取材・撮影/RanRanEntertainment
WOWOW『連続ドラマW ０．５の男』完成報告会が5月23日(火)に都内で行われ、主演の松田龍平と沖田修一監督（監督＆脚本）が登壇にした。
本作は5月28日(日)より放送・配信がスタート。40歳のひきこもり男が、家の建て替えをきっかけに、両親＋妹家族の二世帯、そして0.5とカウントされる独身男を合わせた〈2.5世帯住宅〉に住むことに。これまで、自由気ままでストレスフリーな生活を謳歌していたが、暮らしが一変！否応なしに家族のゴタゴタに巻き込まれ、少しずつ新しい自分になってゆく。新時代の家族の姿を温かな目線で描くホームドラマ。
彼を取り巻く妹・沙織（臼田あさ美）、姪・恵麻（白鳥玉季）、甥・蓮（加藤矢紘）、住宅メーカーの営業マン・川村（井之脇海）、義弟・健太（篠原篤）、父親・修（木場勝己）、蓮が通う保育園の保育士・瞳（西野七瀬）、母親・恵子（風吹ジュン）が周りを浮遊しており、未知なる2.5世帯生活への不安なのか、期待なのかが雅治の頭の中で膨らんでいるかのようにも見える。この40歳ひきこもり男が、どんな人間に変化していくのか？という話。
松田は冒頭の挨拶で「沖田さんと久しぶりにご一緒できて幸せです。ずっとこういう役をやってみたかったので、嬉しかったです」とニッコリ。
さらにオファーを受けたときは「とうとう来たかという感じ。沖田さんとは『モヒカン故郷に帰る』以来7年ぶり。久々に沖田さんとできて嬉しいなっていう気持ちと、その反面プレッシャーがあった。『モヒカン』はめちゃめちゃいい映画だったし、僕もいい気持ちにさせてもらったので、今回どういうアプローチができるか（と緊張し）、撮影に入るときはドキドキしてました」と撮影時を振り返った。
一方の沖田監督は「（松田とは）またすぐやりましょうって言いながら、間が空いてしまったんですけど。また松田さんとやれるチャンスだと思って、今度はどんなことできるかなって思いながら挑みました」と相思相愛ぶりを見せていた。
松田演じる雅治はゲームが得意な引きこもり。「撮影入る前に雅治のような暮らしを長いことしていたんです。ゲームをしながらずっとポテチを食べるみたいな生活をしていて、これは役作りなんだと思いながら、先の心配をしないで、幸せというぬるま湯に浸かっていました」と述懐、会場を笑わせた。
80代の親世代が50代のひきこもりの子供を抱える家庭が増えていて〈8050問題〉と言われる深刻な問題になりつつある現在、沖田監督は本作のテーマについて「誰もが皆そうなったり、または誰かになられたり、そういうことが起きやすい時代のなか、こういうホームドラマがまた作れたら面白いんじゃないかなと。自分なりに面白いシーンをいっぱい作りながら撮影しました」と見どころも明かした。また、家の断面図的構造、すなわち家を半分に縦割りしたセットでの撮影などユニークな演出が取り入れられている。
松田は「沖田さんが魔法のようなものをかけてくるというか、沖田さん自身も撮影しながら（松田自身が）そういう魔法がかかるのを待っている。自らが（魔法を）作り出すというか、僕もセットに入ったときにすごいテンションが上がったし、すごいな面白そうだなと気合が入りました」と沖田監督を称賛した。
撮影時に蓮（子役）とずっと遊んでいたという松田は「物語のなかでも、雅治が部屋から出てみようかなっていうきっかけが蓮だったんです。ひきこもっているからとか見た目がボサボサだからとか、人って知られたくないなと思う。けれども、蓮はそういう先入観なく遊ぼうよって言ってくれて、何かそういう気持ちに応えたいと思ったことが多分（遊ぶ）始まりだったのかなと思う」と、子役の加藤矢紘と囲碁などで遊んだことを思い出していた。
そして最後には、松田が「40歳のひきこもりが、ゆっくり成長する物語です。ゆっくりなんですけど、すごい大きい一歩を踏み出してるんじゃないかなと思って。その一歩があるのとないのではだいぶ違うという意味でも、これはドラマになるんだと思います。第1話は無料で観て、続きもぜひ観てください」とアピール、イベントを締めくくった。
WOWOW『連続ドラマW ０．５の男』
5月28日(日)午後10時より放送・配信がスタート
