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2021年11月3日 01:04

山田杏奈、神尾楓珠とは3回目の共演、フランクに接しても許してくださる!映画『彼女が好きなものは』完成披露試写会

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

映画『彼女が好きなものは』の完成披露試写会が11月2日(火)、都内で行われ、主演の神尾楓珠、ヒロイン役の山田杏奈、そして草野翔吾監督が登壇した。

 

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本作は、ゲイであることを隠しながら生活する男子高校生(神尾)とBL好きの女子同級生(山田)との恋愛を通じ、世間にはびこる“ふつう”という価値観とのギャップに向き合う男女の姿を描かれる。原作は、小説家・浅原ナオトの「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」(角川文庫刊)で、2019年4月にはNHKで「腐女子、うっかりゲイに告る。」のタイトルでドラマ化もされ、大きな反響を呼んだ。

冒頭、主人公・安藤純を演じた神尾は「どういうテンションで話せばいいんですか?題材が繊細なので、そっちに合わせた方が?いつもどおりですね」と話し、会場を笑わせた。

「完成披露の場というものは、嬉しさと緊張が混じり合っている感じです」と興奮気味の草野監督は、映画化された経緯について「プロデューサーから原作とお手紙をいただきました。身近にあったお話のはずなのに、自分には見えていなかったものや、言い辛らかった本音が赤裸々に言葉になっている小説を読んでいるときに、結構泣いてしまって、映画化したい気持ちがあった反面、このお話を背負えるかかなり悩みました。プロデューサーと一緒ならいい映画が作れるかなと思った」としみじみ語った。

 

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神尾は自身の役柄について「今の時代に、この映画を撮るのはリスキーだと思って怖かったんですけど、監督やプロデューサーの真っ直ぐな思いに答えるべく受けさせてもらいました。自分には経験の無いことですし、悩みを隠して生きるとか何も言えないこととかは、身近なことに置き換えれば皆が持っている感情だと思ったので、そこから浄化させてゲイという悩みに向き合って演じた」ことを明かした。

一方、山田は「紗枝は真っ直ぐな子で、純と同じく人に自分の好きなものを大きな声で言えない。BLマンガを読むのが好きな紗枝の好きな人がゲイだったことを真っ直ぐに受け止める紗枝のそういう姿がすごく好きで、台本を読んだときにその紗枝の思いを表現できることがすごく嬉しかった。この作品自体にはやさしさがあったり、一人一人の葛藤など、たくさんの人の思いがぎゅっと詰まっていて、そこに参加できるのはすごく嬉しかったです」と紗枝を演じられた喜びを語った。

 

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神尾と山田は、今作が三度目の共演。神尾は「1回目は(山田が)中学生のとき。(自身も俳優を)始めたばかりで何も分からない状態だったときに、こんな中学生がいるんだと思って。めちゃくちゃ上手い人がいると思ってビックリしました。自分は足を引っ張ってばかりだった。この場を借りてお詫びします」と苦笑。さらに神尾は「(自身が)20歳を越えて2回目の共演をして、今回が3回目なんですが、どんどん洗練されていると感じました」と20歳の山田を称賛。

山田は神尾について「(1回目の共演では)オーディションしたときに相手は楓珠君になるなと思って。そこから、何回かご一緒させていただいて、ご縁があるなと思って・・・。年上ですけど、私がこんなにフランクに接しても大前提、許してくださる(笑)。スンとして見えるけど、結構面白い方。今回は、お芝居も二人でがっつり演った作品だったので、そこは楓珠君の純であったからこそ紗枝でいられたし、すごくいい時間だったなと思います」と神尾に感謝した。

 

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純も紗枝も自分の好きなものを周りに言えない。そこで、周りに言っていない好きなものもは何か?と問われた二人。神尾は“恋バナ”を掲げ、「こう見えて、意外に“恋バナ”が好きなんです。高校生のときは“恋バナ”が大嫌い。皆で集まって何で恋愛話をするの?って。大人になって、めちゃくちゃ楽しいじゃん。人の話を聞くのがすっごく楽しい、それだけで幸せになります。変にアドバイスしたり、何の根拠もなく・・・(笑)」と話し、草野監督は「神尾君のイメージが変わって戸惑っています(笑)」と場を盛り上げた。

山田が好きなものは“知育菓子”。「ねるねるねるね、ハンバーガーを作るのが好きで、昔はイチゴ味のハンバーガーしかなかったものが、今はハンバーガー味のハンバーガーが作れたり、ピザの味のピザが作れたり・・・」と知育菓子の説明に一生懸命だった。

本作では純が “ゲイ”、紗枝が“腐女子”という表面上のキャラクター、『ラベリング』を外して、“私”と“あなた”として、人間として個人で向き合っていくことがテーマになっている。周りからこう思われているが実はこうなんだ!ということがあるか?という質問に、神尾は「真顔でいると、つまらなそう、冷めていると言われますね。『帰りたい?』とかよく聞かれるのですが、本当にそんなことはないです!」と真顔で訴えた。

山田も「顔も幼いし、役も高校生が多いので・・・。ブラック・コーヒーをよく飲むんですけど、ビックリされます」と訴えていた。

 

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最後に神尾は「自分のなかで思ったことが言葉にできなかった感情が、この映画ではちゃんと言語化されていて、それを観て新たな発見もありましたし、普通って何だろうとか、幸せって何だろうとか、すごく考えて演じていたので、皆さんも考えてもらえるきっかけになったらいいなと思っています」、また山田は「取材でも、何を伝えたいか?と聞かれたんですが、こちらから何を伝えたいというよりは、楓珠君演じる純だったり、皆のなかで自分だったらどうするとか、自分はこう思っていたかも知れないというのが観るだけでふわっと感情になって涌いてくる作品だと思うので、それに向き合ってもらえたら、それ以上に幸せなことはないなと思います。とにかく愉しんでいただけたら嬉しいです」、そして草野監督からは「爽やかな青春映画だと思うので、愉しんでいただけたら。一足先に釜山映画祭で上映され、いい反応をいただけたので、日本でも多くの人に受け入れていただき、拡がっていけば嬉しいです」と締めくくった。

映画『彼女が好きなものは』は、12月3日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー

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