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2023年4月6日 22:26

黒木華、ロマンチックな青春物語で愛と希望の詰まった作品! 映画『せかいのおきく』完成披露舞台挨拶

黒木華・主演 映画『せかいのおきく』完成披露舞台挨拶

4月5日開催『せかいのおきく』完成披露-(002)

 

阪本順治による映画監督30作品目にして初の時代劇映画『せかいのおきく』の完成披露舞台挨拶が、4月5日(水)に都内映画館にて行われ、主演の黒木華、共演の寛一郎、池松壮亮、佐藤浩市、そして企画&プロデューサー&美術監督の原田満生、阪本順治監督が登壇した。

主人公・おきく役の黒木は循環というテーマを含んだ本作について「お話をいただいたときはウンチの話だとは知らなかった」とジョークで笑わせながら「凄くロマンチックな青春物語で撮影が楽しみでした」と振り返った。おきくを演じる上で阪本監督からは「おきゃん」というアドバイスがあったそうだが「普段聞かない言葉なので、どういうことだろうかと監督に聞きながら演じていきました」と話す。これに阪本監督は「要するに、ずけずけと大人にモノを言ったりする、活発な人という意味です」と解説していた。

中次役の寛一郎は「環境問題もさることながら、もう一つのテーマである“循環”と言うところに興味を持ちました。僕が演じた中次はある世代の代表的役柄でもあるので、自分の立ち位置を考えながら演じました」と回想。矢亮役の池松は「社会問題と映画を結び付けられることができるということを映画で見せていけるのは素晴らしいこと。この企画自体が素晴らしい取り組みだと思った」と意義ある参加だと述べた。

撮影中、寛一郎と池松には裸の付き合いがあったという。池松が「体が汚れるところがあって、そんなシーンの撮影後には2人でお風呂に入って体を流したりした」と振り返ると、寛一郎は「毎日一緒にお風呂に入るのが日課でした。撮影で使ったウンコは実際に発酵させているので臭いんです」と苦労も。これに原田は「撮影で使われているものは、段ボールやお麩で作りました」と舞台裏を明かした。

おきくの父・源兵衛役の佐藤は、長男である寛一郎が横にいることにソワソワしているのか、「この並びが嫌だなあ。恥ずかしいなあ」と阪本監督の背後に隠れようとしたりするも「見たことがあるようでない時代劇が出来た」と胸を張る。常連の阪本組だが「あの時代を生きる若者たちと時代の終わりを悟りながら消えていく者たちの人間ドラマが上手く取り込まれていて、僕はその世界の中で楽しく遊ばせていただきました」と充実した表情を浮かべた。

本作はロッテルダム国際映画祭のプログラマーから「今までの時代劇にはない全てがある」と称賛された。これに阪本監督は「海外では日本の時代劇というと侍が馬に乗って街道を駆け抜けるイメージがあるが、最下層に生きる若者を主人公にしたという点が目新しかったのではないか」と分析しながら「淡い恋愛を含めた娯楽作品にしなければと思うと同時に、コロナ禍の閉塞感もあって、やけクソでクソ真面目に撮りました」と言葉に力を込めていた。

江戸時代のいのちの巡りを描き、現代そして未来へ大切なテーマを運んでくれるような本作にちなんで「100年後にも絶対に残っていて欲しいもの」をそれぞれ発表。黒木は「映画・舞台」、池松は「平和」、佐藤は「劇場」と返答した。一方、寛一郎は「DNA」と書いて「今回のテーマである“人が受け継ぐ”という意味もそうだし、横に父がいるのでなんですが、このいまいましいふざけた佐藤家のDNAが100年後も残っていて欲しいと思って」とひねくれつつもサラブレッドとしての誇りを口にし、父・佐藤は「コラ!」と叱りながらも表情を緩めていた。

最後に主演の黒木は「映画を愛している人たちが集まって3年かけて作った作品。愛と希望の詰まった作品なので、色々な方に伝わったら嬉しいです」とヒットを祈願していた。

映画『せかいのおきく』 4月28日(金)よりテアトル新宿 ほか全国GW公開
公式サイト: http://sekainookiku.jp/ 
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