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【後編】木村達成&須賀健太インタビュー 舞台『血の婚礼』5年ぶりの共演「5年間の答え合わせをしていきたい(木村)」「今回も相対する役。そういう星の下なのかなと思います(須賀)」

2022/8/12 18:00

取材・撮影/RanRanEntertainment

 

0118s

 

――現時点で、お客さまにどんな気持ちで帰ってもらいたいと思っていらっしゃいますか?

木村:どっちも正義でありたい。というのはあります。健太も(花婿が)可哀想な人間で終わりたくないという心を持っていたから、そのフォーカスの当て方は絶対間違っていないと思います。またこれから稽古を重ねていったら違う考えになることもあるので、100%これとは言えないのですが、僕も自分のやってしまったことを後悔はしたくないかな。公演の途中でそれが変わってくるパターンもあります。カンパニーで導きだす答えが本番中にもどんどん変わっていくような座組は正直メチャメチャいい座組だと思います。誰かの考え方にどんどんベットしていって色まで変えてしまう。まぁそれはもちろん(演出の)杉原さんと話も必要だし、どんな感情になって、どういうフォーカスになって、誰に何を当てていくのか、変わってきて当然のことだと思います。でもそれでいて本は変わらない。血も変えられないわけですから。自分たちだけが知る答えを探していけるカンパニーでありたい。それを観に来て欲しい。感じ取って欲しいです。言葉じゃない何かなのだと思います。劇場でしかわからないですね。

須賀:戯曲自体が、何か、答えを出す作品ではない、正解があるのではなく、100人いたら、同じ何か一つの大きい感想を抱く作品ではないと思うので、何かを持ち帰らなくてもいいのかなと。

木村:お持ち帰りするなと(笑)

須賀:2時間なら2時間、『血の婚礼』という作品を浴びてもらって、

木村:それ、めちゃめちゃ面白い。

須賀:それでしかないと思います。そこで何を感じるか、どういう感情になるのか、あらためて、お客さんが何を感じ取ってもらって、席を立つときにどういう気持ちになっているかは100人いれば100通りあっていいと思います。そこを提示するためにやる作品ではないなと思っています。今回に関しては。フラットな気持ちで観てもらえる、それが一番いいのかなと思います。そういう観点からいうと僕らが今まで共演してきたことというのは、一旦置いてもらって、作品に集中して浴びていただければいいと思います。僕らもそれができれば、土壌作りとか、劇場の中でその世界観を作れるようにこれからしていきたいと思っています。

木村:難しく捻った表現みたいなものはないから、その分魂込めてその台詞を言えば、その場で受け取れるものの方が多いかと、テイクアウトするなってことらしいです。

 

0063s

 

――レオナルド、花婿、どういう人物であると捉えていらっしゃいますか?

木村:欲望なのかなと思いますが、ほんとに思っているからブレたくないというのはあります。レオナルドが思ったことについては共鳴できるから、花嫁もついてきてしまうわけじゃないですか。そこを共感させるためには(花嫁役の早見)あかりさんと少なからずお話が必要だと思います。話さなくても通ずる部分があれば、それはそれで最強だからそのフォーカスで持っていけたらと思います。でも自分の役のイメージとかではなく、あかりさんとの関係性で全部繋がっていくのかなって、いい意味で決め込まずにいきたいなという気持ちもあります。

 

0051s

 

――須賀さんは、花婿を悲しい人物で終わらせたくないとおっしゃっていましたが、いかがですか?

須賀:すごく、いろいろな要因があってああいう結末になると思っていて、花婿の性格とか人格ということよりも、彼の母親や花嫁の影響をすごく受けて、結果的に物語の結末に至るところだと思うので、さっき達成も言っていましたが、決め込まずに影響を受けて得るものもあったらいいなと思います。人間が変わっていく様みたいなものを感じられるのは、戯曲の中では僕が一番あると思うので、そこは僕の役回りとしてしっかり表現できたらいいなと思います。

――花嫁との関係がキーポイントになっていくのでしょうか?

須賀:各々との関係ですね。

――母親との関係も?

須賀:母親というのもすごく大きい存在です。花嫁をレオナルドに取られてしまったことだけが一番大きくならないように。血のつながりとか、母のレオナルド一族に対する気持ちも僕は受け継いで生きているからこそああいう結末になるという、そこをしっかり伝わればいいなと思います。

木村:レオナルド、相当嫌な奴なんだよね。妻の扱いとかエグい。僕、嫌な奴で終わりたくないんだよね。

須賀:それすらも血なんだよ。

木村:血なんだよね。

須賀:親の代からの

木村:そうか。でも、何か可能性を見つけていきたいですけれどね。これから深く読みだして、いろいろなことをして、役が深まっていくにつれ、本当の見え方とかうわべだけじゃないと理解した時に、南沢奈央さん(妻)のことごめんなさいとか

須賀:そこが切なく見えるところもある種の形ではあるし。

 

0087s

 

――木村さんはミュージカル作品にも出演されていますが、ストレートプレイと準備することなど違いはありますか?

木村:あまり違いはないですね。何かやる分量が多いのはミュージカルだと思います。音まで覚えて、フォルテなのか、ピアノなのか、自分でやらなくてはならない。音楽ってその場で生まれるから、その場の雰囲気で音色も違うし、その瞬間で得たものを、自分の言葉とか思っていることとして音に乗せて発しなくてはいけない、それは、より繊細になるのかなと思う。お芝居だけを考える瞬間の方がシンプルで難しいのかもしれないし、両方に楽しみがあるけれど、表現の仕方の違いというだけで、自分の中で何かを変えてやらなくてはいけないことではないと思うから、違いはないです。

――須賀さんはいかがですか?

須賀:今回、何に該当するのかわからないです。まだふわっとしています。

――生演奏だそうですね。

須賀:なるべく芝居に集中していきたいです。何であれ、表現することは変わらないですから。生演奏は個人的にはめっちゃ好きなので。その場でリアルになっている音はすごい好きだし、演奏も人間がするものなので、それこそ毎日違うので、新しいグルーヴ感になると思うので。

木村:jazzyだねぇ

須賀:生演奏だとまた新しいものが生まれるのかなというのがありますね。アップデートしていけると思います。

 

0108s

 

――この暑い中でのお稽古になると思いますが、体力維持はどのようにされていますか?

木村:僕は基本的に抗わないです。バテたらバテたです(笑)。

――鍛えたりもないですか?

木村:鍛えたりもしていないですね。『血の婚礼』の時は体のサイズ感がデカくなっていたいですね。

須賀:僕は逆に小さくしたいですね。

――お二人に改めて、演劇というものの魅力についてお聞きしたいのですが?

須賀:言葉で表現しがたい体験だと思うんです。“何かわからないけれどすごかった”でいいと思っていて、何か持ち帰って欲しいことってあるじゃないですか。そういうものを取っ払ってもその2時間なり、3時間なりをその劇中の世界に行って楽しんでもらって、僕らと一緒にその人たちの人生を生きてもらって、その瞬間いろいろな感情が芽生えて、それだけですごく尊い時間だと思っています。言語化できるようなことが演劇の全てではないと思います。それこそが魅力だと思います。人間のやることの意味とか意義みたいなことだと思って、何かすごいなと劇場で思ってもらえたら、どんな形であれ正解なのかなと僕は思っています。それが魅力なのかなと思います。

木村:メチャメチャできる人たちだけ集めて舞台を作っても、メチャメチャつまらなくなる瞬間ってあると思うんです。お客さんも一緒になってドキドキできる瞬間って、あいつが出てくると何か起こる、という時だと思います。そういう匂いを発せられる人ってすごく努力してゲットできるものじゃないと思うんです。化学変化を起こさせる俳優さんがいて、そういうのが詰まって詰まって詰まった結果、一瞬だけすごい奇跡を生む。でもそういうものに出会わせてくれるのは、生ものだからこそだし、全部計算され尽くされて起こることじゃないとわかっているから舞台って足を運んで観に行くんだなって思う。全シーンを見て良かったというよりもその一瞬だけ切り抜いて、“あのシーンのあそこヤバくなかった?”でもいいと思うし。その一瞬の奇跡を観に行くのが舞台かなと思います。もちろん起こらない回もあるんです。だから面白い。

――今回、起こりそうですか?

木村:起こると思います。

須賀:起こしてもらいましょう。

木村:絶対、全公演に1回は奇跡起こるから。

須賀:毎回起こしてもらいましょう。

木村:もちろん毎回起こすつもりでやりますよ。

須賀:生ものの良さですね。

 

0115s

 

――最後に、『血の婚礼』をご覧になる皆さまにメッセージをお願いいたします。

須賀:今まで、演劇の良さについて話してきましたが、劇場に来ていただいて、その瞬間を共有することがすべてだと思います。そこに向けて僕たちは全身全霊をかけて準備していきたいと思います。何を得てもらえるのか、何を感じてもらえるのか、すごく楽しみでもある作品なので、ぜひ劇場で観ていただいて、何を感じていただけるのか、僕もまだまだわからないので、ぜひ劇場に。

木村: これからの稽古でいろいろな化学変化が生まれてくると思うので、それをぜひ体感しに来ていただきたいです。やっぱりやばかったね、良かったねと思ってもらえたら僕たちのモチベーションにもなります。みんなが何か変わるきっかけになって欲しいです。役者同士も忘れない作品にしたいです。本番まで頑張っていきます。ぜひ劇場でお待ちしています。

 

舞台『血の婚礼』
東京公演 2022年9月15日(木)~10月2日(日) Bunkamura シアターコクーン
大阪公演 2022年10月15日(土)~16日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

原作:フェデリコ・ガルシーア・ロルカ
翻訳:田尻陽一
演出:杉原邦生
出演:
木村達成 須賀健太 早見あかり
南沢奈央 吉見一豊 内田淳子 大西多摩恵 出口稚子 皆藤空良
安蘭けい
演奏:古川麦 HAMA 巌裕美子 
主催・企画制作:ホリプロ 主催(大阪公演):梅田芸術劇場/ABC テレビ
公式サイト https://horipro-stage.jp/stage/chinokonrei2022/

【ストーリー】
南スペインのアンダルシア地方のとある村。母親(安蘭けい)と二人暮らしの“花婿”(須賀健太)は、父親と二人暮らしの“花嫁”(早見あかり)と結婚したいという想いを母に告げる。母親は、溺愛する息子の成長を喜びつつも、ただ一人の家族の旅立ちに複雑な想いがのこる。花嫁は優しく家庭的な娘と聞くが、気にかかる噂がある。息子と恋仲になる以前、心を通わせた男がいるという。男の名はレオナルド(木村達成)。かつて、レオナルドの一族に母親の夫と息子は殺されたのであった。レオナルドは花嫁との恋が破局した後に、花嫁の従妹と結婚し、今は妻子と姑との四人で暮らしていた。レオナルドの友人でもある花婿は、心配ないと母に明るく語る。花嫁は、花婿と幸せな家庭を築くと決意していた。しかし、花嫁の目の前に現れたのは、かつての恋人・レオナルド。思いもよらない人物の出現に激しく心が揺さぶられる花嫁。忍び寄る不穏な闇・・。二人の男の愛がひき起こす、婚礼の日に起きる悲劇とは・・。

 

木村達成
<ヘアメイク>齊藤沙織
<スタイリスト>部坂尚吾(江東衣裳)
<衣装>
ジャケット¥151,800(BOGLIOLI)、シャツ¥35,200(FINAMORE)、トラウザーズ¥96,800(BERWICH) 
(以上すべてAMAN  ℡: 03-6418-6035)

須賀健太
<ヘアメイク>齊藤沙織
<スタイリスト>山功
<衣装>
ブルゾン¥49,500-、シャツ ¥38,500-、パンツ¥39,600-
(DIET BUTCHER/Sakas PR   ℡: 03-6447-2762)

その他はスタイリスト私物

 

<文:高橋美帆・撮影:篭原和也> 

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