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2022年5月8日 22:47

広瀬すず、松坂桃李が経験談を交え熱いエールを贈る!映画『流浪の月』フレッシャーズ試写会

取材・撮影/RanRanEntertainment

映画『流浪(ルビ:るろう)の月』のフレッシャーズ試写会が5月13日(金)公開に先駆け、5月8日(日)に都内で行われ、本作でW主演を務めた広瀬すず、松坂桃李が登壇。晴れて新社会人としてのスタートを切った若者からの質問に、数々の現場を乗り越えてきた登壇者二人が、先輩としての経験談なども交えて、熱いエールを贈った。

 

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原作は、2020年本屋大賞を受賞し、同年の年間ベストセラー1位(日販単行本フィクション部門、トーハン単行本文芸書部門)に輝いた凪良ゆうによる傑作小説。10歳の時に、誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗を広瀬が、その事件の“加害者”とされた当時19歳の青年・佐伯文を松坂が演じる。

上映終了後に行われたトークイベントでは、新社会人を前に広瀬は「同世代の皆さんにこの作品はどう写ってどう届いたのかすごく気になりますが、皆さんからもちょっと感じるものがあり、なんか嬉しいです。すごい新鮮な景色です」とびっくりした様子を示し、松坂は「10歳くらい下の方たちと同じ空間にいられるのがすごく嬉しいです。(感想を)ぜひ呟いてもらえば」と喜びの表情を浮かべた。

 

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フレッシャーズという言葉に掛けて、本作で初めての経験は?と問われ、松坂は「李相日(監督)さんとの出会いが大きかった。ワン・シーン・シーンを正面から向き合ってじっくり煮詰める感じで、本当にスケジュールに関係なく、気にしなくていいということを自然と感じさせてくれる。だから、こちらも自然と役と作品に没入できる感じがあって、あっという間に時間が過ぎていく。気づいたらものすごい疲れている。そういう現場は初めてだったので、これは貴重でした」と撮影時を振り返った。

 

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広瀬は「怒り(前作)では、初日にワンカットも撮れず、1日の撮影が終わり、次の日はすっごい引き画だけ3カット撮ってもらえただけで(あとは)15時間寝たんです(笑)。エネルギーを使いまくった。李組の現場では知らぬ間にいろんなものを感じてます」と前作での貴重な経験を、そして本作では「あんなにガッツリ血糊を塗ったのが嬉しかった。毎日血塗りをつけられていたので、ゾンビ映画は大変だなと思いました。街を移動するだけで皆に見られたりするので、フェイスシールドをマスクに変えたりしました(笑)」など、役者として血ノリをつけることに憧れがあったことを明かした。松坂も「ゾンビ映画をやりたいですね」と乗り気だった。

次に、フレッシャーズの方々に参考となる質問「初めての現場で心掛けていることは?」に、松坂は「新しい現場は自分として0の状態なので、監督の言葉を聞くのも大事なんですけど、各部署の人たちがどういうスタンスで作品に取り組んでいるのか、その人たちの考え方を聞くのがすごく大事かなと思います。周りの人たちの先輩方、同年代の方に聞くことが大事だと思います」と『聞くこと』が大事と指摘。

広瀬は「私は結構見ています。聞くのと同じ感覚で見て、見ることで人柄、特長、名前を覚えたり。皆さんが呼ばれている名前とかあだ名で(呼び合って)、お互い気を使わないように、全員でお芝居が気持ちよくできる状況に入れることをすごく意識します」とお芝居に入るコツを披露した。

 

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ここからはフレッシャーズの方々からの質問に二人が答えるコーナー。「困難や壁の乗り越え方」を聞かれ、広瀬は「我慢せず、自分のやりたいことや好きなことに没頭する。周りの人のためだったら自分だって頑張りたいという精神でずっといるので、『うぇい』ってバカな顔をして全力で甘えちゃいます」と『頼る』ことが大事と指摘。さらに「自分がいいなと思えたり、支えてくれる人にはちゃんと心の言葉として話す」と『正直に話す』ことの重要性も説いていた。
一方の松坂は「自分が壁を乗り越える時は、一度立ち止まる。勇気を振り絞って立ち止まるのも一つの方法」と自身の経験を披露した。

続いて「毎日の仕事にとても緊張しているのですが、これからも頑張れるよう応援メッセージを」というリクエスト。広瀬は「私のなかで頑張りたい気持ちはあるんですけど、『人に頑張らなくていいよ。頑張らないでね。でも頑張ってね』って言われたことがあって、すごくその言葉を大切にしていて、その言葉を贈りたいです。(本作の)更紗と文のように周りどうであっても、自分を見失わないようにするのは大変なことだとは思うんですけど、一歩立ち止まってみるとか、自分がホッとできる時間を大切に。頑張り過ぎず、行くぞ!というときだけ、グッと力を入れて頑張っていただけたらなと思います」と名言を贈り、そして松坂が「新しい環境に入ってまだ右も左も分からないからこそ、こわばってしまうと思うけど、頑張らないことを頑張ってみてください」と補足した。

 

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3人目の「もし希望の部署に配属されなかったら、どう頑張ればいいのか?」に、松坂は「(自分の経験を振り返って)何でこの作品をやれないんだろうって思ったりするんですけど、今は思うとあの作品をやったからこそ、この作品に繋がったという部分があるので、自分にとって最短ルートだったなと思うんです。そこの部署でいい意味割り切って、その仕事のマインドで挑めると思うので、そう思ってやった方がすごく気が楽かと思います」とアドバイス。

最後の「何で俳優をやってるんだろうなって悩んだ瞬間があったら、どのように前を向いて進んでいったかを教えてください」という質問に、広瀬は「この仕事をしたくてというよりも先にやっていたお姉さんの後ろをついて行った感覚が強かったので、やり始めは『いつ辞められるのかな?』とか。楽しいのはファッションだけで、お仕事をすることに強い思いがあったわけではなかった。でも、今これを辞めたときに私にはきっと何も残っていなくて思ってなくて、周りから比べられたり負けたりすることが悔しくて。今悔しいから、中途半端すぎるから絶対やってやろうと思っていました。最初は気合の部分があったと思います」と悩んだ過去を明かすも、「でも気づいたら好きになってたり、いくらやっても満足しない。自分の思考がどうも変わって、悔しいと思うことよりも大切にしたいなっていう思考に変わったんです。悔しいは必ずあるんですけど、今はそれでいいのかなと思っちゃったり・・・」と今の心境を明かした。

 

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そして、松坂は「ふとした瞬間に『なぜこれをやっているんだろう?』という感情が後ろからのしかかってくることも多々あります。自分のなかでのモチベーションが、若い頃からちょっとずつ変わってきている。最近では視界が近くなってきたというか・・・。僕は周りの人たちと顔、表情、その空気を共有するために作品をやり続けているかもしれない。それが多分好きだと分かってきたので、段階があると思うので、焦らなくていいんじゃないかなと思います」とフレッシャーズの方々へメッセージを贈った。

映画『流浪(ルビ:るろう)の月』(配給:ギャガ)
5月13日(金)ロードショー
©2022「流浪の月」製作委員会

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