取材・撮影/RanRanEntertainment
――脚本を書かれた矢沢由美さんは、俊英の叔母役として出演された水島かおりさんでしたが、何かお話されましたか？本作のテーマは矢沢さんが10年も温めてきたテーマだそうですね。
撮影３日目ぐらいに「亜子が関水さんで良かった」って言っていただいたんです。嬉しくて感激してしまってそれ以上は何も言えなかったです。
――亜子は関水さんの10代の頃と似ているとおっしゃっていましたが、転機はありましたか？
転機はやはり、この仕事を始めたときですね。人から褒めてもらったり、最後まで自分でやり切ったり、そういった経験が増えたからだと思います。今まで何かを最後までやったり、諦めないでやりたいと思ったことがなかったので、そういうことが増え自然と性格が変わっていったのかなと思います。
――亜子には俊英やじいさん、きよさんとの“家族の食卓”があって、そこで自分を取り戻していきますが、関水さんが今自分を一番出せているなと思える場所はありますか？
自分にはないのですが、強いて言えば、演じているときに気持ちの爆発みたいなものを感じます。気持ちの高揚や振り幅は、演じている時が一番大きいです。生きている感じがします。
――逆にリラックスしたいなと思うことはありますか？
海が好きで、ウインドサーフィンをやっていて、それをやっている時はリラックス時間になっています。
――関水さんが特に印象に残っているシーンはどこですか？
車で学会に行く俊さんを見送るシーンです。「うるさい、近所迷惑だ」（と俊英が叫ぶ）と何かいちゃつく感じが楽しかったです（笑）。お土産の東京まんじゅうを家族みんなで食べたシーンでは、うまく切れずにベタベタくっついて大きな塊になってしまい、それで盛り上がった記憶もあります。
――難しかったところはありましたか？
もちろん悩んだところもありました。不思議な感覚だったのですが、セットが自分の家じゃないか、帰宅すると何で私はここにいるんだと思うくらい、役として生きていることを実感した、充実の１ヶ月でした。
――本作に出演されて、ご自身の変化や得たものなど感じていらっしゃいますか？
先輩方の皆さんが楽しんでお芝居をされていて、それがすごく素敵だなと思いました。今好きなものをずっと好きでいられる、ずっと楽しんで仕事をする。私もそんな風にいられたらいいなと感じました。
――デビュー以来、出演作を重ねていらして、振り返ってみていかがですか？
ちょっとずつできることは増えているのではないかと感じます。昔は難しくてできなかったことができるようになって、それはやはり場数だと思います。そうやって成長していっているのは嬉しいですし、これからも努力を続けていきたいと思います。
――新たに挑戦したい役などはありますか？
役は縁だと思っていて、来る役は全部大事にしたいです。最近は年上の役が多かったので、若い役とか、学生の役もチャレンジしたいと思います。
――映画をご覧になる方たちにはどんなことを受取ってもらいたいと考えていらっしゃいますか？
まず、私たちすごく頑張ったなと(笑)。頑張って撮影しましたし、すごく丁寧に作りましたし、面白い作品になっています。私も感じるままお芝居をさせてもらいました。みんなも何か感じる、正解はないので何でもいい、ご飯おいしそう、癒される、何かを感じる作品になっていると思うので、リラックスして楽しんでいただきたいです。
――ファンの皆さまに向けてメッセージをいただけますか？
いつもインスタで応援してくれたり、手紙を送ってくれたりして、みんなのパワーを感じています。みんなに見守れていることも感じています。少しずつにはなってしまうかもしれませんが必ず皆さんに恩返ししていきたいと思っています。
――ありがとうございました。
映画『いつか、いつも･･････いつまでも。』
2022 年 10 月 14 日(金)より全国公開
監督：長崎俊一
脚本：矢沢由美
音楽：江藤直子
出演：高杉真宙 関水渚 水島かおり 小野ゆり子 DJ 松永(Creepy Nuts) 佐藤貢三 中島歩 江頭勇哉 芹川藍 石橋蓮司
主題歌：竹内まりや「幸せの探し方」(ワーナーミュージック・ジャパン)
制作プロダクション：オフィス・シロウズ
配給：バンダイナムコフィルムワークス
製作：バンダイナムコフィルムワークス ギャンビット
©2022『いつか、いつも･･････いつまでも。』製作委員会
公式サイト： https://itsuitsu-eiga.com/
【ストーリー】
海辺の小さな町。祖父である“じいさん”（石橋蓮司）が院長を務める診療所で医師として働く俊英（高杉真宙）は、じいさんや家政婦の“きよさん”（芹川藍）と一緒に暮らす、そっけない態度に優しさを隠した不器用な若者。ある日、そんな彼の前に、思い込みの激しい叔母さん（水島かおり）に連れられて、亜子（関水渚）という女性が現れる。なんと亜子は、俊英が思いを寄せていた、ある女性にそっくりだった。
ヘアメイク ：太田瑛絵(nude.)
スタイリスト：津野真吾(impiger)
＜衣装クレジット＞
ジャケット、ボトムス KLICHÉ／クリシェ
イヤリング Osewaya／お世話や
ブーツ BRAND SELECT／ブランドセレクト
＜文：高橋美帆・撮影：篭原和也＞
