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2023年2月10日 17:00

正木郁&高崎翔太インタビュー 舞台『滄海天紀 陽炎篇』「ミナトとカゲロウという少年たちの物語を最後まで見届けて」

取材/RanRanEntertainment

正木郁と高崎翔太が出演する、舞台『滄海天紀 陽炎篇』が北千住・シアター1010で2月10日から開幕する。本作は、アイディアファクトリーの新ブランド「ALTERGEAR」の第1弾タイトル、Nintendo Switch専用ソフト「滄海天記」の前日譚を描いた、舞台『滄海天記 序篇~天月、闇に墜つ~』の続編。初演から引き続き、ミナトを演じる正木とカゲロウを演じる高崎に公演への思いを聞いた。

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――「序篇~天月、闇に墜つ~」に続き、ミナトとカゲロウを演じるお二人ですが、まずは、それぞれの役どころについて教えてください。

正木:まず前提として、僕が演じるミナトも(高崎が演じる)カゲロウも、神に仕える巫子(みこ)として活動していたところ、世の中が闇に墜ちてしまい、神と意志を通わせられる僕たちが使命を負う物語になっています。

高崎:その上で、僕が演じるカゲロウは、弟のミナトをすごく思っていて優しく、芯のある人物だと思います。「序篇」では、天岩戸に天照大御神と一緒に閉じ込められて、ミナトの助けを待っているところでストーリーが終わったので、今回はそこから始まります。今作では、物語を通して成長していくミナトの手助けをしていきます。

正木:カゲロウはすごく落ち着いた人物ですが、ミナトは対照的で、覚悟ができていないところがあったり、気持ち的に幼さが残る男の子です。特に前作では弱音を吐いてしまったり、可愛いところも多くありましたが、今作ではお兄さんのカゲロウを助けるために覚悟を決めて立ち向かっていきます。前作からご覧いただいている方には特に成長を感じていただける人物だと思います。彼の真っ直ぐさや、完璧ではなくとも立ち向かっていこうとする姿を見ていただけたら嬉しいです。

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©舞台『滄海天記 序篇~天月、闇に墜つ~』


――「序篇」に引き続き同じキャラクターを演じることで、より役や作品に対する思いも深まっているのではないかと思いますが、その辺りはいかがですか?

高崎:僕は、ゲームの声も担当させていただいているので、より物語の全体が見えるようになりました。「序篇」の時は、僕自身宗教が身近ではなかったこともあって、何も疑うことなく天照大御神を信じるカゲロウの思いを理解できないところもありました。ただ、ゲームの声を担当したことで、カゲロウを演じる上では、どこまでも天照大御神を信じ、ミナトを心から思うということが大事なのだと実感できました。

正木:僕も何かを信仰しているわけではないので、翔太さんがおっしゃっていたことはすごく分かります。

高崎:神様を信じた時に生まれてくるような矛盾、例えば願いが叶えられないとか、そうしたことはカゲロウにはないんですよ。

正木:それは、僕たちとは全く違う世界観のお話だということもあると思います。神様が実在して、目に見えて、話もできるというのは、僕たちが今いる環境とは違うので、当然、考え方もまた変わってくるのだろうとは思います。

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――正木さんは、ミナトへの思いに変化はありましたか?

正木:僕自身、この1年で、殺陣もお芝居も色々な作品で経験してきたので、変化はあると思いますが、この作品ではミナトが男の子から男になったのを見せられればいいなと思います。そうした成長が今作のポイントかなと思います。今回、続編ということもあり、意味があるものにしたいという思いは強いですし、座組み全員の作品に対する共通認識が生まれてきたので、稽古場でもそれぞれがしっかりと自分の発言をしているので、きっとグレードアップしたものを本番でお見せできるのではないかなと思います。

――前作から続投のキャストが多いということもあり、やはりコミュニケーションも取りやすかったんですね。

高崎:経験が浅い人がいないということもあると思います。各々やるべきことをやるという作品づくりとしては好ましい環境でした。それはやはり作品の完成図がみんな見えているからだと思いますし、だからこそ話し合いをすることもできたんだと思います。

正木:先ほども言いましたが、すごくディスカッションをしやすい環境だったと思います。現場によっては「これは自分が言うことではないな」とか、「自分が関わることじゃないからいいや」と思ってしまうこともあるのですが、今回はそれがなかった。細かいところでも気づいたキャストがどんどん発言をしていって、1つの作品をよりよくするために言い合える素敵な環境だったなと思います。

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――エピソード0にあたる二人の物語を舞台で上演した後にゲームが発売され、改めて今回、ゲームの内容を舞台化するというメディアミックスの仕方も面白いですね。

正木:舞台を見てゲームをしても楽しめるし、ゲームだけ、舞台だけでも楽しんでもらえると思います。

高崎:いわゆる2.5次元作品には、アニメだったり漫画が原作のものもありますが、ゲームが原作だと絵と少ないボイスだけなので、より抜け出してきたという感覚が強いのではないかなと思います。それから、この作品は近年あまりないほど、ファンタジーを追求している作品です。今は、主人公に残虐性があったり、ドロドロした感情があったりする作品が流行っているかと思いますが、『滄海天記』は超王道のファンタジー。ドキドキワクワクできるし、兄弟の絆も見られるし、闘いのシーンでは必殺技まで飛び出してくる。出演者22人が全員で舞台上を躍動しているので、すごく見応えがあると思います。

――なるほど。では、手応えも感じていると。

高崎:観にきていただけたら、絶対に楽しんでいただけると思います。

正木:僕たちは、より良いものを作ろうと励んできたので、すごくクオリティーの高い作品になっていると思います。舞台作品は劇場に足を運んでいただけなければ、この作品の面白さをお伝えすることができないので、ぜひ観劇していただければと思います。

高崎:それに、「序篇」は終わらないまま終わってしまうというもどかしさがありましたが、今回はストーリーも存分に楽しんでいただけると思います。「序篇」を観ていればより深く楽しめるとは思いますが、観ていない方も今作だけで1つの作品として楽しめるので多くのお客さまに来ていただきたいですね。稽古場の時点で及第点が取れている作品だと思いますが、舞台はお客さまが入って初めて完成します。熱量が上がるのはもちろんですが、お客さまの呼吸や出す空気によっても変わってきます。今回は、映像を使った演出も素晴らしいので、劇場でお客さまの前で演じられるのが楽しみです。

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――見どころが満載の作品ですね!

正木:そうですね。やはりキャラクターの気持ちが丁寧に描かれていて、それぞれがどういう人生を歩んできたのかも分かるストーリーなので、そこも観ていただきたいところです。それにプラスして、映像やアクションがありますし、細かいところまで観ていただけたら『滄海天記』の楽しみ方としては成功かなと思います。

高崎:キャラクターの人生や物語というのはもちろん楽しんでいただきたいですし、あとはミナトとカゲロウに敵対する織田信長たち敵役の方々がすごくかっこいいのでそれも見どころです。やはり、物語は悪役が存在感を発揮すると説得力がある物語になると思っています。特に後半に向けて、どんどん期待度が高まっていくと思うので、楽しみにしていてください。

――では、今作が「兄弟の絆」を描いた物語ということにちなんで、ご家族についてもお話をお聞きしたいのですが…お二人は兄弟はいますか?

高崎:います、姉が二人。

正木:僕は兄が一人います。“絆”エピソードは何かありますか?

高崎:僕が東京に出てきた当初、姉が家に住まわせてくれていました。僕は、もともと、服屋さんになりたくて東京に出てきたんですよ。地元の新潟で就職活動をしていたのですが、面接で落ちてしまって…それで、もう東京に出ようと。その頃、姉が東京に住んでいたので、ワンルームに一緒に住ませてもらって、仕事が決まるまで面倒を見てもらいました。姉がいたから東京にも出てこれたし、それがあったから今があると思うので、感謝してます。

――今も仲が良いのですか?

高崎:すごくいいですよ。毎年、正月には家族で集まっています。お互いに連絡も取り合ってます。

――正木さんは?

正木:僕は4歳上の兄がいるのですが、性格も好みも正反対なんです。子どもの頃は、一つの部屋を二人で使っていたので、よくケンカしていました(笑)。僕にとって、兄はある意味、反面教師です。兄がやって怒られたことはやらないようにしてきたので、両親に怒られることは少なかったと思います。小さい頃から「大人びている」と言われることが多かったのですが、それはやはり兄を見ていたからだと思います。今は、住んでいる場所も離れているのでほとんど交流もないですが、甥っ子や姪っ子の写真を母に見せてもらい、可愛いなとほっこりしています。

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――ありがとうございました! 改めて読者にメッセージをお願いします。

高崎:まずは、すでにご観劇いただきました方、ありがとうございます。そして、これからご観劇予定の方、迷っている方もぜひよろしくお願いします。「序篇」からスタートして、こうして物語が完結できるというのは、キャスト冥利に尽きます。今回、新たなキャストも入りましたが、結束力のあるカンパニーで最後まで駆け抜けられるというのはとても幸せなことだと感じています。ぜひたくさんの方にミナトとカゲロウという少年たちの物語を最後まで見届けていただきたいです。前作を観ていなくても楽しめる作品になっていますので、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです。

正木:今回、こうして続編が上演できるのも、前作に足を運んでくださった皆さんやゲームを楽しんでくださった皆さんのお陰だと思うので感謝の思いでいっぱいです。皆さんの気持ちを少しでも明るくできる作品になるよう精一杯お届けできたらと思っております。細かいところまでこだわっている作品です。ぜひ何度でも観ていただけたら嬉しいなと思っています。

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【公演概要】
タイトル:舞台『滄海天記 陽炎編』
 原作:滄海天記プロジェクト
脚本・演出:松多壱岱

出演:
ミナト ・・・正木郁
カゲロウ ・・・高崎翔太
レイジ ・・・上仁樹
カズヤ ・・・千葉瑞己
ナギサ ・・・毎熊宏介
ゲント ・・・鮎川太陽
織田信長 ・・・沖野晃司
宇喜多直家 ・・・橘龍丸
九鬼嘉隆 ・・・工藤大夢
村上武吉 ・・・鵜飼主水
天照大御神 ・・・霜月紫
月読命 ・・・松村優
須佐之男命 ・・・縣豪紀
雷光・・・力丸佳大
御影・・・佐藤祐亮
森蘭丸・・・とまん 他

日程:2023年2月10日(金)〜14日(火)
場所:シアター1010(東京都足立区千住3-92 千住ミルディスⅠ番館 11F)
10日18:30~
11日13:00~ ☆18:00~
12日■13:00~ ■☆18:00~
13日☆18:30~
14日14:00

☆2 月 11 日(土・祝)18 時公演終了後アフタートーク
「神 3&水軍大将ナイト」
出演:工藤大夢(九鬼嘉隆役)、鵜飼主水(村上武吉役)、松村優(月読命役)、縣豪紀(須佐之男命役)、MC 霜月紫(天照大御神役)

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☆2 月 12 日(日)18 時公演終了後アフタートーク
「印岐水軍&カゲロウナイト」
出演:正木郁(ミナト役)、高崎翔太(カゲロウ役)、上仁樹(レイジ役)、千葉瑞己(カズヤ役)
毎熊宏介(ナギサ役)、鮎川太陽(ゲント役)、MC 霜月紫(天照大御神役)

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☆2 月 13 日(月)18 時 30 分公演終了後アフタートーク
「第六天魔王ナイト」
出演:沖野晃司(織田信長役)、橘龍丸(宇喜多直家役)、力丸佳大(雷光役)、佐藤祐亮(御影役)、とまん(森蘭丸役)、MC 霜月紫(天照大御神役)

チケット:全席指定(税込)
SS席特典付き 11,000 円/ 特典無し 9,900 円
S席特典付き 8,800 円/特典無し7,700 円

■ライブ配信
   2023年2月12日(日)13:00公演/18:00公演  (2公演)Rakuten TVにて発売
■購入期間 : 2023年2月19日(日)18:00まで
■ディレイ配信の視聴可能期間 : 2023年2月19日(日)23:59まで
■配信ページ
<Rakuten TV> https://live.tv.rakuten.co.jp/content/442779/
公式サイト:https://soukaitenki-stage.com/ 
公式Twitter:@soukaistage

 

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