」と、一方の内は「僕も同じですよ。稽古場から、(戸塚の)お芝居が間近で観れる。ずっと笑ってました。観ているとニシキ(錦織一清)さんに見えてきたというのが多々ありました」とお互い褒め合っていた。

 

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今回、悪役を演じることについての感想を問われた内は「はっきり、悪役というのはヤメてくれ!」と苦笑。「本当にパワーを使いますね。常に100%といいますか、上からガーっと言うタイプなので、そこにはエネルギーを使います。本当の僕とは違いますから。でも、演ったことの無い役を演れるのは、役者にとって幸せなことです。精一杯、振り切って演らせてもらってます」と満足げに話した。

ここで、演出の仲屋敷は「この4人に関しては、僕の大ファンなんです。どうしたら、この4人からいい油が採れるか研究したんです。戸塚君は絞れば絞るほど、いいゴマ油をたくさん出すんです。内君はオリーブオイル」と話すと、内は「でも、僕はとっつー(戸塚)と仲屋敷さんがデキてると思ったんです。『(仲屋敷が)明日は来れないだよ』っていう日があって、そのとき、とっつーと二人で抱き合っていて、チューするんじゃないかって」と笑わせた。

 

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この後は稽古中のエピソードについての話題となり、矢島は「最初はスターさん達が登場してきたなと。二人が一緒に入ってきたときは、オーラを放って入ってくる。でも腰が低くて・・・」、能條も「優しいです」と同調。戸塚は報道陣に向けて「太字で書いてください」と恥ずかし気に話した。

また、矢島は「稽古中に、本当にビビったのは、納谷健さんの誕生日を迎えられたとき。私たちは全然知らなくて・・・。二人(戸塚と内)がサプライズの打合せをしていたとき、喧嘩を始めたんです。こんなんで、初日が迎えられない・・・」、さらに能條も「私は恐ろしくなって、圧倒されて、泣いちゃったんです」と突然の出来事を明かす。戸塚は「和馬役の納谷君のバースデーだったので、何か出来ないかということで、一回落胆させてから、ムチャクチャ喜ばせるというのをやりたかった」、続けて、内は「稽古が終わった後に、とっつーが仲屋敷さんに対して『オレ、違うと思います!納谷が全然出来てないですよ!』みたいな入りをして、僕が止める。『とっつー、やめときや!』、そしたら、とっつーが『内、黙っとけや~』。それで、オレもスイッチが入って!というドッキリにしたら、想像以上に皆がビビちゃった。それで、ハッピー・バースデーって誰も歌ってなかった・・・」と一部始終を説明。二人で「ドッキリは成功でしょうね」と苦笑していた。

 

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左から:納谷健(新人俳優・岸川和馬役)、矢島舞美、後方:吉田智則(亡霊)

 

舞台『フォーティンブラス』は2021年8月19日(木)~29日(日)、Bunkamura シアターコクーンにて全12公演が上演される。

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