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2023年11月8日 21:58

内野聖陽・主演 舞台『芭蕉通夜舟』2024年10月紀伊国屋サザンシアターにて上演決定

1983年に初演された井上ひさし作の舞台『芭蕉通夜舟』が、主演・内野聖陽、演出・鵜山仁にて11年ぶりに上演される。2019年に上演された舞台『化粧二題』で第76回文化庁芸術祭演劇部門(関東参加公演の部)優秀賞を受賞した三者が、松尾芭蕉を描いた本作で再結集。

『芭蕉通夜舟』は、40年にわたる芭蕉の俳人としての人生を、一人語りを中心に富士三十六景になぞらえて全三十六景で描く。ほぼ一人芝居とはいえ、めまぐるしい舞台転換、さまざまな景(シーン)を支える黒子とも、芭蕉は絶妙な会話を重ね、その人生を彩り豊かにあぶりだす。苦悩する芭蕉がやがて到達した視点を描くだけではなく、人生の豊かさや、その可能性の大きさを伝え、「“人はひとりで生き、ひとりで死んでゆくよりほかに道はない”ことを極めるために苦吟した詩人」と称した芸術家の苦悩を追体験する、井上評伝劇の快作となっている。

内野聖陽 コメント
またも一人芝居。いえ、ほぼ一人芝居。前回の『化粧二題』では、見えない透明の劇団員たちが居て、一人で演じていても孤独感はありませんでした。でも今回は『人は独りで生き、独りで死んでいくより他に道は無い』ことを極めるために苦吟した芭蕉さんです。聞いただけでも凄まじい人生!尻込みしそうです。しかし、役者というのも孤独なお仕事です。この作品を読んだときとても共感するメッセージが込められていると感じました。ほぼ一人で芭蕉の人生を背負うのは怖いけれど、井上ひさし先生の言葉の力、鵜山仁さんの熟練の演出、そして黒子役の若い共演者と共に、芭蕉の人生に食らいついて、挑みかかって、俳諧で道を究めた芭蕉の人生をあぶり出したいと思っております。
面白いことを深く、そして愉快に、そして真剣に、表現していきたいと、期待と恐怖ないまぜの状態の裏で、私の闘志はひそかに育ち始めております。
どうぞご期待ください。

鵜山仁(演出)コメント
『奥の細道』の序文には、「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人也」とあります。
芭蕉は旅する、ハイクする、というのが通り相場ですが、この旅は、おそらく人の一生の射程を超えて、月日とともにどこまでも、銀河の果てまでつながって行くはずだと思います。
そんな旅の道案内となるべく、アートがどんな役割を果たせるか、これがやはりわれわれにとっては、大きな関心事です。
今回、内野芭蕉が、40年来の旅のタスキを受け継いで、悠久の旅路の船頭をつとめます。

こまつ座 第151回公演『芭蕉通夜舟』
東京公演:10月 紀伊国屋サザンシアターTAKASHIMAYA
地方公演:11月 兵庫県立芸術文化センター(兵庫公演)
愛知公演予定 他

 

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