【後編】加藤和樹&JUON&上口耕平インタビュー FINALと銘打たれた『BACKBEAT』 「命を賭けて、魂を削って作ってきたものを、より多くの方に届けたい」

JUON 加藤和樹 上口耕平

――さらにクオリティの上がった演奏も楽しみです。そのほか、今回はどんなところをブラッシュアップしたいと考えていますか?

加藤:さち子さんともお話ししていますが、それぞれの役との関係性です。これまではスチュアートとの関係性に重きを置きがちでしたが、ポールやジョージ、そしてピートとの関係性、それぞれのぶつかり合いも、より深めていきたいです。彼らとの関係性の中にジョンがいるという、ビートルズとしての見え方を自分なりに考えて作っていきたいと思っています。

JUON:僕のテーマは、前回の公演の自分のお芝居を超えること。そうすれば、みんなにもっと貢献できると思うので、それが今の自分の目標です。それから、せっかく左利きでプレイをさせてもらっているので、どれだけ自分が左でやれるかといったところも、ブラッシュアップしていきたいと思います。

上口:初演と再演のときは、ピート・ベストのことをどこか「哀れな存在」として捉えていたんです。彼は最終的にバンドを抜けることになりますし、それに対する悲しさを自分の中でも強く感じていて。でも今回は、そうではなく、彼もビートルズを輝かせるための1ピースだったんだと思っていただけるように見せられたらと考えています。もちろん、結果的にはビートルズが世界に羽ばたくために必要ない存在だったかもしれませんが、ハンブルク時代にビートルズを支えていたのは事実です。だからこそ、彼がバンドを抜けなくてはいけなかった理由を、説明がなくても伝わるようにしたいと思ったんです。これまでは「可哀想な人物」と受け取られることを前提に演じていましたが、彼がいたからこそ、その後のビートルズがある。そうした一つのパーツとしての存在だと、今は捉え方が変わっています。

JUON素晴らしい。今の言葉を聞くと、分かりやすく(ピートの心境に)入れるね。

加藤:意味のあるクビだったんだなと思えるよね。

上口:そうそう、そう見えたらいいなと思います。ドラムを叩くときも、「自分が、自分が」というよりは、みんなが光るようにということを意識しつつ、演奏するようにしています。

――初演、再演の思い出はたくさんあると思いますが、特に印象に残っている出来事は?

上口:僕は演奏中にスティックが飛んでしまったことです。しかも、この作品の中では、1番激しい、ぶっ飛んだ曲のときだったんですよ。生まれて初めてとっさに手で叩きました(笑)。

加藤:そんなこと、あったね(笑)。急に音が変わったなと思って、パッと見たら(笑)。

――それでも、止めないのですね。

加藤:止められないからね。

上口:片手でリズムは取れるので、リズムをとりながら、サッと拾って。人間、いざとなったら手でやるんだなと。

――JUONさんはいかがですか?

JUON:いろいろとあったと思うんですが…自分としては、ダンスも初めてだったので、それも大変でした。みんなと一緒になんとかダンスを踊って。人間ってやればできるんだということを体現できたんのではないかと思います(笑)。

――そう考えると、初演のときは、大変な苦労と努力があったんですね。初めての舞台で、左で弾くギター、それからダンスと。

JUON舞台の稽古のルールも知らなかったですから。映画に出演したことはあったけれど、芝居自体もそれほど経験がなくて。それに音楽業界と舞台業界では、やり方も違うので、1つ1つ間違えながら学んでいくことの連続でした。皆さんも怒らないでくれて、教えていただきながらやりました。

上口:そうだよね、知らない用語とかたくさん言われても分からないよね。

JUON:そうそう。まず、舞台用語が分からない(笑)。

上口:「ミザンス」といきなり言われても困るよね(笑)。でも、毎回、真っ直ぐに聞いてくれるから、僕たちも初心に帰れました。

JUON今もまだ分からない言葉がちょくちょくあって。後々、分かるんですが、みんなと同じ速度では分かっていない(笑)。

加藤:さち子さんの言葉でも意味が分からないものがたくさんあったよね、きっと?

JUON:ありましたね。「万感」が分からなくて、意味は分からないけど、こういうことなんだろうなって思って聞いていて、休憩のときにスマホで「万感」って調べてやっと意味が分かる(笑)。さまざまな思い出がありますね(笑)。

――スチュアート・サトクリフ役の戸塚さんとジョージ・ハリスン役の辰巳さんとの印象に残っている出来事はありますか?

加藤:タツ(辰巳)はまずギターを弾けないところから始まったんですよ。どんどん上手くなっていくのを見るのは感動しましたね。人間ってやればできるんだなと(笑)。こうやって成長していくんだと改めて思いました。今ではもう立派なギタリストですから。印象に残っているというか、すごいなと思いました。

JUONジョージ(辰巳)は、バンドリハをやっている間も「これでいいのかな?」って僕に確認をしてくれたり、分からないところを聞いてきてくれるんですが、どんどん確認する内容が深くなってきて。初めは「どうやって押さえたらいいのか」というような表面的な質問だったのに、「フレーズを弾くときのこの速度は?」とか「ここを重んじるには?」とか、どんどん専門的なところを聞いてくるようになったんですよ。音作りにしても、「ギターのボリュームを少し絞ったほうが、自然なクリーンサウンドが得られるから、もう少し下げてもいいね」とか、専門的な話をできるようになっています。演技中もジョージとはずっとやりとりをしていて、スキンシップも多いですし、その中から学ばせてもらうことがたくさんあります。

上口:雄大は、ちょっとした合間にも「ギター弾きたい」と言っていて、本当に好きなんだと思います。弾いている姿は生き生きしていますし、楽しそうですよね。戸塚くんは、今回、初日から覚醒しているように思います。

加藤:初日からずっとスチュだよね。

上口:その存在の仕方や一言一言、空気感がまさにスチュ。演奏中は、後ろからみんなのことが見られるので、チラチラ見ているんですが、それを初日から強烈に感じています。なので、今回の公演でどういうふうにぶっ飛んでいくのかすごく楽しみです。

JUON元々ベースが弾けるということもあって、ビートルズではない音でセッションしているときに、音楽的にグッとくるポイントを押さえているなと感じます。何気なく弾いているフレーズもグルーヴしていて、とにかくうまい。音楽が体の中に充満している人なので、見ていると毎回、嬉しくなるんです。実は、彼のグループのA.B.C-Zのレコーディングで「DANGER-DANGER」という楽曲のギターを弾かせていただいたこともあって。そんな不思議な形での関わりもあるんですよ。そこでも改めてシンクロできて、繋がりは途切れずに続いているんだなと実感しました。

加藤:初演のときから、とっつーがスチュとしていてくれるから、僕もジョンでいられるので、それは今回も変わらないです。普段から、「ジョン」「スチュ」と呼び合っていて、僕にとっては「スチュ」は一人しかいません。愛しています!

前編 https://ranran-entame.com/ranran/110321.html

『BACKBEAT』
[作]イアン・ソフトリー、スティーヴン・ジェフリーズ
[翻訳・演出]石丸さち子
[音楽監督]森 大輔
[出演]戸塚祥太(A.B.C-Z) 加藤和樹
辰巳雄大(ふぉ~ゆ~) JUON(THE& ex FUZZY CONTROL) 上口耕平
愛加あゆ・林 翔太
鍛治直人 東山光明 田川景一 安楽信顕
尾藤イサオ
[公式サイト]https://www.backbeat-stage.jp/
〈水戸公演(プレビュー公演)〉
2026年4月12日(日) 水戸市民会館 グロービスホール
〈愛知公演〉
2026年4月17日(金)〜19日(日) 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
〈大阪公演〉
2026年4月25日(土)・26日(日) SkyシアターMBS
〈東京公演〉
2026年5月3日(日・祝)〜17日(日) EX THEATER ROPPONGI
〈兵庫公演〉
2026年5月21日(木)〜24日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

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2026年5月24日 23時59分
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取材 文:嶋田真己  撮影:間野真由美