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2021年12月27日 19:00

福井晶一&宮尾俊太郎インタビュー!ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』福井「オリジナル作品の立ち上げに立ち会えて誇りに思う」、宮尾「再演不可能だと思うほどすごい作品なのでぜひ観て頂きたい」

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』が、2021年12月8日(水)から29日(水)まで東京・日生劇場で上演、その後2022年1月8日から梅田芸術劇場、1月15日からは愛知県芸術劇場で公演される。本作は、人気コミック「北斗の拳」(原作・武論尊、漫画・原哲夫)が原作の最終戦争により文明社会が失われ、暴力が支配する世界となった世紀末を舞台に、北斗神拳の伝承者ケンシロウ(大貫勇輔)が愛と哀しみを背負い救世主として成長していく姿を描く。開幕直前にラオウをWキャストで演じる、福井晶一と宮尾俊太郎に舞台への意気込みなどを聞いた。

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――今の状況をお聞かせいただけますか?

福井:ほんとにいろいろな要素が詰まっている舞台なので、もちろんミュージカルですから、歌もあり、踊りもあり、その中にアクションがあって、ワイヤーアクションもあって。『北斗の拳』ということで、男たちは筋トレに励んでいる日々です。

宮尾:もう頭と肉体がパンクしていますね。すさまじいことがたくさん起こっているので、今までに誰も観たことのないすさまじい舞台になると思います。

――ラオウを演じていて自分の心の中に変化はありますか?

福井:誰よりも屈強で強くいなくてはいけないということで、大貫(勇輔)君が予想以上に鍛えてきていたので、ちょっと大変なんです。今、稽古しながらも筋トレをやっているんです。筋肉が付くことで自然とラオウの居方が定まってくるところがありますね。ワイルドホーンさんの曲がすごくかっこよくて、拳王軍としての威厳や強大さを表現してくれるので、その曲にラオウを演じる上でのヒントをいただいているという印象です。

宮尾:ラオウの絶対に引かない、自分の信念を曲げずに貫いていく姿勢は、自分の中にもどこかそういう要素はあると思っていました。でも、台詞から恐ろしいほどの強さが感じ取られるので、何とかラオウに近づけるように、「俺に後退はない、あるのは前進勝利のみ」と、毎日闘っています。

――お互いについて、すごいなと感じているところがあったら教えてください。

福井:いっぱいあります。まず、バレエの世界で極めた人が、そこを捨てて・・・はいないですね(笑)。これからは踊らないって言ってましたけど、俳優に転身して、新たなところにチャレンジするという彼の姿勢は素晴らしい。それこそ「後退はない」ではないですけれど、すごい男気を感じますね。稽古を見ていても、すごく大変だとは思います。バレエの癖とかそういうものも出てしまう、ラオウの激突にしてもそこを修正していかなくてはいけないとか、でもそこに食らいついて、何度も何度も繰り返し稽古しているところを見ると、僕自身も見習わなくてはいけないところが沢山あります。

宮尾:いえいえ

福井:二人とも北海道出身なのですが、そういうところにも縁を感じますし、一緒にお稽古できて光栄ですし楽しいです。

宮尾:福井さんはもちろんミュージカルのキャリアがありますし、『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャンという大役を演じていらっしゃる方なので、説得力もあり、台詞も歌もキャラクターの見せ方も素晴らしいです。稽古のたびに毎回違う新しい形でしっかり表現される姿が演出家にインスピレーションを与えているところを拝見し、全てが素晴らしいと日々感じております。

 

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――お二人は、カンパニーを支え、全体を見渡す、留め役的な存在でいらっしゃると思うのですが、石丸さんの演出も熱いと伺っています。このカンパニーならではの魅力を今どう感じていますか?

福井:石丸さんの演出はとにかく情熱があって、諦めないその姿勢に、最初は戸惑いもあったと思うのですが、石丸さんの情熱に感化されて一つの方向を向き始めて、すごくいい状態にあると思います。僕ら、留めというところにいるのですが、僕らの上に、川口リュウケン(川口竜也)さんがいるので、川口さんがしっかりとサポートしてくれるので、僕らは安心してラオウ役に集中できています。

宮尾:今回、石丸さんの、作品にも俳優にも最後まで絶対に責任を持つという深いユリアのような愛のもと、激しい情熱と共にこのスピードで進んで来られました。一番描きたいところを大事にされる素敵な方なので、皆さんが信じてついていっています。振付の辻本知彦さんがまた違った角度からいろいろなスパイスを入れてくださって、それがさらに今までにない形を作っている要素の一つになっています。また、ヤン・アンさんという中国の振付家の方やワイルドホーンさんの音楽が、様々な角度から化学反応を起こしてくれていて、それが今一つの形になろうとしていています。実際にラオウとケンシロウが闘っているように、みんなが作品と闘っていて、非常に尊い時間になっています。

――舞台でもその闘いが毎日繰り広げられる感じなのでしょうかね?

宮尾:ほんとに怪我に気をつけたいと思います。

福井:まだ正解がわからない状態なので、振付、動き、曲、台詞を、覚えては捨てて、新しいものを覚えてという感じで、そこはオリジナルでしか味わえないことなので、日本オリジナルの『北斗の拳』というものに立ち会え、最初のキャストに選ばれてすごく誇りに思っています。

 

078s


――物語の中での闘いのシーンはどういう表現になるのでしょうか?

宮尾:基本的には肉弾戦なので、本当に目の前で繰り広げられるという闘いのシーンもあれば、フライングも使いますし、いろいろな見せ方で演じています。でも、基本は本当の肉弾戦なので生傷が絶えないです。

福井:原作に出てくるような必殺技もちゃんと出てきます。なるべくそれに忠実にできるようにワイヤーアクションでやっているっていう感じです。

――すでにワイヤーアクションのお稽古もされたのですか?

宮尾:このあいだ劇場を使って実際の動きをやってみました。そういう限られた時間でしかワイヤーはできないので、そこでギュギュっと集中してやらせていただきました。

 

075s


――石丸さんの演出で、現時点で印象に残っていることがありましたら教えてください。

宮尾:特に素晴らしいと思ったのが、群衆をしっかり描かれるんですよね。ここがどういう状況かを事細かにすごくちゃんと作るからこそ、その時代が見えてきて、そこに人間らしさや愛が伝わる、そういうところをすごく大事にしていますね。

福井:石丸さんとは二度目なのですが、誰よりも声が大きい(笑)。平原綾香さんも「まずみんなで石丸さんに勝たなくてはいけない」と言っていたんですよ(笑)。誰よりも強いという、愛を感じます。

宮尾:石丸さん、ラオウだ。

福井:みんな厳しい傾向ではありますが、雰囲気が悪くなくて、みんな同じ方向見てやっています。

 

069s


――音楽のワイルドホーンさんからは何かお話はありましたか?

福井:細かいことはわからないのですが、すごく喜んでいただいて、すでにお褒めの言葉も。

宮尾:ワイルドホーンさんがいらっしゃって、福井さんが最後にバンと歌い上げた時に、すごく盛り上がりました(笑)。ワイルドホーンさんは「ブラボー」と拍手をされていました。

福井:僕は、ほんとに『ジキル&ハイド』の楽曲も好きですし、いつも「This Is The Moment」とか歌っているのですけれど、ワイルドホーンさんの曲は情熱的な曲が多くて、今回もいろいろなジャンルの歌がある。楽曲として一曲一曲楽しめる曲が詰まっているなと思います。

――お気に入りのナンバーはありますか?

福井:自分の歌以外でもいいですか?

――はい。

宮尾:やっぱり、リンちゃんが歌う・・・

福井:リンちゃんの歌ね。あれはいいね。

宮尾:歌だけでなくね

福井:あれはシーンとしてもいいですね。

宮尾:大好きです。みんな大好きです。

福井:ハハハ

宮尾:あ、雲のジュウザが歌う曲も好きです。

福井:あぁ、ラテン系のね。

宮尾:緊迫感の続く舞台にひと休みさせてくれる、楽しくさせてくれる曲なのでそれも好きです。

福井:あと、平原綾香さんの曲もね。

宮尾:ユリアの曲、どっちもいい。どっちも好きだな。

福井:その曲一曲でも素晴らしいです。じっくり聴いてしまいます。

宮尾:聴いちゃいます。

 

055s


――お二人が演じるラオウは『北斗の拳』のファンにとってもケンシロウよりも人気が高いのでは?とも言われています。お二人からラオウの魅力をお聞かせください。

福井:とにかく強い信念のもと、ほんとうに揺るがず、大木のようにいる人物ですけれど、日本人の男にとっては憧れる男らしさ、潔さ、死をも自分の信念のもと自ら命を絶っていくのですけれど、それはちょっと武士道にも似たものを僕は感じるんです。そういうところに共感しますし、憧れるというか。僕にはできないことですけれど、できないことだからこそみんながそこに、そのラオウの生き様に憧れるのではないかなと思います。

宮尾:僕は同じです。そうとしか思えないです。

――最後に、ご覧になる皆さまに向けてメッセージをお願いいたします。

宮尾:このミュージカルは今までに見たことがない作品だと思います。そして、再演不可能だと僕は思っていますので、今のうちにぜひ観ておいてください(笑)。それぐらい大変だけど、本当にすごい舞台が出来上がろうとしています。

福井:オリジナル作品というのは産みの苦しみというのがあると思うのですけれど、苦しんだ分いいものができると思っています。みんなで苦しんで苦しんで、ひとつ完成した舞台は、本当にいろいろなものを使って今まで見たことのないエンタテインメントになっていると思います。原作のファンの方だけでなく、年齢問わずたくさんの方に観に来ていただきたいです。今年の最後に『北斗の拳』を選んでいただけたらと思います。

――ありがとうございました。

035s

 

ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』
日程:東京 2021年12月8日(水)〜29日(水)  日生劇場
   大阪 2022年1月8日(土)・9日(日) 梅田芸術劇場
   名古屋2022年1月15日(土)・16日(日)愛知県芸術劇場

原作:漫画「北斗の拳」(原作:武論尊 漫画:原 哲夫)
音楽 :フランク・ワイルドホーン
演出 :石丸さち子
脚本・作詞:高橋亜子
音楽監督:ジェイソン・ハウランド
指揮:塩田明弘
振付:辻本知彦 顔安(ヤン・アン) 
出演:
ケンシロウ:大貫勇輔
ユリア:平原綾香・May’n(Wキャスト)
トキ:加藤和樹・小野田龍之介(Wキャスト)
シン:植原卓也・上田堪大(Wキャスト)
リュウケン他:川口竜也
トウ・トヨ:白羽ゆり 
マミヤ:松原凜子
レイ/ジュウザ:伊礼彼方・上原理生(交互で役替わり)
ラオウ:福井晶一・宮尾俊太郎(Wキャスト)

バット:渡邉 蒼
リン:山﨑玲奈・近藤 華(Wキャスト)
リハク他:中山 昇
青年ラオウ他:一色洋平
ライガ他:後藤晋彦
フドウ他:澄人
フウガ他:田極 翼
青年トキ他:百名ヒロキ ほか

企画制作:ホリプロ
公式サイト:https://www.hokuto-no-ken-musical.com/
©武論尊・原哲夫/コアミックス1983 版権許諾証GS-111

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