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2024年7月12日 14:16

三谷幸喜「日本の演劇史に残るお芝居を」 東京サンシャインボーイズが30年ぶりの新作公演を発表

吉田羊 西田薫 野仲イサオ 甲本雅裕 阿南健冶 小原雅人 近藤芳正 谷川清美
福島三郎 宮地雅子 相島一之 三谷幸喜 梶原善 西村まさ彦 小林隆

東京サンシャインボーイズが30年ぶりの新作公演を発表。2025年2月9日(日)~3月2日(日)に、パルコ・プロデュース2025『蒙古が襲来』をPARCO劇場で上演する。7月11日(木)には、製作発表会見行われ、作・演出の三谷幸喜、演出補の福島三郎、出演者の相島一之、阿南健治、小原雅人、梶原善、甲本雅裕、小林隆、近藤芳正、谷川清美、西田薫、西村まさ彦、野仲イサオ、宮地雅子、吉田羊が出席した。

東京サンシャインボーイズは、1983年に三谷を中心に旗揚げした劇団で、小劇場界とは一線を画した良質な喜劇を中心に、『12人の優しい日本人』『ショー・マスト・ゴー・オン』『彦馬がゆく』といった話題作を上演。“最もチケットのとれない劇団”と言われるほどの人気劇団へと成長したが、1994年、『東京サンシャインボーイズの「罠」』を最後に“30年の充電”を発表した。2009年にはホームグラウンドだった劇場シアタートップスの閉館イベントで『returns』を12日間だけ上演したものの、その後は再び長い沈黙を続けてきた。今回は、30年の充電期間を経て待望の復活を遂げる。

三谷は、充電に至った思いを「ほとんど忘れました(笑)。ただ、なんとなく覚えているのは、劇団として上り調子で、みんなも段々、俳優さんとして売れていったときに、僕はみんなのマネージメントはできない。脚本家だし、演出はやるかもしれないけれども、マネージャーはできない。それなら、一番売れているときに解散して、それぞれ事務所に入れてもらって、各々で頑張ってもらおうと(思った)」と明かした。これを聞いた相島は、「『東京サンシャインボーイズの「罠」』の最終公演の時に、色々なプロダクションのマネージャーさんたちを呼んで、『うちの劇団の役者、いりませんか?』ってやりましたからね」と振り返った。

今回、30年ぶりに上演することについては、三谷は「正直にいうと、僕は30年が近づいてくるに従って嫌だな、本当にやるのかなという思いがあったのですが、役者のみんなと当時のスタッフが集まって『やろうよ』という声を聞きました。僕はこの人たちに育てていただいたという思いが強いので、彼らがやろうと言った時に『勘弁してくれ』という選択肢はなかった。『やろう』といってくれた時点で、やりましょうと言いました」と思いを吐露。さらに「今回の公演は、30年の充電が終わった記念公演でございます。劇団が再結成するわけではないんです。劇団はこの公演が終わり次第、再び充電期間に入ります。次は80年後、2105年に行います。今世紀最後の劇団公演です。ぜひお見逃しなく!」と説明した。

また、作品の内容を聞かれると、三谷は「蒙古がやってくるその日の朝、何も知らない九州の漁村が舞台です。そこで繰り広げられるアットホームなコメディーになります。それ以上はまだ考えてないですが、なんとなくすごい傑作になるような予感がしています」と言及。サンシャインボーイズといえば群像劇とコメディ。今回はそれに時代劇が混じった作品になるという。

そして、15年前の『東京サンシャインボーイズの「罠」』以来、2回目の出演となる“研究生”である吉田は、「またこうして復活公演にお声をかけていただいて、お仕事を辞めずに続けてきてよかったなとつくづく感じています。私も歳を重ねて老眼が進み、セリフ覚えも悪くなりました。けれども、皆さんの中では1番の若手でございます。新人女優のつもりで頑張りたいと思います」と笑顔で意気込んだ。

会見の最後には、三谷は改めて「これだけ良い俳優が揃っているので、劇団関係なく、日本の演劇史に残るお芝居を作ってみようと思っています。ですので、皆さん、ぜひ劇場でご覧ください」と呼びかけて会見を終えた。

パルコ・プロデュース2025『蒙古が襲来』は、以下の日程で上演。
東京公演:2024年2月9日(日)~3月2日(日) PARCO劇場
その後、全国ツアーも開催予定。3月/岡山、京都、松本、仙台 4月/札幌、大阪、豊橋、福岡 5月/那覇
※PARCO劇場開幕直前 新宿シアタートップスにて、プレイベント開催予定

 

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