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2022年6月2日 05:00

ムロツヨシ、喜劇でなく悲劇であることを楽しみながら演じた! 映画『神は見返りを求める』完成披露試写会

取材・撮影/RanRanEntertainment

映画『神は見返りを求める』(6月24日公開)の完成披露試写会が6月1日(水)に都内で行われ、主演のムロツヨシ、共演の岸井ゆきの、若葉竜也、吉村界人 栁俊太郎、そして吉田恵輔監督が登壇した。

 

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イベント会社に勤める田母神(ムロ)は、合コンでYouTuberゆりちゃん(岸井)に出会う。田母神は再生回数に悩む彼女を不憫に思い、神と思えるように見返りを求めず、ゆりちゃんのYouTubeチャンネルを手伝うようになる。二人は力を合わせ、お互い良きパートナーになっていくが、あることをきっかけに二人の関係が豹変する。<見返りを求める男>と<恩を仇で返す女>の心温まりづらいラブストーリー。

 

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舞台は真ん中に花道のある作りとなっていて、サービス精神旺盛のムロは「打合せのときに花道があることは聞いていませんでした。花道が存在する以上、ここを歩くべきだと私は判断いたしました。今日は連続で花道を5往復したいです!最初の自己紹介者が花道を歩いたということは、次の人が楽しみですね」と盛り上げた。続いて挨拶した岸井を初めそれぞれが戸惑いながら、または栁が転ばないよう裸足で駆け抜けるなど全員が花道をランウェイし、大喝采の一言挨拶となった。

現場での雰囲気についてムロは「現場での居方が今までとは違ったかもしれない。いつもなら“ニギヤカツヨシ”で現場を盛り上げるところを今回は“シズカツヨシ”。受け身の役であり、自分が変わって(豹変して)しまうという今までやったことのない役柄。ゆきのさんとも会話をしないようにしましたし、吉田監督の脚本の世界にどっぷりと浸かろうと思って、一人で静かな時間を設けさせてもらいました」といつもと異なるルーティンで撮影に臨んだことを明かした。さらに「軽く演じてしまうと吉田監督の描いていただいた人の愚かさが浅く薄っぺらになると思ったので、僕がよくやる喜劇ではなく、悲劇であることを楽しみながら演じようと判断しました」と変貌ぶりを明らかにした。

 

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岸井が演じるのは、YouTuberのとても可愛いゆりちゃんが恩を仇で返すという女性にする豹変するという振り幅の広い役柄。岸井は「髪の毛、衣装を(性格と)一緒に変えていったんですけど、そもそもそういう子だったんじゃないかな。何か欲しいものがあったらそれに向かっていく女の子だったんだけど、元々何も欲しいものがなかったばっかりに単に可愛いゆりちゃんだったんじゃないかな。元々(豹変する)素質を持っていたのかなと思いながらやっていたんですけど、自分のなかでの違和感はなく、ムロさんと喧嘩するシーンも、その瞬間のゆりちゃんの気持ち、その瞬間の田母神さんの気持ちに嘘はない気がして、ここまでいろんな表情を見せられる役ってなかなかないので楽しくできました」と役作りを振り返った。

そしてムロについて、「もの静かだったので・・・。最初『もっと、楽しい!わぁ』という感じと思ったんですけど、『主役の方?』と思うくらい隅っこにいて。キャンプ用の椅子に仏のように座っていた」と回想。そこで吉田監督が「でも、撮影が終わる3日前くらいから、急にエンジンがかかって、いつものムロさんに戻って、スマホでゆきのちゃんを追っかけ(撮影を)楽しんでいました」と話し、岸井も「(ムロが岸井に)『カメラを気にしてんじゃんえよ!(怒)』とかやっていました。今でも(その映像を)見返すと、すごい笑える」と振り返っていた。

 

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田母神の同僚・梅川は、相手に合わせ都合良く人の噂話や陰口を言いふらす悪口スピーカー男。梅川演じた若葉は「ピュアに台詞を何の疑いもなく言ったほうが怖いと思った」と明かす。若葉と10年ほどの交流があるというムロは「喜劇ではないシーンで向き合うこともできたし、映画のカメラの前でお芝居できる喜びが強かった。悪意なき嘘をつける悪魔のような狂った役柄をこうも体現できる役者がいるという感動と、こうして二人で並んで吉田監督作の完成披露試写会に立てるという喜び。人生何が起こるのか分からない」としみじみ。

 

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人気YouTuberチョレイを演じた吉村について、ムロは「YouTuberを実際にやっているの?と聞きそうになるくらい役に乗っていた」と絶賛。吉村は「役に入り込んでいた」と謙遜、さらに「お弁当ごちそうさまでした!」と返礼。すかさずムロは「いいの!いいの!結構高めのお弁当を差し入れたことはここで言わなくていいのっ!」と会場を爆笑させていた。

 

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イケメンデザイナー村上を演じた栁は「吉田監督の過去作を観てご一緒できたらと思った。現場では、吉田監督はユーモアあふれる方。明るい現場も楽しくてとても幸せでした」と感謝。その吉田監督は、暴露系YouTuberなどタイムリー本作について「撮影は2年前。撮っているときは規制が激しくなってYouTubeがもっと大人しくなるのではと思っていたのが、逆に時代にマッチしてしまった。俺がパクっているわけでなく、時代が俺をパクっただけ。それだけは覚えて帰ってください!」と自らの先見の明をアピールしていた。

また本作の内容にちなんで「豹変」エピソードを聞かれた若葉は「ムロさんは今でこそにぎやかに明るくやっていますが、本当はもっと怖い。お芝居に情熱的で汗を振り乱し、目を血走らせて舞台に立っているムロさんは、この明るい今のムロさんよりもはるかにカッコいい」とムロを褒め称えた。するとムロは「彼が10数年前からやっているブログのタイトルは『四拍子のワルツ』。もう閉鎖していますが、ぜひ検索してアクセス数を増やしてくださいね」と若気の至りのタイトルをいじり、若葉を「それ10年くらい言っているやつ!もうやめて!」と赤面させていた。

 

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最後にムロが「(滑稽な)舞台挨拶とは全く違った、本編を観ていただきます。非常に滑稽で愚かながらも、ピュアで可愛いところがある映画です。SNSで『神は見返りを求める』とか『四拍子のワルツ』とか書き込んでください!」と笑いを交えてアピールした。

映画『神は見返りを求める』 6月24日(金) TOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイント他全国公開。

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