取材・撮影/RanRanEntertainment
映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』の完成披露舞台挨拶が8月29日(月)に都内で行われ、主演の香取慎吾、共演の岸井ゆきの、井之脇海、的場浩司、余貴美子、そして市井昌秀監督が登壇した。舞台挨拶の模様は全国192の劇場にオンライン配信された。
結婚4年目を迎える田村裕次郎（香取慎吾）と日和（岸井ゆきの）。表向きは仲良し夫婦。二人の間に生まれた綻びが過激なSNS「旦那デスノート」の存在によって引くに引けない夫婦ゲンカに発展！散りばめられたジョークや登場人物たちのやりとりにニヤリとしながら、どこか“怖さ”を感じずにはいられない・・・。
冒頭、ホームセンターに勤めるごくごく平凡な男・裕二郎を演じる香取は、「今日はこんなにたくさんのお客様が映画館に劇場に足を運んでくれて、そして192の劇場全部の満員なんですよね？少しお客さんが少ない会場で見てくれてる方がすごく笑ってくれていると思います」と笑いをとりながら、「たくさんの方の前で舞台挨拶ができて、とても嬉しく思っています。こんな風に皆さんと直接お会いできる舞台挨拶に参加できて、とっても幸せに思っています。1年前に撮影したんですが、やっと9月23日公開ということで、たくさんの人に観ていただけたら」と挨拶した。
裕次郎の職場の店長を演じた的場は「市井監督はすごい映画を作っちゃいました。僕はこの作品の出来上がったのを観て、自分の妻をもっともっと大切にしなきゃなっていうことを本当に改めて思いました」、そして、裕次郎の職場の同僚で、物語のキーマンを演じた余は「『あんたに何があっても私はあんたの味方よ』っていう私の台詞があるんですけど、人との繋がりとか仲間を守ることを大切にしなきゃと思う温かい物語ですので、お楽しみください」とそれぞれが本作をアピールした。
香取はダメ夫を演じたことについて、「香取慎吾はすごくいい男なんです（会場から大拍手）。演じながらどうにも納得がいなかったし、共感できなかったです。『もうちょっとちゃんとしろよ！何やってんの？』って思いながら、そんな彼がどう変わっていくか、夫婦として二人がどう変わっていくのかっていうストーリーなんですけど・・・、監督自身を描いた作品でもあるんですよ。『ホント、ダメですよね』っていう話を監督のそばですると、いつも監督が僕に『すいませんでした』って謝ってくれる。因みに監督は同い年です」と笑わせた。
さらに、香取は「この役の癖として『いい意味で・・・』って言うのがすごく鼻につくというか、嫌な感じ。監督が雪乃ちゃんと僕に演出するとき、『次の進行をして欲しいんで、いい意味で・・・』と言ったんです。二人で『監督、マジっすか？今の』って、やっぱり監督の口癖でもあるからそういう台詞が入ってるんですね」と市井監督を糾弾。監督は「ホント、つい出ちゃいました」と苦笑、会場は笑いに包まれた。
裕次郎の妻・日和役の岸井は香取との初共演に「（小さいころから）見てきたままの香取さんがそこにいらっしゃいました。圧倒的な香取慎吾という揺るぎないものを感じました。こちらにプレッシャーも何もかけないでそこにいてくれるんです。でも香取慎吾として、そこにいてくれるんです」と尊敬の眼差しで見つめていた。
裕次郎の同僚を演じた井之脇は「「ホームセンターの撮影は時間が限られていて、（ホームセンターの）営業時間が終わってから、翌朝までの昼夜逆転の3日間でみんなヘロヘロ。香取さんも余さんも大変だったと思いますよ。的場さんがムードメーカーのようにずっと楽しい愉快なお話をしてくださって、笑いながらチーム感みたいなものが出来たりしながら撮影することがでました」と的場に感謝した。
本作は、“旦那デスノート”という実在のSNSに日和（岸井）が書き込みをしたところから勃発する日和VS裕次郎のバトルが描かれる。ここで、デスノートに書き込みたい、日頃言えない愚痴を披露することに。まずは会場の皆さんの愚痴を披露。“パリピな部下よ。ミスをしたとき他部署への謝罪メールに絵文字を使うのを止めて”、“フリーサイズ！誰にとってフリーなの？”などが披露された。
続いて登壇者の愚痴。香取は「愚痴？無いなあ。すごい優しいいい子なので・・・」と言いつつも、「いまだに『あー！草彅くん』とよく言われ、『慎吾です』って答える。でも吾郎ちゃんって言われたことは一度も無い」と笑わせた。
岸井は熟考した上で、「舞台の公演中で地方に行かせていただいて、終演したら20分ぐらいで支度して帰らなければいけない。もうちょっとゆっくりさせて～」、そして井ノ脇は「潔癖性じゃないんですけど、『すごい潔癖症』って言われるのは止めてほしいです」とそれぞれの愚痴を披露した。
そして、最後に市井監督と香取が締めの挨拶。市井監督は「いつか慎吾さんとは平凡な役をやってほしいと思っていたことが叶って、岸井さん、井ノ脇君、余さん、的場さん、岸さんといった、いつかご一緒したいと思っていた方とご一緒できて、妻とのぐちゃぐちゃした喧嘩もこの映画で昇華でき、本当に嬉しく思っています」と感慨に浸っていた。
香取は「僕はエンターテインメントの世界でしか生きてきてないはずなのに、エンターテインメントって何なんだろう？って僕でさえ、考えさせられたり、このまま無くなっちゃうなんて、あり得ないって思って・・・。今そこからみんなで少しずつ前に進んで、こんなに大きな劇場で舞台挨拶ができて、更に192館の劇場でこの映像を観てくれている方もいて、9月23日公開になったらたくさんの人が足を運んでくれると思うと本当に嬉しいです。こんなに大きな画面、大きなモニターで映画を観れる場所って映画館しかないと思うから、是非とも劇場に足を運んでください」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
映画『犬も食わねどチャーリーは笑う』
9月23日(金･祝)、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開！
©2022“犬も食わねどチャーリーは笑う”FILM PARTNERS
配給：キノフィルムズ
