
ミュージカル『民王』製作発表記者会見が、2026年7月27日(月)に行われ、有澤樟太郎、別所哲也、豊原江理佳、林瑠奈(乃木坂46)、山﨑大輝、上川一哉、福田転球、一路真輝、竹中直人、演出の永井誠が登壇。公演への思いを語った。
本作は、2010年に刊行された池井戸潤による長編小説を舞台化。ひょんなことから内閣総理大臣と大学生の息子の心と体が突然入れ替わり巻き起こる混乱を、社会や政治への皮肉や風刺を絡めて描き、2010年に単行本、2013年に文藝春秋より文春文庫版、2019年KADOKAWAより角川文庫版が刊行され、人気を博した。また2015年にテレビ朝日系にて初のドラマ化がなされ、さらに2024年にはテレビドラマオリジナルストーリーとして「民王R」が放送。老若男女問わず好評を博している。そうした全世代幅広く、圧倒的な支持を受ける「池井戸潤小説」が、今回、初めて舞台化される。

武藤泰山の息子・翔を演じる有澤は、「初尽くしのミュージカルでございます。政治痛快コメディということで、ミュージカル界に新しい風穴を開けたい新しい、ジャンルを切り開きたいと思っています。このミュージカルで皆さんを元気にしたい。観に来てくれた方を笑顔にしたい。そうした自分の大きな目標が、このミュージカルで叶うのではないかと思っています。それくらい力を持った池井戸潤さんの作品です。皆さん、本当に目がキラキラしているのですが、僕自身もきっとキラキラしているんだろうなと思いながら、楽しく稽古させていただいております」と挨拶。

また、武藤泰山役の別所は「有澤樟太郎さんが演じる武藤翔は(役柄では)私の息子ですが、この息子はキラキラ系、私はギラギラ系で皆さんに熱く、息子になってしまった後の武藤泰山の変化から日本の政治がどう変わるのかをお届けできればと思っております。この作品が新しい痛快政治コメディ、そしてミュージカルの新しいジャンルを切り開いていくんだろうと思い、ゼロから生み出す面白さを楽しんでおります」と思いを語った。

政治家志望の優等生・村野エリカ役を演じる豊原は、「大好きな原作がミュージカルになるということで、絶対に面白いだろうな、楽しい作品になるだろうなと思って挑戦させていただくことになりました。登場するキャラクター皆さんが本当に濃くて、お芝居も歌もどちらもチャレンジングなことが多い作品になるんじゃないかなと思って、今からとても楽しみです。自分がどこまでできるのか、稽古場でどんどん挑戦していけたらと思っています。新しいミュージカルができたらという想いで作っていますので、皆さまどうぞ楽しみにしていてください」と呼びかけた。
さらに、泰山の妻・綾を演じる一路は「1番の衝撃は、別所さんから『ママ』と言われるシーンです。面白すぎるのですが、立場的には怒ってパワー全開で出てこなくてはいけないので、大変ところでもあります」とエピソードを披露。続けて、「長くこの世界にいますが、新作ミュージカルはもしかしたら初めてかもしれないです。新しいものを作っていくワクワク感があるのもとても久しぶりで、毎日充実した日々を過ごしています」と本作への思いを話した。
大物議員・城山和彦役の竹中は、「なぜ私がこの場にいるのか未だに分からないです。ミュージカルは絶対に似合わないじゃんという感じなので。池井戸さんからもプレッシャーをかけられて『いっぱい歌ってもらいますからね』と言われたので、どんな歌を歌うんだろうと楽しみに聞いていたら、すっげえ難しいんすよ。音程も取りづらいし、なんとなく不協和音が続いているような、とんでもない歌なんです」と不安を口にしながらも、「本当に命がけで歌おうと思っています。池井戸先生、ぜひ見届けてください」と力を込めた。
また、有澤は本作での役作りについて聞かれると、「この作品のお話をいただいたときに、プロデューサーさんから『ぴったりな役がある』と言われたんです。まだ原作を読む前だったので、あらすじだけを見ると『どうしようもないバカ息子』と書かれていたので、自分はそういう役が多いんだよなと思っていました(笑)。でも、本を読み進めると、すごくいい役だと思うようになって。ここまでピュアな男がかっこいいと胸を打つ瞬間があるんだなと思いました。この日本に1番必要なのは、こういう男なんじゃないかとさえ思ってしまうようないい役だなと思ったので、そうした役に自分が合うと言ってくれたプロデューサーさんに感謝の気持ちです。なので、自分にもそうしたピュアさがあると思い込んで、皆さん心動かしたいと思います」と意気込んだ。
会見の最後に、有澤は「『民王』の原作が大好きなので、それがミュージカルになって、さらにどうなるのだろうという不安もありましたが、台本を読んでミュージカルならではになっていると思いました。なかなか原作のある作品は難しいと思いますが、このミュージカルは勝ちを確信しています。各キャラクターが本当に存在していて、大好きなシーンも盛り込まれていて、壮大で明るくて楽しい笑えるミュージカルです。そうした中で、日頃の鬱憤が晴れるようなミュージカルにしていきたいと思い、一生懸命、稽古してまいります」と改めて見どころを語り、会見を締めくくった。
なお、この日の会見では、「民衆の愚痴」「誠意を見せてみろよ」「今は何者でもないけれど」「民王のテーマ」の4曲の劇中歌が披露された。

また、原作者の池井戸潤と音楽を担当する角野隼斗からのコメントも到着した。
【池井戸潤コメント】
私にとって初の舞台、そして初のミュージカルとなりました『民王』。
角野隼斗さんら音楽界の俊英によって紡ぎ出された華やかな楽曲に彩られ、素晴らしい舞台になる予感しかありません。
先日は、キャスト、スタッフ、関係者が一同に会する「顔寄せ」というセレモニーにも参加させていただき、皆様の情熱、才能に感服いたしました。あらためて、この作品を取り上げていただいたことを嬉しく思います。
千穐楽(せんしゅうらく)までの長い日々、ひとつひとつの舞台が眩(まぶ)しく輝きますよう、脚本のツバキミチオ共々、祈念してやみません。
【角野隼斗コメント】
『民王』の音楽を担当することが決まった時、正直、自分に何ができるだろうかと不安な気持ちもありました。ですが作曲を進めていくうちに、一筋縄ではいかないこの作品の、笑い、皮肉、感動、さまざまな表情が音楽の中で少しずつ立ち上がってきて、ワクワクは増していくばかりでした。
ひとつひとつの曲は、キャストの皆さんの声が乗って初めて命が吹き込まれるものです。きっと僕は、この初演を誰よりも楽しみにしている一人です。

公演は以下の日程で上演。
2026年9月6日(日)~10月6日(火) 東京・シアタークリエ
2026年10月11日(日)~13日(火) 大阪・梅田芸術劇場 シアタードラマシティ
2026年10月17日(土)~19日(月) 福岡・博多座

