
伊藤健太郎 寛一郎
伊藤健太郎と寛一郎がW主演を務める、ドラマイズム『100日後に別れる僕と彼』が、5月26日より放送スタートする。本作は、テレビドラマ化、映画化もされた『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』で知られる、浅原ナオトの同名小説を原作に、ある同性カップルの同棲生活を描いた物語。
性的少数者のためのパートナーシップ宣誓制度について受けたインタビューの様子が、「萌える」とSNSで広まり、世間の注目を集めた春日佑馬と長谷川樹の同性カップル。そんな2人に、同棲生活を100日間撮影するドキュメンタリー取材の依頼が舞い込んだ。“同性愛者への理解を広めたい”佑馬はそれを受諾するが、その時、すでに佑馬と樹は破局していた。佑馬が渋る樹を説得し、2人はカメラの前で仲の良い恋人を演じることに。そうした事情を知る由もない、制作会社のディレクター茅野志穂は、ありのままの2人を記録したいと意気込むのだった。
春日佑馬を演じる伊藤健太郎と長谷川樹を演じる寛一郎に、ドラマ撮影の裏話や役作りについてなどを聞いた。

――最初に原作や台本を読んだとき、本作のどのようなところに魅力を感じましたか?
伊藤:同性愛者がテーマですが、それだけでなく人間的なところや繊細な心の動きなどが丁寧に描かれていて、すごく素敵だなと感じました。佑馬は、自分と近いわけではないですが、理解できるところもたくさんありましたし、佑馬なりの正義にも共感できる。どの人物も丁寧に描かれていたこともあって、すごく共感しやすい物語でした。そうした素敵な物語がどう映像になっていくのかなと楽しみでした。
――佑馬に共感できたのは具体的にはどのようなところでしたか?
伊藤:共感というよりは、理解に近いかもしれませんが、「自分はこうだ」と周りに流されず、自分のスタイルで生きていくところは理解できます。それによって、自分のそばにいる友人や恋人、家族たちが息苦しく感じてしまうこともあるのかもしれませんが、そこまでは見えていない。もちろん、自分のスタイルは大事だと思いますが、無自覚のうちに押し付けているところがあるのかもしれないなというのは、今回、考えさせられた部分です。

――寛一郎さんはいかがでしたか。
寛一郎:純粋に面白かったです。大きく括れば恋愛もので、その中でもゲイの恋愛とカテゴライズされると思いますが、そうしたジャンルに対してのアンチテーゼもある作品です。原作者が当事者であり、その当事者が書いているというところに価値があるのだと思います。だからこそ、樹のセリフも佑馬のセリフもすごく面白くて。僕は、樹というキャラクターにすごく共感を覚えましたし、すごく好きになったんですよ。なので、今回、演じられてすごくありがたいですし、良い作品にしたいと思いました。
――樹のどういう部分に惹かれたのですか?
寛一郎:彼自身が社会というものを媒介せずに、一個人と話すところです。それって普通のことのように思いますが、佑馬が言っている「社会で生きていく上でしなければいけないこと」も分かる。今は、ダイバーシティや多様性といった、たくさんの言葉があって、その言葉だけが先行している印象があります。思想的同調圧力は、僕も好きではないです。それは樹と同じところがあると思います。「一人の人間としてお互いに話そう」というスタンスは、その通りだと思いますし、僕もそう思っています。

――それぞれの役を作っていく上で、特に意識されたところはありますか?
伊藤:先ほど話した、佑馬の考え方や感覚に寄り添うことは意識しました。ビジュアル面では、衣裳やメイクさんがしっかりと作ってくださったのでお任せしていましたが、例えば、お酒を飲んで酔っ払うというシーンではどう動くのかを考えながら芝居をしています。ただ、今回は、作り込むというよりは、佑馬が考えていることに寄り添おうとする時間の方が多かったかなと思います。どの役でもそうですが、演じていると途中で芝居をしなくていいタイミングが来るんですよ。今回はそれが早い段階できたように思います。
――演じていて、しっくりくる感覚があった?
伊藤:そうですね。きっと寛一郎と一緒に芝居をすることでリラックスできたということもあると思います。監督が作ってくれた現場の空気感も含めて、そのタイミングが早く訪れたことはありがたかったです。それから、ドキュメンタリーを撮影しているという設定がさらに1つ乗っているので、その写り方は意識したところかもしれません。「芝居をしない芝居」というか、実際に本人が話しているような感じを出すことを考えていました。普通にセリフを話すときには、「うーん」とか「あー」とか「そうですね」という言葉を最初に付け加えることはないですが、今回はそれをどこに入れようかなと。それは、撮影の最初の頃には考えていました。
――寛一郎さんはどのようなところを意識されましたか?

寛一郎:樹のビジュアルは、原作しかヒントがないんですよね。ただ、僕は茶髪でもひげ面でもない。どう作ろうかなと、いろいろと考えました。1回目の衣裳合わせでは、しっくりこなかったんですよ。それで、ゲイの知り合いに、どんな服を普段着ているのかといったこともいろいろと相談して、2回目の衣裳合わせでこれかなというのを見つけました。僕と樹は違う人間ですし、でも、服を着るのは僕なので、どこかしら僕に依存してしまうところがあります。なので、その折り合いをつけるのが難しかったです。気持ちの面では樹に共感できる部分があるので、あとは佑馬に恋をするだけだったからこそ、ビジュアルにもこだわったところがあったのだと思います。
――ビジュアルが固まったことで、より役に近づきやすかったですか?
寛一郎:そうですね。僕は、ビジュアルはめちゃくちゃ大事だと思っています。「何でその人がその服を選んで着ているのか」が分かると、それが役を作る上での大事なヒントになります。

ドラマイズム『100日後に別れる僕と彼』

©「100日後に別れる僕と彼」製作委員会・MBS

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