【前編】s**t kingzのshoji× Oguri ×瀬戸山美咲インタビュー! 舞台『My friend Jekyll(マイ フレンド ジキル)』再演!朗読とダンスの融合

2021/4/23 07:00

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

4⼈組ダンスパフォーマンスグループ s**t kingzの shoji と Oguri が、2019 年に俳優 持⽥将史と⼩栗基裕として臨んだ舞台『My friend Jekyll(マイ フレンド ジキル)』が2021年4月21日(水)~25日(日)に東京シアタートラム、5月22日(土)~23日(日)に大阪ABC ホールで再演される。初演に続き上演台本・演出を務めるのは瀬⼾⼭美咲。怪奇小説『ジキルとハイド』を題材に二人が”朗読の語り手”と”パフォーマー”に分かれて物語を進行する。持⽥将史(shoji)と⼩栗基裕(Oguri)と演出・瀬戸山美咲に初演時のエピソードと本公演の見どころを聞いた。


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左から  Shoji   瀬戸山美咲  Oguri


――2019年の初演を振り返ってみていかがでしたか?


Oguri:初演の時は只々緊張していた記憶しかないです。稽古中からずっと緊張していたんですよ。今思うと、どううまくやろうか、人から見られた時に「この人はちゃんとできるんだ」と思われなければいけないとか、変なプレッシャーがあったんです。読んでいる時も上手に読まなければということをすごく意識していました。当時の映像を観ても、自分の感情を動かそうと必死でいたと思うのですが、「上手にやることを意識し過ぎだ、おまえ」ってめちゃくちゃ思います。今回は、今どう考えているのかをもっと意識しようと思っています。もちろん上手にやれたら最高なのですけれど、そこを一番の目的に置くのは絶対にやめようと感じています。

shoji:初演時は、声を発して何かを表現するということ自体が初めてだったので、すごくチャレンジでしたが、初めて喋る舞台の演出が瀬戸山さんでほんとによかったなと思っています。基本的なところはもちろんですが、いろいろものを引き出してもらったと感じています。上手な朗読ではなかったかもしれないですが、当時は、自分が出来るマックスのところまでは瀬戸山さんに引っ張っていただいたと感じています。はじめは朗読に頭が99%ぐらい持って行かれていて(笑)、ダンスにかける時間よりも圧倒的に朗読にかける時間が多かったですね。自分で改めて見返した時にダンスという意味では、もっと深いアプローチができたんじゃないかなという思いがあります。今回は、もちろんダンスにも時間をかけ、朗読もしっかり成長した姿を見せられるように、より良い舞台にしたいなと思っています 。

瀬戸山:台詞を一人が1時間以上喋り続けるという、いきなりやるにはハードルが高いことに挑戦していただきました。朗読は半年ぐらい稽古を重ねたのですが、まず自分の声とテンポを見つけるところからスタートしたので、今回は、より台本の内容に踏み込んでやれている実感はあります。前回は未知のものを作っているという実感がすごくありました。ダンスと朗読と生演奏を組み合わせたお芝居の正解やいい例を知っているわけではなかったので、それぞれの持つパワーがどういうものかわからないまま何とかして一つにしていきました。初演をやったことでそれぞれの強みが見えてきたので、今回は特にダンスの持つ力をもっと使っていけるようにしたいなと思ってやっています。

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――前回の公演がご自身に与えた影響についてどのように感じていらっしゃいますか?


Oguri:声を発すること、お芝居をすることで新たな発見もいっぱいありました。いつもシッキン(s**t kingz)は4人で作って、4人で考えてやっているのですけど、自分たちだけの出る作品を演出の方に委ねる、全てを託すという経験が初めてだったので、そこで見えてくるものがありました。やはり、自分たちには見えてないものが見えているので、それを言葉にしてもらうことで気づけることがありましたね。新しいアプローチの仕方があることを自分なりに発見できて、すごくいろいろな可能性がポンポンポンと出てきたというか、もっとこういうことをしてみたいとか、いろいろな未来が広がった感じがしました 。


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――前回の演出で覚えていらっしゃることはありますか?


Oguri:朗読のことも言っていただきましたが、ダンスのことも思ったことははっきり言われたので「こういう風に見えているんだ」とか、シッキンだったら曖昧のまま何となく雰囲気でやっていたところを「ちょっとそこ曖昧なんですけど」と突っ込んでくださることで、「あ、やっぱり見えている人には見えているんだ。ちゃんとしよう」って(笑)。そういう隅々まで徹底的に作り込むということに、よりパワーをもらえる感じがします。

shoji:シッキン(s**t kingz)4人でやっている時は一つの方向に向かってみんなで進んでいるんですよ。今回こうやって、ある意味一対一という立場で一緒に作品を作っていると今まで以上にお互いの弱いところも見ている気がします。昨日もリハーサルしながら「ここってどういう気持ちで読んでる?」と聞くと、「僕はこう思っているんだけど、果たしてこういうのって正しいのかな?」みたいな感じでやっていて。同じ台本でが、聞こえが違うんですよね。Oguriはあの時ああやって読んでいたけど、どういう気持ちなんだろうと話しながら、お稽古しています。ダンスは今まで十何年も一緒にやってきたので、今更そんな弱い話をすることは少ないのですけど、お芝居というのはまだ自分たちにとっても凄くチャレンジの途中で、お互いたくさん不安を抱えているからこそ、今こういう話が改めてできるのはすごくいいなと思っています。

瀬戸山:ダンスがここまであるお芝居をやったことはなかったので、今までは言葉に頼っていたんだなと実感できました。言葉じゃない余白の部分でこんなに表現ができて、それがあることでお客さんが想像する余地みたいなものが生まれるのがすごくいいなと思っています。シッキンのライブを観る時は、言葉がないから「これはこういうことかな?」と思ったり、考えるのをやめて感じるままに観たり(笑)、いろいろな観方ができます。「ジキル」でもダンスでどこまで具体的にやるかとか、抽象的に表すのかとかそういう加減もすごく勉強になって、たぶんその後、自分がかかわった舞台にもいろいろな影響があったと思います。2年前はそうやってほんとうにゼロから、みんなで話しながら作ったので、モノづくりの面白さをすごく感じました。それから、お二人がずっと一緒にやっていらっしゃる、この信頼関係が生む力、チームっていいなと思いました。

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――今回も、お二人が役を入れ替えて演じられますが、どういう違いがあるのか、お互いのすごいと感じるところなどお聞かせください。


Oguri::やはりすごいなと思うところは前回の時と同じ気がしています。こう降りてきた瞬間のshoji君の何かトントントントンって仕上がっていく感じ、世界がめちゃくちゃビビッドに見えてくる瞬間が度々あるんですよ。そういう時には、この人は何か余計なことを考えずにそこにいるんだろうなって外から見て思うので、多分それはコントロールせずにそうなっているというのが面白いんです。でも、それがいつ来るかわからないっていうのがね(笑)。

Shoji:アハハ


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――波があるのですか?


Oguri:そうなんですよ。「あ、今考えているぞ」みたいな。それが人間的だし、普通に生きていてもめちゃくちゃ考えながら話す時もあるし、熱くなって話す時もあるというのが本当にそのまま出ているので、そのスイッチの入り方はいいなぁって思いますね。たぶん僕はもっと深くまでいかないと到達できないのかなと思うと、今までの人生とか、いろいろな経験があってのことだと思いますが、すごいと思いますね。

shoji:Oguriはすごいところがいっぱいあるんですけど、僕の中では“人智を超えた成長速度を持つ人間だ”と思っています。朗読で言うと今回一緒に、僕は踊るという立場でOguriが朗読しているステージに立つのですが、すごく引っ張られている感覚を強く感じるんです。言葉に対して、人を引っ張る力みたいなものがすごく強くなったのかな?、評論家みたいなこと言ってますけど(笑)。そういうことを一緒にいて体感的にすごく感じるんですよ。前回は感じていなかったのですが、今回お稽古しながらすごく引っ張られているなって感じているんです。すごく踊りやすいし、また何か新たな能力をゲットしたかなと思います。「あ、また超えていく」みたいな感覚を見ていて感じるので怖いですね。

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――成長が?


shoji:そうです。本当にちょっと負けたくないなって思う ので。怖いです(笑)。

瀬戸山:お二人はほんとにタイプが違うなと思っています。朗読もそうですけど、ダンスも、以前シッキンがアニメのダンスの振り付けをしたことがあったのですが、あれを観て、どのダンスが誰の振付かわかったんですね。そのぐらい違うなと思っています。Oguriさんはきっちり表現することをやっていて、舞台上の立ち姿が美しいなと思うんです。すごく考えて「ここはこうだ」というプランがあった上で、まず形をきちんと整えて、さらに今回は中身も燃やしている状態ですね。前回よりも感情的な表現がどんどん進化しているなと思っています。shojiさんは感情の生き物(笑)

shoji:(笑)

瀬戸山:生き物なんて言っちゃった(笑)。朗読もダンスもパッションの人だなと思っているのですけど、私から見るととにかく開くのがめちゃくちゃうまい、開く勇気があります。ただ、開き過ぎて駄々洩れることがあるので、そのギリギリを責めたいです。見たことない表情や、お二人が普段やっている表現の中で出ていない部分がどれだけ見せられるかだと思っています。二人が本当に違うから面白いし、今回は前回以上に二つの作品が違うものになる気がします。


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後編に続く~

『My friend Jekyll』(マイ フレンド ジキル)

上演台本・演出:瀬⼾⼭美咲
出演:持⽥将史(s**t kingz)/⼩栗基裕(s**t kingz)
⽇程:東京公演 2021年4月21日(水)~25日(日)シアタートラム
⼤阪公演  2021年5月22日(土)~23日(日)ABC ホール
主催企画:アミューズ/S KAKERU

公式サイト https://shitkingz.jp/shows/my-friend-jekyll-re/

 【ストーリー】
19世紀末、ロンドン。弁護士のアタスンは、医学博士で法学博士のヘンリー・ジキルと出会う。誰もが羨む経歴を持ちながら人格者でもあるジキルに、アタスンは憧れと尊敬の念を抱いていた。やがて、ふたりは日曜日になると公園を散歩しながらさまざまな話をするようになる。しかし、ある日、ジキルが公園に現れなかった。ちょうど、同じ頃、ロンドンの街に奇妙な男の噂が広がる。彼の名前はエドワード・ハイド。通りすがりの幼い少女を踏みつけるような暴力的な男だ。ハイドの名を聞いたアタスンは、ジキルから預かっていた遺言書の存在を思い出す。そこにはジキルの遺産の相続者としてハイドの名前が書かれていた。アタスンはジキルにハイドとの関係を尋ねるが、ジキルは何も語ろうとはしなかった。そうしているうちに、地元の名士の男性が道で撲殺されるという事件が起きる。犯人はあのハイドだった−−−−。

 

 

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