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2026年6月26日 06:05

【後編】内海啓貴インタビュー、フック船長を「体当たりで役を作っていきたい」 青山メインランドファンタジースペシャル ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』

――昨年、ミュージカル『ピーター・パン』をご覧になったということですが、率直なご感想を聞かせてください。

夢にあふれた、サプライズがたくさんある作品だなと思いました。それまで、アニメやゲームなど2次元でしか知らなかった世界が、立体的に感じられました。フライングがあることは知っていましたが、やっぱり生で見るとすごい。パルクールも迫力があって、言葉がなくてもネバーランドの日常が垣間見えました。いろいろな想像が広がっていく作品でした。

――そうした作品の中で、内海さんが特に楽しみにしているシーンは?

まず、舞台で二役演じることが、楽しみです。「あれ同じ人だったんだ」と言われるほどの二面性を感じていただきたいです。ただ、フック船長とダーリング氏は、どこかセリフがリンクしているんですよ。寧さんがワークショップで、「情景を想像させたい」とおっしゃっていたのですが、それを感じさせるセリフも多いんです。なので、似ているところのある役をどう表現するのか、楽しみです。

――ピーター・パン役の山﨑玲奈さんの印象は?

ピュアなところや明るさなど、僕の思い描くピーター・パンそのままの印象があります。(取材当時)何度かお会いさせていただきましたが、明るく接してくださって、本当にピーター・パンに相応しい女優さんだなと思いました。昨年、客席から観させていただいたときも、子どもたちには夢を与え、大人には蓋を閉めて閉じ込めていたものを「開けてみたら?」と言ってくれるような優しさや温かさを感じて。幼少期の懐かしい思いが蘇ってきて、子どもの心に戻れました。子どもたちは空を飛んでいるピーター・パンを見て声を出して喜んでいましたし、劇場全体が温かかった。それは山﨑さんのピーター・パンの力だと思います。

――劇場にはお子さんもたくさんいらっしゃると思いますが、そうした劇場の空気感についてはどのように感じていますか?

確かにまた違う空気感があると思いますが、いい意味で観に来てくれたお子さんたちに“傷跡”を残したいと思っています。「かっこいい」でも「怖い」でもいいのですが、何かを感じてもらって、その傷が傷跡になって、大人になったときに「あれ、この傷なんだっけ? そういえば、あんなことがあったな」と思い出してもらえたらうれしいです。もう1回、足を運んでみようと思ってもらえるようなフック船長でありたいですね。悪役ではありますが、どこか好きになってもらえるチャーミングさがフック船長にはあると思うので、愛される悪役を目指して作っていけたらいいなと思います。

――本作のフック船長は、内海さんにとって挑戦となる役柄だと思いますが、今、内海さんは役者としてどんな目標や理想像があるのですか?

これまで演じてきた役どころは、若さゆえの悩みを抱えている役が多かったんですよ。でも、自分も大人になってきて、いろいろな責任も重くなってきました。例えば主演もそうですし、作品のキーとなる役どころもそうですが、「作品に対する責任の重い役どころも、内海ならば任せられる」と思っていただける役者になりたいです。

――では、年齢を重ねて、たくさんの作品に触れていく中で、今、改めてお芝居やミュージカルの面白さはどんなところに感じていますか?

先日まで出演していたミュージカル『レイディ・ベス』もそうですが、ダブルキャストの場合、同じ脚本でもキャストが違うだけでまるで違う作品になるんですよ。それは自分で演じていても面白いなと思います。役者自身が役に反映されているということだと思うので、プライベートをどう過ごすのか、どんな道を辿って生きてきたのか、その人の年輪が役を通して見えてくる。それが僕はすごく好きで。ミュージカル『生きる』で鹿賀丈史さんを拝見したときに、そこに立っているだけで役が成立するんだと感じ、そんな役者になりたいと思うようにもなりました。全ての出来事が武器になってくるのがこの仕事の面白さだと思うので、だからこそ、年齢を重ねるたびに面白くなっていく仕事なのだと思います。

――プライベートが充実したり、プライベトで学んだこともお仕事に生かされていくんですね。

そう思います。

――お仕事に生かすために、今、プライベートで力を入れていることはありますか?

テナーサックスを練習したり、ジムに行ったり、仕事とは全く違うことをするのが好きなんです。最近は、オペラを習い始めたんですよ。僕は結構ハスキーボイスなので、高音が伸びても低音がマイクに乗りづらいんです。それで、お世話になっている小池修一郎先生が「オペラを武器にしたら、クラシック寄りのミュージカルにももっと乗りやすいのではないか?」とアドバイスをいただいて。オペラの歌唱法は、すごく繊細なので、面白いです。ミュージカルでオペラを歌うことはないと思いますが、それを一つの武器として持っていれば、もっといろいろな役につながるのではないかと思っています。

――ありがとうございました! 改めて、公演に向けた意気込みと読者へのメッセージをお願いいたします。

30代になり、僕自身がこれまで積み上げてきたものを、フック船長というアダルティーな役どころで表現できたらと思います。こうした役に挑戦することで、これまでの自分にはないものをどんどん発見していきたいです。この『ピーター・パン』という作品を通して、子どもたちには夢を、そしてお母さまたちのことはメロメロにして、大人も子どもも楽しんでいただける作品をお届けしたいと思っています。

青山メインランドファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』

2026年7月27日(月)~8月7日(金)[16回]
東京国際フォーラム ホールC

公式HP  https://horipro-stage.jp/special/peterpan20260209/

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