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2022年10月30日 06:00

のん、オムレツを真ん中から食べた! 門脇麦、イルカの背中に乗った! 映画『天間荘の三姉妹』公開記念舞台挨拶

取材・撮影/RanRanEntertainment

映画『天間荘の三姉妹』の公開記念舞台挨拶が、10月29日(土)、新宿バルト9にて行われ、主演・のん、共演・門脇麦、山谷花純、三田佳子、永瀬正敏、寺島しのぶ、そして北村龍平監督が登壇した。

 

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本作は、髙橋ツトムによる代表作『スカイハイ』のスピンオフ作品が原作で、いのち、ひとの生と死、家族や近しい人たちとのつながり、など誰にとっても他人事ではないテーマを、観る者の心に問いかけながら見つめていく。天界と地上の間にある街、三ツ瀬の老舗旅館「天間荘」が舞台で、旅館の若女将で長女役を大島優子、次女で門脇麦、腹違いの三女をのん、姉妹の両親役を永瀬正敏、寺島しのぶが演じている。

北村監督は、「この映画を実現するにはすごい長い年月がかかりました。8年前に髙橋ツトムさんが震災の数ヶ月後に、『時間が経ったら忘れてしまう。それじゃいけない。自分は作品でメッセージを届けたい』という宣言をされて、その2年後に書かれた原作が『天間荘の三姉妹』でした。僕はそれを是が非でも映画にしなきゃいけないと思いました」と映画化の経緯を説明。震災を題材に、天界と地上とその空間にあるファンタスティックスな世界で繰り広げられるというユニークな物語になっている。

イベントに参加できなかった大島優子からのメッセージがスクリーンに流された。大島は「この作品を通して思いを馳せるということで、大切な人とのつながりを感じられる時空を超えた時間というものが自分のなかに存在することを改めて実感しました。日々忙しかったり、自分のことで精一杯になっていたりすると、思いを馳せるための時間を作るのがなかなか難しい。けれども、そういう時間はとても美しくて、人との繋がりに関して心がポッと温かくなったりするんです。皆さんもそんな時間を作ってはいかがでしょうか」と呼びかけた。さらに「私の妹たち、麦ちゃんとのんちゃんがイルカの調教師としての練習を撮影の合間にやっていました。練習から戻ってきてもパワフルにお芝居を一緒にやって、二人とも偉いなあと思っていたので、実際に映画ができ、二人の調教師姿を見て本当に感動しました。のんちゃんと麦ちゃんと姉妹を演じたこともそうですけれども、お父さんの永瀬さん、お母さんのしのぶさんと家族になれたことが本当に幸せでした」とキャストたちに感謝を伝えた。

 

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大島と初共演ののん、門脇だが、のんは「大島さんは気さくにお話ししてくださり、めちゃくちゃ楽しくて大好き。北海道でのロケでは(大島が)美味しいお店を探していて・・・。私が(評点)4.8のパン屋さんを見つけたんです。すごい高評価だと思ったら、スーパーのなかのパン屋さんだった。それをお勧めしたら、(大島が)『聞いたことないよ。幻じゃないの?』って。お姉ちゃんにツッコまれるってこういう感じかなと思いました」と楽しいやりとりを振り返った。

 

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そして、門脇は「私自身長女なので、甘えること自体が難しいんですけど、大島さんには自然と甘えられて、ずっとお姉ちゃんが欲しかったので、お姉ちゃんができたらこんな感じなんだろうな。(妹役ののんを見ながら)妹もずっと欲しかったから、妹が出来たらこんな感じなんだろうなあと思って。結構3人ともタイプが違うので、勝手にいろんなことをしているときも楽しいし、一緒におしゃべりするのも楽しいし、本当に姉妹のように過ごされていただきました」と三人での思い出を振り返っていた。また、「イルカの背中に立たせていただいて、のんちゃんと『二人も映画の中でイルカに乗ったことがある映画って世界にあるのかな?ギネスブックに載ればいいね』って」とイルカの調教師役をアピールした。

 

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永瀬と寺島は2度目の夫婦役。寺島は「(役柄で)永瀬さんを殴ったり、馬乗りになったり、バイオレントなことを仕掛け、永瀬さんがちゃんと受け止めてくださった。撮影が終わる度に、『今度はいい夫婦役で会いましょうね』って、言い合っている感じです(笑)」、一方の永瀬は「そのとおりですね。いつも駄目な男をやらせていただいています」と苦笑していた。

寺島は三姉妹を「楽しくて、三者三葉」と評価。一緒にオムレツを食べるシーンでは「私と優子ちゃんと麦ちゃんは右端からちゃんと食べ始め、のんちゃんだけオムレツの真ん中をくりぬいて食べ始めたんです。この映画の関係性を見せられた感じ。母親が違うという、(ひとりだけ)異物が入ってきた感が、そのシーンだけで表現できている。どこから食べるとかを相談をしたわけじゃないもんね」と驚いていた。

北村監督のお気に入りのシーンは親子喧嘩をした翌日に食卓を囲むシーンだという。何気ない日常ながらも家族の温かさが伝わってくるシーンになっている。監督は「(こだわった点について)のんちゃんに、『適当な理由をつけてオムレツを真ん中から食べてくれ』と言ったことですかね」と笑わせ、「オムレツを作っていただかないといけなかったので、寺島さんに料理教室に行っていただいた」とこだわり抜いたことを明かした。

 

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三田と山谷は天間荘のワケありのお客さん役。中でも三田が山谷にビンタするシーンが圧巻だったという。三田は「痛かったよね。ゴメンなさい」と山谷に謝りつつ、「人生の先輩としてビシっと叩かないといけないシーンだったので、思いっきり叩かせていただきました。監督が『極道の妻で行ってください』というので、思い切ってやらせていただきました」と明かす。

 

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山谷は「まさに極道の女を前にした感覚でいたんですけど、まさかテストの前のトライからバチンとくると思いもしてなかったです。でも、私みたいな若輩に本気で投げかけてくれるなんて、手を差し伸べてくれる先輩とのお芝居には、たぎるものがあって、すごく勉強になりました」とビンタされつつ感謝していた。

 

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そして、最後にのんが「原作を読んだときに、亡くなった方側からの視点で語られるストーリーにすごくびっくりしました。震災というすごくシビアな題材をファンタジーに落とし込んで、こうやってこういう物語に届けるっていう形があったのかと思いましたし、その作品に参加できて本当に嬉しく思っています。そして、残された人たちは、大切に思っている人が、もしかしたら向こうも大切に自分のことを思い返してくれているかもしれないって、感じられる映画だと思います。そういった希望に触れていただけたならば、すごく嬉しいなと思います」とコメントして、イベントを締めくくった。

映画『天間荘の三姉妹』(配給:東映) 全国公開中
©2022髙橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会

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