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2013年11月7日 14:44

全英クラシックチャート1位に輝いたアコーディオン奏者、マルティナスが来日!

リトアニア出身のアコーディオン奏者、マルティナスは、8歳でアコーディオンを始め、世界の数々のコンクールで優勝。2008年、超名門イギリス王立音楽院に入学。しかし、クラシックの王道に進んだにもかかわらず、あえて、オーディション番組『リトアニアズ・ゴット・タレント』に出場する。1度目は敗退するも、2回目の挑戦で優勝を果たし、ショービジネス界にも進出。イギリスでは、アコーディオン奏者として史上初のクラシックチャート1位を獲得し、今秋、世界デビューを果たした。

 そんな若きアコーディオニスト・マルティナスがついに日本上陸。10月23日の日本盤CDの発売に合わせてプロモーションのため初来日したマルティナスがRanRan Entertaiment(ランランエンタメ)のインタビューに応じてくれた。

3繝槭Ν繝・ぅ繝翫せ逕サ蜒・Mphoto:Yasuhiko Akiyama  

―まず、初来日された感想は?

「東京では観光する時間が全くなくて…。今はロンドンの都会に住んでいるのですが、同じように大きな都市だなという印象です。ただ、食事や出会う人々など日本的な部分に触れることはできました」

―日本で気に入られた食事はありますか?

「毎日美味しいものを食べさせていただいていますが、ランチなど少しずつ色々なものが出る定食のようなものも食べましたし、昨日はディナーでお寿司を頂きました。ヨーロッパでも和食のお店があるので時々食べるのですが、やはり日本で食べる本場のお寿司は違いますね。美味しいです」

―昨日のコンサートはいかがでしたか?

「昨日は小さなコンサートだったので、客席とも近く楽しむことができました。来てくださったお客様とも親密な空間を築くことができたと思います」

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―8歳でアコーディオンを始めて、世界の数々のコンクールで優勝されていますが、才能はいつ頃から自覚されたのでしょうか?

「3歳の頃から音楽に興味を持って、8歳の時に地元リトアニアの音楽学校に入り、アコーディオンを始めました。本格的に始めたのは12、13歳の頃でした」

音楽の道を進んでこられて、もっとも影響をうけた方は?

「僕に一番、大きな影響を与えてくれたのが、最初にリトアニアで出会った先生です。女性の先生で、レッスンしている時には全く時間を気にせずに、納得のいくまでレッスンをしてくれました。その先生は、僕が成長してからもご自宅に呼んで滞在させてくださり、僕が自由に演奏しているのを側で聴いていたかと思うと、『じゃあ、レッスンしようね』と仰って2時間たっぷりレッスンをしてくださるような…。そんなふうに毎日でも先生の家でレッスンを受けることができました。先生がいらっしゃらなければ、こうしてインタビューにお応えするような今のような自分はいなかったと思います」

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―ご両親にはどのように育てられましたか?

「とくに、音楽家の家族がいるわけではなく…。おじが彫刻家なのですが、彼が僕にとって芸術家として影響が一番強かったと思います」

―アコーディオンに魅了されたキッカケは?

「選択肢がなかったというか…。彫刻家のおじから、3歳の時にアコーディオンを与えられて、気がついた時にはアコーディオンを弾いていました」

―アコーディオンの魅力とは?

「あまりにも自分の身体の一部になっていて、何が魅力なのかよくわからないですね。旅行などに行っている間など、楽器に触れないときがあると急にアコーディオンの音が聴きたくなったり、楽器をさわる感触が恋しくなったりもします。キーをタッチするときの反発がありますが、その反発の感触がなつかしくなってしまいますね」

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―日々の練習などはどのようにされていますか?

「今はとくに決まった時間はなく、毎日4時間くらい練習するのがベストかなという感じです。昔は8時間や12時間くらい弾き続けていた時もありますが…。ただ、練習していて、朝弾いた時と夜弾いた時とでは、音が微妙に違っているので、そういったことを確かめながら練習しています。今は世界中を旅することが多くなってきましたので、集中的に練習時間を取ることができません。ただ、1万以上の時間を弾き続けた人間はある一定のレベルには到達し、それ以降は長い時間練習しなくても、その状態を保つことができるのではないかと、なんとなく漠然とした考えを持っています。

また、クラッシックでバッハなど深く複雑なメロディを弾く時には、十分な練習が必要ですが、いわゆるエンターテイメント系の音楽を弾く場合は、さほど練習しなくてもいけるかなという感じです。なんとなく自分の中では、1万4000時間くらいはクリアしたかな?と思っています(笑)」

―すごい練習量ですね。子供の頃は「遊びたいな」と思ったことは?

「もちろん、その頃は遊びたい盛りでもありましたが、小さい時から、何か一つのことに集中してやる子供でした。とくに、12、13歳になった頃から練習時間がすごく増えて音楽漬けの生活になりました」

―その頃から演奏家になりたいと思われたのですか?

「最初からプロになりたいと考えていたわけでなく…。ものすごく集中的に練習して、その後に受けたコンクールが上手くいったので、『もしかしたらプロになれるかもしれないな』と後から考えるようになったんです」

(ここでご自身の携帯から、アコーディオンを抱えた4、5歳の頃の可愛いらしいマルティナスさんの写真を見せてくださいました)

「かなりアーティストって感じがしますでしょ?すごくHAPPYな笑顔のアーティスト♪(笑)」

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(この写真は幼稚園生の頃の写真で、大切にしているそうです。)

―練習などにこだわりなどはありますか?

「フォーカスしていくところは練習する作品によって違いますね。アーティキュレーション(articulation)※を工夫しなければいけない曲では、アーティキュレーションを集中的に練習していきますし、技術的なことよりも情感を大切にする曲であれば、それを中心に練習します。どんな曲を弾く時でも、“音楽に命を吹き込んだように”聞こえること、また、心から沸き出る音楽がお客様に伝わるように心がけています」

※articulation=音楽の演奏方法にひとつ。強弱法、スラー、スタッカート、レガートなど。

―アコーディオンの他には何か楽器は演奏されますか?

「聴く人の神経を逆なでない程度の演奏で(笑)、少しだけピアノやギターを弾きます」

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―10月23日発売の日本盤1st アルバム『MARTYNASの聴きどころは?

「本作は、アコーディオンという楽器の可能性を簡単に提示した最初のアルバムになります。このアルバムの中にはクラッシックあり、ジプシーミュージックあり、ポップスや民族音楽など、色んなジャンルの音楽を紹介しています。次のアルバムでは、もっとアコーディオンが持っている可能性を紹介できればと思っています」

―選曲にはご本人の意見など反映されていますか?

「これはマネージャー、プロデューサー、DECCA(英国のレコード会社)、そして僕の4人で話し合って決めました。僕のやりたいことにそれぞれの意見がプラスされてこの作品ができました」

―収録曲の一つ、レディー・ガガさんなどはよく聴かれるのですか?

「とくに聴かないのですが。実はこの曲のアコーディオンだけのアレンジは、アルバム作成前に作っていました。レコード会社の方に『こんなのはどう?』と聞いてみたら、『これ、おもしろいかもしれない』と…。アコーディオンとシンフォニーオーケストラ用にアレンジし直して、今回のアルバムに収録しました」

―アレンジはご自分でされるのですか?

「プロデューサーが作詞作曲もするアレンジャーなので、オーケストラのアレンジはお願いしました」

―クラッシック以外では普段、どんなジャンルの音楽を聴かれますか?

「ジャズは割とよく聴きますね。習慣になっていることなのですが。ロンドンの家では毎朝、コーヒーを飲みながらラジオをつけ、そこから流れてくるジャズを聴いて、メールチェックなどをしています。10月はとても忙しくて、ロンドンの家には1日にしかいなかったかも…。ポップスも聴くのですが、僕の好みはあまりメジャーでないのでご存じないかもしれません」

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―日本で行ってみたいところは?

「日本で“リトアニア”と言ってもピンとこないように、まだ僕にとって日本は未知の国(笑)。あまり知らないのですが、お寺に行ってみたいかな?リトアニアでは日本は“日イズル国”というイメージで、礼儀正しくて、和食やお寺があって天皇陛下がいらっしゃるといったイメージがあります」

―好きな女性のタイプは?

「とくにタイプはありませんが、どんな形でその人と出会うか、どのように時間を一緒に過ごすか、どんなコミュニケーションをとっていくかなどが大事で、外見はあまり関係ないですね。日本女性の皆さん!是非、僕のコンサートに足をお運びいただけたら嬉しく思います!」

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―音楽以外でハマっていることは?

「時間がある時は普通の生活を送っています。イギリスではホームパーティを開く習慣があるのですが、家に友達を招いて料理を振る舞ったり、ライブなどに出掛けて踊りに行ったり、寝ていたり…しています。後、子供の頃からメカ好きで、車が大好きですね。もっと音楽家として大成したら、自分の好きな車を購入して色々並べてみたいです(笑)」

―ドライブなどもお好きですか?

「ドライブ好きで、車でリトアニアからロンドンを行き来していました。ノンストップで30時間!1人で運転したこともあります(笑)。ずっと運転しっぱなしだったせいか、車の方が根をあげて、途中フランスで一泊しなければいけなくなったことも…(笑)。しまいにその愛車は故障してなくなってしまいました。最近はずっと海外を廻っていて、車を運転する時間もないので、今はなくてもいいかなと思っています」

―運転しながら音楽など聴かれたりしますか?

「車の中で音楽を聴いている時間が一番好きな時間なんです!」

―好きな車種は?

「ドイツ車が好きです!前に乗っていた車は、おばにあげてしまったので、アウディにしようかベンツにしようか悩んでいます。アウディのS5が今、気に入っているのですが、まだ買えません(笑)」

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―25日に行われたコンサートの題名に“夢をかなえる”とありますが、どんな夢をお持ちですか?

「今、“長い夢の旅”の入口に立っているように思えます。僕の“長い夢の旅”というのが3歳の頃から始まっていますが、当時は夢を実現させようとは思っていませんでした。12、13歳の頃に音楽家になりたいなと思い始めて、その後ロンドンで勉強することになりましたが、時には挫折も味わい、何度も駄目だなと思ったこともありました。ところが、5年後、ロンドンDEECAの方でアルバムを出すことになり、これからも色んなプロジェクトが検討されている段階です。これから夢に向かって進んでいる最中。夢を実現するためには、具体的にどのように進んでいくかを常に自問自答していく必要があると思いますし、大事なのはギブアップしないこと、あきらめないことだと思います」

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―ファンの皆さんへメッセージをお願いします。

「まだ日本では知られていないと思いますので、日本でも僕のファンが増えてくれたらと嬉しいです。今回の来日を通じて、僕というアーティストからアコーディオンの音楽をたくさん聴いていただけたらと思います。僕に限らず、たくさんいるアコーディオン奏者の演奏会に多くの皆さんが来てくれたらとても嬉しいですね。次はコンサートでお会いしたいと思います。また日本にコンサートで来日できればいいなと期待しています。ライブで音楽を楽しむというのは、録音を聴くのとまた違ったもの、ステージと客席にダイレクトにエネルギーが行き来する醍醐味がありますので、ぜひライブ演奏会に足を運んでくだされば良いなと思います」

愛用のアコーディオンは、17kgもあるとか。長身のマルティナスが持つと普通サイズに見えるが、実際はかなり大きい楽器だ。これを抱えて弾く彼の上腕二頭筋は、しっかりと鍛え上げられており、まるでスポーツ選手のよう。一方、インタビュー中に見せて頂いた『HAPPYな笑顔のアーティスト』の写真は、ハリー・ポッターのようなマントを羽織った、天使のような微笑みのマルティナスで、思わず「かわいい~(ハート)」と声を発してしまうほど。現場スタッフみんなが癒されたひと時だった。この頃には、とてもリラックスしたようすで、大好きな車の話になると、目をキラキラさせて話し、等身大の青年マルティナスを垣間見せた。

そんな彼もひとたびステージに立てば、情熱的な演奏で聴く者を魅了させる若きアコーディオニスト・マルティナスに変身する。彼の“長い夢の旅”はまだ始まったばかり。今後の活躍に注目していきたいアーティストだ。

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締切 11月24日

 ●アルバム「マルティナス/チャルダッシュ」
2013年10月23日リリース UCCD-1387 ¥2,625(税込)
ベートーヴェンからヴィヴァルディ、エンニオ・モリコーネからレディー・ガガまで、
多彩な音楽を取り上げ、アコーディオンが、民族音楽だけでなく、ありとあらゆる音楽を演奏できることを、彼の卓越したセンスでお届けします!
【収録曲】 1.ハンガリア舞曲第5番(ブラームス)2.歌劇「運命の力」テーマ(ヴェルディ) 3.ハバネラ~歌劇「カルメン」(プッチーニ)4.ポル・ウナ・カベーサ 5.テレフォン(レディー・ガガ) 6.ノッサノッサ(Ai Se Eu Te Pego/Nossa Nossa)(Michel Telo)7.ハヴァ・ナギーラ 8.G線上のアリア(J.S.バッハ) 9.トルコ行進曲(モーツァルト)10.ラ・カリファ(エンニオ・モリコーネ)11.Hot N Cold(ケイティ・ペリー) 12.チャルダーシュ(モンティ)13.聞かせてよ、愛の言葉を(シャンソン)
14.交響曲第7番第2楽章(ベートーヴェン)15.『四季』より「冬」第1楽章(ヴィヴァルディ)

「母国のリトアニアではアコーディオンは民族音楽の楽器と見なされているけれど、そうした枠にとらわれた見方を押し広げ、
アコーディオンをもっと人気のある楽器にしたいというのが長年の夢なんだ」    

By マルティナス

●プロフィール
リトアニア生。8歳でシャウレイの音楽学校に入学。正式にアコーディオンを生日始める。12歳から様々なコンクールに出場。ヨーロッパ各地のアコーディオンのコンクールで賞を獲得したMartynasは、高校時代には着実な進歩を見せ、音楽院に入学。2004年には、リトアニアの「クイーン・モルタ・プライズ」を受賞したはじめてのアコーディオン奏者となった。2008年、イギリス王立音楽院に入学。2009年、メンフィスで開催されたアメリカ・アコーディオン協会の第71回コンテストで優勝し、2010年にカリフォルニア州のサンタクララで開催された「ガラ=リニ・インターナショナル・コンペティション」では第2位に輝いた。また同年、アコーディオン演奏者のワールドカップである「クーペ・モンディアーレ」では優勝を果たした。
その一方で、王立音楽院在学中の2010年にはテレビ番組『リトアニアズ・ゴット・タレント』で優勝を果たした。
「この番組がスタートするのを知って、「新番組で大いに注目されるだろうから、これを逃す手はないぞ」と思って出場したんだ。2シーズン出て、ファーストシーズンはあまりうまくいかなかったけれど、2010年のセカンドシーズンでは優勝することができた。音楽院のみんなには完全に秘密にしていた。担当教授のオーエン・マレーには「母国でテレビ番組に出演するので、帰国して準備しなければいけないんです」と言っておいたんだけれど、結局、取り越し苦労だった。音楽院にはフェイスブックのページがあるんだけれど、ある朝、ぼくのページにみんなが次々と来て、「ユーチューブに投稿されてる『リトアニアズ・ゴット・タレント』の優勝者って君のこと?」と訊いてきたんだ。クラシック音楽とは無関係だし、高尚な番組でもないから、悪い印象を持たれるかと思っていたけど、みんなとてもいい感じで、すごく喜んでくれたよ」(マルティナス談)
マルティナスは、東ヨーロッパや单米の民族音楽の印象が強いアコーディオンで、ありとあらゆる種類の音楽を演奏できることを証明したいと考えています。

マルティナス ユニバーサルミュージック

http://www.universal-music.co.jp/martynas/

http://martynasmusic.com/

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