【後編】木村達成×水田航生×平間壮一インタビュー 3組のペアで挑む、オフ・ブロードウェイミュージカル『The Last 5 Years』

2021/4/30 17:15

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

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左から) 木村達成  平間壮一  水田航生


――今回、新演出での上演になります。今作は小林香さんが演出を担当されますが、小林さんの演出にはどんな期待がありますか。水田さんと平間さんは、小林さんの演出を受けたことがありますよね?


水田:はい。日本初演の時は鈴木(勝秀)さんが演出をされたのですが、脚本を書いたのも男性で、演出も男性がすることで、(初演は)どこか男臭さのある作品になっていて、そこが面白かったんだと思います。でも、今回は、女性の小林さんが演出することで、初演では見られなかった視点や角度からの見方が出てくると思うので、それも楽しみです。積極的に意見を伝えて、ディスカッションの時間を大事に作っていきたいと思います。

平間:役者には感覚で動くタイプと、緻密に組み上げていくタイプがいると思うんですが、香さんはそのどちらのタイプにも対応される演出家だと思います。僕は、感覚派に近いので、物事を言葉で説明しながら演じるのが苦手なんです。でも、香さんはその僕の感覚を一つひとつ整理してくれるので、いつもとてもやりやすいです。作品に愛を持って挑んでいる方だと思うので、今回、この作品がどう新しくなるのか楽しみしかないです。

木村:僕は初めてなのでまだ何もわからないですが、優しく、時に厳しく接してくださるとありがたいです。それから、演じていると感覚が研ぎ澄まされるように感じる「ゾーン」に入る瞬間があるのですが、「ゾーン」にたくさん入れる演出がついたら嬉しいなと思います。「ゾーン」に入る瞬間が多ければ多いほど、素敵な作品になると思うので。

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――本作では、ジェイミーとキャシーの5年間を描いていますが、ご自身がこの5年間で変化したことがありましたら、教えてください。


水田:僕はこの仕事を始めて、5年ごとに役者をやるかやらないかを考えているんです。なので、「5」という数字は僕の中では大きな意味を持っています。その5年で自分が何をしてきたか、何を思っていたか、そして5年経った今、自分は何を持っているんだろうというのを再確認するんです。

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――ちなみに、今は5年のうちのどの場所なんですか?


水田:今はちょうど始まったばっかりです。今、30歳なのですが、まず20歳になったときに役者をやるかやらないか決めて、その次は、25歳、そして今、30歳で考えました。

木村:今回も辞めなかったんだね。

水田:辞めなかったね。

平間:じゃあ、あと5年は大丈夫だ。

水田:余命が5年っていう気分だから。

木村:すごいね。デカめのセミだね。

水田 なんでセミ(笑)?

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――(笑)。では、平間さんにとって5年とは?


平間:自分的には短く感じます。アンサンブルをやっていた時から年月は経っていますが、やっていることは全く違っても、気持ちの面では何も変わっていないと自分では思っています。それは、自分自身の根っこにある部分がブレていないからかもしれません。女性と付き合う場合も、5年間は当たり前に付き合える関係性でいたいですね。

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――木村さんはいかがですか?


木村:この5年という月日が自分に与えてくれたものは、「根拠のない自信」です。僕は今、一周回って23歳くらいのテンションに戻ってきているんですよ。23歳の頃は、根拠のない自信が湧いてきていましたが、そこからさまざまな作品を通して理由がない自信はダサいなと思ったり、しっかりやっていかないといけないと思ったり、いろいろと考えてきました。同時に、自分が自分じゃなくなっていく瞬間みたいなものもあって、それがすごく嫌だったんです。なので、今、気持ち的にはまた23歳に戻ろうと思っています。説明のつかない自信は、ある意味、最強なのかもしれないと思いますし、それを持っている自分でありたいと思っています。それは、ジェイミーも持っているものだと思うので、今回は演じる上でも役立つと思います。

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――最後に公演を楽しみにされている方にメッセージを。


平間:恋愛で傷ついたことがある人は、ぜひ足をお運びいただいて、みんなで共感できる空間になればいいなと思っております。傷の舐め合いをしにきてください。

水田:すごく期待度の高い作品だと思うので、そこに立ち向かっていくためには精神力と技術が必要だと思います。僕にはまだまだ足りないものばかりなので、この夏に向けて、どこまで自分を高めていけるのかが課題です。今、身体的な繋がりができない時代だからこそ、人間の心に触れて、観てくださった方たちのそれぞれの人生に照らし合わせて考えていただけたら嬉しいです。楽曲も素晴らしく、エンターテインメント性にも富んだ作品になっていると思うので、ぜひ劇場に足をお運びください。

木村:尖った5年間を経て、根拠のない自信を会得した木村を、ぜひ劇場で観ていただき、楽しんでいただけたら嬉しいです。

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前編~https://ranran-entame.com/ranran/75359.html

 

オフ・ブロードウェイミュージカル『The Last 5 Years』
6月28日(月)~7月18日(日) 東京・オルタナティブシアター
7月22日(木・祝)~25日(日) 大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

オフ・ブロードウェイミュージカル『The Last 5 Years』公式サイト
http://www.last5years.net

 

文:嶋田真己/撮影:早川善博

 

 

 

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