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2022年5月12日 04:00

成田凌と葵わかな “20世紀最後の超大作”に挑む! COCOON PRODUCTION 2022 NINAGAWA MEMORIAL『パンドラの鐘』合同取材会

取材・撮影/RanRanEntertainment

COCOON PRODUCTION 2022 NINAGAWA MEMORIAL『パンドラの鐘』合同取材会が5月9日、都内で行われ、成田凌、葵わかな、演出の杉原邦生が登壇した。

 

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本作は、1999年に故・蜷川幸雄の指名で野田秀樹が書き下ろした作品で、同年に蜷川が演出を手掛けたバージョンがBunkamuraシアターコクーンで、野田が演出を手掛けたバージョンが世田谷パブリックシアターにて“同時期”に上演され、大きな話題を呼んだ。今回の公演は、蜷川の七回忌を迎えることから、初演以来23年ぶりにBunkamuraシアターコクーンで上演されることになった。

稽古がスタートして2週間。杉原は「とりあえず、進めていって、完成はこうなるぞという僕のイメージを共有している段階です」と説明する。ハイスピードで進んでいることがうかがえる稽古だが、成田は「(他のキャストたちが)いろいろとチャレンジしてくれているのを見てワクワクが止まらない状態です。目まぐるしい毎日で、楽しくやっています」とにっこり。葵も「新たに知ることが多くて頭がパンクしそうな毎日です」と振り返った。

 

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成田が演じるミズヲ役はこれまで勝村政信と堤真一の怪演が話題になった役柄だ。成田は「蜷川さんの演出版と野田さんの演出版を3日前まで毎日観ていましたが、稽古が進んでいくにつれ、これを壊していかないといけないと見方が変わってきました。お二人の芝居が凄すぎて打ちひしがれていましたが、今は、一緒に演じている(今回のカンパニーの)方たちの心の奥を見て演じようと思っています」と役作りについての思いを語った。

一方、葵は「私は2作の映像を観ないでやってみようと思って」と対照的。それは「この作品の持っている名誉やパワーが大きすぎて、知らない方が強いところもあるのかなと思います。重たく感じてしまうのが怖くて…」という思いがあってこそだと話す。しかし、「台本が進めば進むほど難しすぎて、この役を演じたすばらしい皆さんはどんなふうに解釈したのか気になって仕方なくて、今日か明日には観ちゃうんじゃないかという日々を送ってます」と笑った。

また、成田にとって本作は初の舞台出演となるが「ずっとやりたかった」と言う。そして、「今まで自分が映画やドラマでやってきたことと、今、(本作の)稽古でやっていることは真逆のことだと思います。何もしないでそこにいるということを今までやってきたんですが、今回はやらないと伝わらないので、それはそれで楽しいです。頭も体も前のめりです」と話した。

 

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葵は、今年2月〜3月に上演された『冬のライオン』に次いで、2度目のストレートプレイ挑戦。葵は、「前回学んで、今回も続けようと思っているのは、あまり準備をしないということです。自分で固めて(役を)作っていくのはもちろんいいことですが、長い時間役に向き合えたり、周りの方に助けていただける空間があるときは、凝り固めずに、何にでも対応できる柔軟性が大切だと思います。それは、今回も続けていきたいです」と意気込んだ。

今回、成田と葵は、2017年放送のNHK連続テレビ小説『わろてんか』以来の共演となる。成田は、改めて葵の印象を聞かれると「すごく成熟された人間だと思います。10代の頃からすごくちゃんとした人で、柔軟だし、確固たるものを持っていて、すごくバランスの良い人という印象」と絶賛。葵は「やった!」と喜び、成田について「飄々としているイメージですが、クールそうに見えて実は熱い方。今回、じっくりお話しさせていただいて、ノリや波長が猫みたいだなと思いました。不思議な人ですが、ミズヲという役にリンクして見えて、すごく面白いなと思いながらご一緒しています」と語り、笑顔を見せた。

“20世紀最後の超大作”とも呼ばれる本作。杉原は、その演出プランを「最初にこの作品を映像で拝見したときに、歌舞伎の『京鹿子娘道成寺』の鐘入りのシーンのイメージが湧いたので、そのファーストインプレッションを大事に演出したいと思っています。古代と現代を行き来するストーリーなので、日本演劇の古典と現代を行き来する世界を構築していきたい」と明かす。そして、「観に来てくださった方に楽しんでいただくことが使命だと思っていますので、劇場に生のエンターテインメントを体験しに来ていただければと思います」とアピールした。

 

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会見の最後には、成田は「野田さんの楽しい言葉遊び、そして序盤の楽しいワチャワチャしたシーンがあって、最後には駆け足のように去っていく作品です。視覚的にも楽しんでいただけると思いますし、壮大なエンターテインメントをお届けできると思います」と胸を張り、葵は「私たちが信じているエンタメが持つパワーがこの時代に作用して、少しでも何かが届けられたらと思っています。娯楽としての側面もある作品になると思うので、それぞれの楽しみ方をしていただければ」と呼びかけた。

COCOON PRODUCTION 2022 NINAGAWA MEMORIAL『パンドラの鐘』は、6月6日~28日に都内・Bunkamuraシアターコクーン、7月2日~5日に大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。

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