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2021年9月9日 05:00

中谷美紀、「田中圭さんはまるで優秀な助監督さんのよう!」 映画『総理の夫』の成披露試写イベント

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

映画『総理の夫』の完成披露試写イベントが9月8日(水)、TOKYO DOME CITY HALLで行われ、舞台挨拶には、W主演の田中圭と中谷美紀、ふたりを取り巻くクセ強な登場人物を演じた、貫地谷しほり、工藤阿須加、松井愛莉、嶋田久作、岸部一徳、片岡愛之助、そして河合勇人監督が登壇した。

 

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本作は、原田マハのベストセラー小説で、日本初の女性総理・相馬凛子(中谷)と大財閥生まれの世間知らずなお坊ちゃんにして鳥オタクのファーストジェントルマン・相馬日和(田中)の大騒動が描かれる。

はじめに、オファーを受けたときの率直な気持ちを問われた田中は「中谷さんと夫婦役ということで、緊張しました。ハラハラして・・・」に、中谷は「どういう意味ですか?」といきなり突っ込み、田中は「悪い意味じゃないんですけど、怒られると思っていました」と本音が出て、中谷が「ほら、悪い意味じゃないですか」と掛け合い漫才、会場も大いに沸いた。そして、田中は「総理の夫と聞いて、何となく分かったふりをしていたんですけど、台本を読んで初めてちゃんと理解したというか、奥さまが初の総理大臣になったことによって、総理の夫になる。オレのこと?みたいな感じでした」と振り返った。

 

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一方の中谷は「お話いただいた当初は女性の総理大臣なんて絶対無理でしょうというちょっと意地悪な気持ちで、原作と脚本を読ませていただきました。でも、凛子は働く女性が子供を産み育てやすい社会を作るという素敵な理念を持っていて、それは女性でしたら誰もが願っていることで、一人の女性としてとても共感して演じさせいただきました」と話し、さらに「現場に入ったら河合監督の下、温かい現場でした。そして田中圭さんの役柄はとても脇が甘いのですが、田中さんは現場ではとても頼もしくて、まるで優秀な助監督さんのように、私の出番の歩き始めるタイミングをこっそり耳元で教えてくださり、いつも頼りにしていました」と感謝。それを田中が説明、「助監督さんの指示に対し、中谷さんは『分かりました』といって、すぐに演ってしまうんです。違うんだ、違うんだ!『分かりました』と言ってから2秒後ですよ。そういうのが何度かあったので、『よし!ここはオレが』」と助監督代わりを務めたことを明かした。

今の日本には実現していない女性総理という役柄をどのように作り上げていったのか?中谷は「河合監督の拘りでもあり私自身の思いでもあったのは、しかめっ面をしてヒステリックに主義主張を叫ぶだけでは無理だろう。世界中の女性リーダーが怒りをグッと堪えて、微笑みを耐やさずに、穏やかな口調で話をする姿を参考にさせていただき、あとは日和君が隣りにいてくださったので、日和君の優しさに包まれて演じていれば良い子になるなと思いました」と答えた。

 

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一方、田中は「何もしない主人公ってあまりいなくて、台本を読んだときはそれがすごく嬉しかったんです。主人公像として巻き込まれていくだけで何もしないヤツって、言葉が悪く聞こえるけど(面白い!)。やり甲斐とか嬉しさがあってなんですけど、衣装合せのときに、つい監督に『何もしない主人公って、嬉しいです』って言っちゃたんですよ。一瞬ちょっと変な空気になっちゃいました」と監督に問いかけると、河合監督は「覚えていますよ。でも(コイツやる気が無いなんて)思わなかったですよ」と即答。田中は安心した様子で「いざ現場に入ると、皆さんの面白いお芝居を受けて、つい返したくなっちゃうんです。何もしないと不安になるから、そういうことなら俺も浮気しちゃうという技術合戦みたいなことが頭にちらついたなら、『お前は一回寝てろ!』と田中圭を封じ込めて、全編日和がニュートラルに出せるよう心掛けていました」と自身の演技方針を披露した。

河合監督は「原作を読ませていただいて、この夫婦を二人に演っていただいて本当に良かったなと思っています。二人に決まってからは、脚本はあて書きというか二人をイメージして作っていったので、楽でした」と述懐した。

 

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相馬内閣の広報担当・富士宮あやかを演じた貫地谷は「(田中は)優しいんですよ。私が台詞を間違えると、それを盛り上げてくれて、撮影所では不安だったんですけど、緊張せずにできました」と田中を褒めるも、田中は「よく台詞を間違えていたんで・・」と返すと、貫地谷は大笑いで「すみませんでした」とやられた顔をしていた。貫地谷からかなり強めの口調で言われるシーンについて、田中は「共演が長いので演りやすかったですし、しほりちゃんの富士宮がすごく素敵で、すごく響いてもらったので良かったなと思うんですけど、今隣りに立って現場のことを思い出すと、夕飯の話ばかり『今日、何食べる?』みたいな話ばかりでした」と暴露。貫地谷は「現場では関係ない話ばかりしていて、田中さんと中谷さんの三人でずっと栄養の話ばかりしていたのを覚えています」と話し、中谷も参加「貫地谷さんと私は同じようにサプリメント・オタクで、お互い現場には大量にサプリメントを持って、日焼け、美肌、髪の毛がふさふさ生えるようにとか使用していました」。貫地谷からサプリメントをもらったという田中は「続けています。調子はチョーいいです」とサプリメント話に花が咲いた。

 

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凛子総理の秘書・島崎虎山を演じた工藤は「とにかく笑わないようにしていました。コミカルなところもあるので、どうしても笑いそうになりました」と話し、さらには撮影初日、衣装を着る前の工藤に中谷が気づかなかったことを明かした。後に中谷からは「佇まいがマネージャー、秘書。どなたかのマネージャーさんかなと思って、ご挨拶させていただきました」と言われ、工藤は「その言葉で乗り越えられました。ただ、ちょっと寂しかったです」とがっかりしたことが明かされた。

 

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日和の属する鳥類研究所の研究員・伊藤るいを演じた松井は「本物の鳥の剥製を眺めながら撮影していました。(自身は)結構、鳥オタクなので、監督と話し合いながら作っていきました」、相馬内閣の官房長官・小津智祐を演じた嶋田は「気をつけていたのは空気を読むこと、あまり出しゃばらない、なんか分からないけど誠実そうと見えればいい。その3点だけ気をつけていました」とそれぞれが現場でのエピソードを披露した。

 

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日和の兄・相馬多和を演じた片岡は「いつもプリプリ怒っているお兄ちゃんを演らせていただきました。某ドラマの金融庁のオネエの役をずっと演っていた時期と撮影が重なったので、怒るシーンではそのスイッチが入って・・・」と平謝り。怒られる立場の田中は「この人カルシウムが足りていない」と思って撮影に臨んだことを明かした。そして、政界のドン・原九郎を演じた岸部は「原九郎、腹が黒い、どういう役か大体想像がつくと思います」と役柄について語った。

映画『総理の夫』は9月23日(木・祝)より新宿バルト9ほか全国公開される。

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