2016.11 取材:記事・写真/RanRan Entertainment
<後編>「ロミオとティボルトの関係で何かぶちかましたい!
――ティボルトはいつもナイフを持ち歩いていますが、広瀬さんが公演期間中これは欠かさず持ち歩く!というものは?
僕、荷物を持ち歩くのが嫌で普段、仕事の時でも出来る限りバッグとか持たないんですよ。手ぶらが大好きなんです(笑)。財布や携帯はポケットに入れるので、ポケットに入る物くらいしか持ち歩かないんです。やる気は十分あるんですよ(笑)。でもそんな風だから、場合によっては、手ぶらで仕事場に来てスタッフさんとかに『こいつ、やる気あるのか!?』って思われるかもしれないですね(笑)。
――それだけで不安じゃないですか?
財布に携帯…あと、のど飴!(笑)。そんなにないんですよね。モノとかではなく、ゲン担ぎみたいなものは公演ごとに作ります。例えば、(舞台)袖から出るときは右足から出るとか、メイクの順番はファンデーションを塗って、アイシャドウを入れて眉毛を描いて、最後にアイラインするといったような流れとか。本番のステージは毎回ごとに違うんですけど、お客様の前に立つ直前の、気持ちを上げていく上でのキッカケというか、ルーティンみたいなものは些細なものですけど毎回、確かに作っていますね。
『1789』のフェルゼンの時は、最初は密会のシーンだったのですが、シャルロットに案内される前、袖から出る直前に、鞘から剣を少し抜いて一回“カチッ”とやっていました(笑)。背筋を整えた後、カチッと一回やるのが『1789』の時の僕のルーティンでしたね。やる気スイッチじゃないですけど、“カチッ!”『ハイ!(気合い)入れた!』みたいな(笑)。
――なるほど。今日(9月5日)の舞台(制作発表会&ミニライブ)では何かゲン担ぎはされましたか?
いや~今日はもう、超緊張しましたぁ。緊張しかなかったですねぇ。正直、制作発表会とかこういった場は苦手なんですよ。記者の方々がたくさんいらっしゃる目の前で話すのは苦手で、『早く、早く終われっ!』って思っていました(笑)。個人的な取材は好きなんですけど、記者会見などは舞台とは違うじゃないですか。舞台はストーリーや役の積み重ねがあって完成された姿を披露しますが、制作発表会はこれから役を作っていく前の、今お見せできる精一杯の姿なわけで。今日のライブから初日幕開けまでにどれだけ変わるのだろうか、という楽しみ方もあるのですが、やる側としては本当にイヤでしたね、アハハハ(笑)。
――そんな感じには見えませんでしたよ(笑)。
いやいや~それこそ、この場で『ロミオ、(僕を)殺してくれっ!』って思いました(笑)。
――(笑)。そんなロミオ役の古川さんとは今回敵対関係になるわけですが、それについて何かお話などされましたか?
まだしてないですね。何かすごくニコニコしながら雄大くんに『広くん、ティボルトどうやるの?(笑)』って言われたくらいで(笑)。それに対して僕もまだ絵がなかったので、『どうなんだろうねぇ』という会話はしましたけど。前回観た古川ロミオは雄大くんにぴったりだなって思いましたし、僕が観た彼の作品の中では、ロミオを演じる古川雄大が一番好きなので、それに対峙できるというのはすごく嬉しいし、自分はどうぶつかって行けるのか、僕自身もすごく楽しみにしているんです。雄大くんだけじゃなく、キャスト陣やお客様もびっくりさせたいなと思いますね。そういったものが作れれば願ったり叶ったりですけど。
もちろん、稽古期間は紆余曲折しながら作り上げていくと思いますし、その過程で小池修一郎先生をはじめ、キャスト陣をいい意味で裏切れたらいいなと今の段階では考えているのですが、そう上手くはいかないな…と。でも、もう体当たりで挑むしかないですね。今わかってないことなどいっぱいあると思うので、一日一日を大切にぶつかって行くしかない。初日までどうなっているのか、僕自身もわからないですね。
――共演も多い古川さんとはよく呑んだりされるのですか?
お互いお酒はそんなに強い方ではないのですが、ちょいちょい二人でご飯行ったりとか、地方公演では宿泊先のホテルでよく二人で喋ったりしていますね。お互いインドア派でひとりでも平気みたいなところが似ているかも(笑)。
――ひとりでいる時はどんなことをしていますか?
ぼぉ~としていますね(笑)。ぼぉ~としているのが好きで何も考えない。ひとりで考えていると最終的にはネガティブになってしまうので。そうならないように、何も考えずにぼぉ~としたりテレビを見たりしていますね。雄大くんも同じような感じなので、彼を見ていて、多少僕と似ている部分があるな、変わり者だなって思うことがある(笑)。多分、雄大くんも思っているはずです。『こいつ変わってるな』ってね(笑)。でも、”変わってるな“と思う人って、舞台上ですごく魅力を発揮する人だと思うんですよね。プライベートも想像できて舞台上でもどう演技するのか、すべてわかってしまうよりかは、『何でそういう捉え方をする?』とか何か気になる要素を持っている人の方が役者として僕は好きですね。そういう意味で古川雄大という役者には魅力がいっぱい詰まっているなと思う。だからこそ、ロミオとティボルトの関係で何かぶちかましたいと思っているんです。
――役者さんの中には公演期間中、敵対する相手役とは会話を避けるという話をよく聞きますが、お二人はそんなこともなさそうですね?
敵対するポジションで作品作りのためにそうするのは無きにしも非ずなのかな、とも思います。でも、僕はそういうタイプではないので、雄大くんに舞台上で殺された後も肩組みながら笑っていそうですけどね(笑)。たとえ役柄を引きずってぎこちない関係になったとしても、それはそれで一生懸命、役になりきったと思えばいいかな。
――広瀬さんは1月6日にメジャーデビューシングル『夜明けのカリヨン』をリリースされ、ライブも行われていますね。
CDも出して、ワンマンライブも2回ほどやらせていただいたのですが、それは僕の人生において、表現者として挑戦しているカテゴリーの一つなんです。ただ歌うことも好きなんですけど、そこで表現することやお芝居をすることでより自分が楽しめている感覚があるんですね。デビュー曲もミュージカルティストな楽曲でしたし、何か自分なりの表現ができないかと考えたら、チャレンジできる場所がライブだったんですよね。
――ではその他に挑戦してみたいことは?
いっぱいありすぎて…今までやったことがないことをやりたいです。強いて言えば、コメディをやりたいですね。ふざけるだけがコメディではないですが、ふざけることは好きなので。ちょっとしたワンシーンでふざける演技はやったことがあるのですが、作品自体がコメディ作品というのは、まだやったことがないので是非やってみたいなと思いますね。僕は芸人の方を大尊敬しているんです。人を泣かせることより、笑わせる方が難しいと思っていますので、1つあげるとすればコメディをやってみたいですね。
――最後になりましたが、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。
新しく生まれ変わる『ロミオ&ジュリエット』2017年版。本当にそれぞれがどう作り上げていけるのか楽しみであり不安もありますが、ここから来年1月の本番に向けて、毎日挑戦しながら、ぶつかりながら、壊れながら修復して一生懸命に作品を作り上げていきます。『ロミオ&ジュリエット』は今後も違うキャストや場所で、色々な形で表現されていく作品だと思いますが、僕たちが作り上げていく『ロミオ&ジュリエット』は2017年版しかないので、その一瞬を是非観に来てほしいと思いますし、お客様の心を奪えるようなものを残せるように、ティボルトとして新しい広瀬友祐を皆様に届けられるようがんばります!是非劇場でお会いしましょう!
前編~https://ranran-entame.com/wp-ranranentame/?p=43041&preview=true
広瀬 友祐(ひろせ・ゆうすけ)
1985年10月14日生まれ。東京都出身。舞台、映画、TV等で活躍。主な出演作に『1789』、『エリザベート』、『メリリー・ウィ・ロール・アロング~それでも僕らは前に進む~』、『黒執事』、『戦国BASARA3、4』、『REVELATION GARDEN-スパルタクスの反乱』、『阿修羅のごとく』等。
【出演情報】
■TipTapオリジナルミュージカル『Play a Life』青猫チームでの出演
【公式サイト】http://www.tiptap.jp/
日程:2016年11月16日(水)~11月21日(月)
会場:すみだパークスタジオ倉
■ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』ティボルト役(ダブルキャスト)
【公式サイト】http://romeo-juliette.com/
【東京公演】日程:2017年1月15日(日)~2月14日(火)
会場:赤坂ACTシアター
【大阪公演】日程:2017年2月22日(水)~3月5日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール
広瀬友祐公式サイト:http://www.hirose-yuusuke.com/
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