取材:記事・写真/RanRanEntertainment
宅間孝行主宰のタクフェス春のコメディ祭!第3弾『仏の顔も笑うまで』が2020年4月より開催される。2004 年に東京セレソンデラックス(宅間孝行主宰、2012年解散)が上演したシチュエーションコメディ『Happy』を改題し16年ぶりにパワーアップして戻ってくる。作・演出・主演の宅間孝行、モト冬樹、樋口日奈(乃木坂46)、肥後克広(ダチョウ倶楽部)が舞台への意気込みを語った。
――東京セレソンデラックス時代から数多く手がけていたシチュエーションコメディの中で、今回このタイミングで『Happy』を再演する経緯は?
宅間:当時、切ない作品とコメディを交互にやっていた時期があるのですが、切ない作品の評判が良くて、そちらの方に重心がいって、コメディをずっとほったらかしてきたのです。僕にとってはどの作品も苦しんで、思い入れがあるので、関テレ(関西テレビ)さんとコメディ祭を立ち上げた時に、コメディをちゃんとやれたらいいなと思ったのです。特にかしこまった理由はないんです。
――改題の理由は?
当時は公演が決まるとチケット発売に合わせて、一番最初にタイトルを決めていたのです。コメディは英単語と決めて名付けていました。今回改めて上演するに当たり芝居に沿ったタイトルにしたかったので改題しました。
――みなさんご出演が決まった時のお気持ちは?
樋口日奈:毎年タクフェスのポスターを見ていて、いいなぁとマネージャーさんにも話をしていたんです。だから今回決まった時は嬉しかったです。“やったー”と思ったのですが、いざとなると、怖いなぁ、そわそわするなぁという不安も大きいです
本格派コメディは初めてなので何か勉強しなくてはと、まずは吉本の新喜劇を見ました。みなさんがまじめに本気でやっている姿がすごく面白かったので、私も本気でがんばりたいです。覚悟してます(笑)
モト:ほんとにくだらないことを一生懸命やるのが好きで、前回『あいあい傘』で(宅間と)やり取りする場面があって、何を言っても受け止めてくれるんですよね、この人が。だからものすごく楽しみです。お笑いだと適当みたいに思われますが、一生懸命本気でやらないと逆に説得力がなくなってしまうんです。コメディはいろいろな要素が入っているから普通の芝居より一生懸命やるものだと思います。笑ってもらうのが一番いいです。
肥後:最初になんで、僕をキャスティングしたのだと、お笑い芸人というカテゴリーの中で芝居チックなことをやる芸人さんもいれば、いろいろしゃべりが上手い人とか、いろいろあるじゃないですか。私は単に熱いおでんを人の顔にくっつけるという(笑)
でもオファーをいただいたので、頑張ってやろうと思っています。
――16年ぶりの再演はいかがですか?
宅間:大変です。なんでこれ再演することにしちゃったんだろうって(笑)。冒頭2人(宅間とモト)の場面の台詞の分量も多くて大変です。今回、台本通りきっちり進めていくというより、やりながら作っていきたいと思っています。そういう意味では、モトさんとは前回もやっていて気心も知れていて、やりやすいです。全然気を使わないので(笑)
モト:舞台やるときに自分でアドリブやれるところは意外と少ないんですよ。今回はそういう部分で楽しみですね。どうなるかわからないですけど。
宅間:俄然コメディの方が疲れるんです。パワーがいるのです。けっこう覚悟してやります。コメディはどこか力業みたいなところもあります。僕は俳優さんが作る笑いは芸人さんが作る笑いと違うところは、笑われるところだと思っています。 “あいつばかだね”って言われて、“なんあほなんだ”とお客さんが上から見て、僕たちのことを笑ってくれているというのが、俳優の笑いの作り方だと思っています。シュール笑いを取りにいくというよりは、全力全力という部分が多いので大変です。自分も怖いです。本番やるのが。死ぬほど疲れるんだろうなぁと思って(笑)。声とかもカスカスになりそうです。
――タクフェスの魅力は?
樋口:笑いあり、涙あり、切なさがあること。舞台を観に来て、涙が流れたり、悲しい気持ちになったり、すっとその世界に入れて、自分の人生に重ね合わせたりできることです。
泣く、怒るのポイントはだいたい同じだと思うのですが、笑うポイントは違うから、自分のポイントで、人とは全く違ったポイントで笑えるのは魅力的だと思います。見に来る人が素直に楽しめるのは素敵だと思います。
肥後:宅間さんの計算された台本なり、シナリオなり、演出なり、いろいろとあると思うのですが、宅間さんのマンパワーというか、存在感、オーラ、が強いのでそこに少しでも近づけたらと思います。
モト:宅間君の舞台に出るということで最初に観たのが『笑う巨塔』です。みんな一生懸命やっているなという印象がすごく強かったですが、終わったと思ったらみんなで踊ってたりして、大変だ!これ、と思いました。前回自分が演じたのはコメディーではなかったのですが、一生懸命さは変わらなくて、全員が一生懸命やるということはやはり舞台として心を打つものがあると思います。
――最後に、物語のテーマ、訴えたいことがあればお聞かせください?
宅間:僕のコメディーシリーズは必ず政治家が出てくるのですが、僕にとって政治家はとてもコメディな存在なんです。日々見ていて、あほだなと思うことがあります。そういう人たちを、全面的にこれでもかっというぐらいコメディの中でやっつけていくのが爽快です。今回は、お寺が舞台で、2004年初演当時のニュースをもとにしたエピソードが描かれています。コントをやりながらも大人っぽい要素が入っています。ただ、詳細についてはあまり言いたくないです。不意打ちをしたいです!
■作・演出 宅間孝行
■出 演 宅間孝行 モト冬樹 / 水 夏希 / 樋口日奈(乃木坂 46)八木将康(劇団 EXILE) 鈴木裕樹 越村友一 外岡えりか 横山 涼 / 秋本奈緒美 肥後克広(ダチョウ倶楽部)
■会場
東京公演 2020 年 4 月 22 日(水)~4 月 29 日(水・祝) 全 10 回公演
渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール (東京都渋谷区桜丘町23-21)
お問い合わせ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日 12:00~18:00)
■愛知公演 2020 年 5 月 9 日(土)~ 5 月 10 日(日)全 3 回公演
御園座 (愛知県名古屋市中区栄1丁目6−14)
お問い合わせ:東海テレビ放送 事業部 052-954-1107 (平日 10:00~18:00)
■岩手公演2020年5月14日(木)全1回公演
北上市文化交流センターさくらホール(岩手県北上市さくら通り2-1-1)
お問い合わせ:岩手めんこいテレビ 019-656-3301
■福島公演2020年5月16日(土)全2回公演
けんしん郡山文化センター中ホール(福島県郡山市堤下1-2)
お問い合わせ:福テレ音声ガイド 024-536-8011
■兵庫公演 2020 年 5 月 20 日(水)~ 5 月 24 日(日)全 7 回公演
兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール (兵庫県西宮市高松町2-22)
お問い合わせ:芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255(10:00~17:00 月曜休※祝日の場合翌日)
■タクフェス『仏の顔も笑うまで』公式HP
http://takufes.jp/hotoke/