映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』ジャパンプレミアの興奮冷めやらぬ翌日に、トム・クルーズが記者会見!
2014/7/1 11:16
前日は全国横断弾丸ツアーで、最終地東京、六本木でのジャパンプレミアを含め、延べ12000人のファンと熱い一日を過ごしたトム・クルーズ。2014年6月27日(金)前日の疲れも全く見せずに記者会見を行った。映画への熱い想いとを監督のダグ・ライマン氏とプロデューサーのアーウィン・ストフ氏とともに報道陣へアピールした。
前日はブラックスーツにネクタイというフォーマルな装いでジャパンプレミアに登場したトムだったが、この日はグレーのシャツにパンツ姿というカジュアルスタイルで、リラックスムードの中会見がスタートした。
以後、ダグ・ライマン監督=(DL) トム・クルーズ=TC アーウィン・ストフプロデューサー=AS
―挨拶―
AS:こんにちは、そして今日はお集まりいただきましてありがとうございます。こうして日本に今おりますことを大変光栄に思っておりますし、製作当時から日本原作のこの作品が凱旋して、日本の皆様に見ていただく瞬間を皆待ち望んでいました。暖かく迎えてくださいましてありがとうございます。
DL:今回日本に着きまして、昨日は『オール・ユー・ニード・イズ・キル』の3都市ツアーということで、日本の皆様のサポートを肌で感じました。圧倒的に素晴らしい体験であり、とても意味のあることだと思います。3年前にこのプロジェクトを始めたわけですが、最初からトムは日本の観客を意識して、日本でどういうふうに受け入れられるのであろうか?これに日本語の字幕がついた時にどういうふうに皆さん見るのか?常に日本を意識していました。そして最終的なプレミアの地が日本だということも、とても意義のあることだと思います。
TC:改めて皆さんに感謝の言葉を申し上げたいと思います。今回の訪日は特に昨日のことは、私は一生忘れられないくらい印象深い経験をしました。そして今回メインの3人(主演、監督、PD)が一緒に参りまして、今あるこの時間が非常に素晴らしいものと感じています。本当に日本のためにこの作品を作りまして、シェアできるということは心からの尊敬(プラウド)だと思っていますし、興奮して胸がドキドキする思いです。国際的にもとても反響の良い映画となっていまして、その点とても嬉しいことです。日本は明日から先行ロードショーということで、名誉に思っています。(今お疲れではないですか?との問いに)いいえ!エネルギーをいただきました。実はあまり寝ていないのですが、全然平気です!
DL:本当に昨日の体験はエキサイティングでした。ファンの皆様のトム・クルーズへの愛情を、もの凄く感じられました。そして同時にトムがその愛情を返しているということが素晴らしいです。昨日は舞台挨拶とレッドカーペッドの順番が逆でしたよね。もしこれが先にレッドカーペッドをしたなら、上映が真夜中になっていたでしょう。(笑)
―質疑応答―
―原作が日本の小説ですが、日本の小説の良さはどのようなところで感じられましたか?そしてその良さは映画を作るにあたってどんな影響を与えましたか?―
AS:私はこの小説がとても気に入りました。オリジナル以上に独創的だしエキサイティングなものです。とりわけ気に入っているのはこの中のラブストーリーです。小説に強い女性のキャラクター(リタ)が登場します。超能力を持っていて何度でもループできるという人物は、(主演を)超えるキャラクターでなければならないということで、そういう女性がいるということが素晴らしいし、今回はこの二人のラブストーリーに集中したいと思ったのです。
このような独創的なラブストーリーを創ることは難しいことであり、大きな映画の世界を作らなければならない。そして人間的なキャラクターを作らなければならない。我々は役作りに非常に時間をかけましたが、ダグ・ライマン監督はご承知のように、いつも強い女性を出してくるし、ユニークな女性を造りあげる名士でありますので、その点本当に良い監督にめぐり逢ったと思います。この素材をダグ(ライマン監督)とやるということに意味があると思いました。
―今回、一番のチャレンジだったことをそれぞれのお立場から教えていただけますか?―
DL:まず一番の挑戦はこの映画を製作することでした。これほどにコンセプトがオリジナルの作品を映画化するとはとても大変なことです。そしてそれをこのようにできたのは、やはりトム・クルーズの意欲、この作品を映画にしたいという気持ちでした。製作にかかわっている全員が自身を持ってやっていけるという気持ちになれたのです。
AS:今回桜坂さんから聖なる信頼を受けて『オール・ユー・ニード・イズ・キル』という映画化を託されたと思います。非常に素晴らしい題材だったので、このアダプテーションは自分にとって責任があると思ったわけで、これはパートナーシップを意味しています。
今回はトム・クルーズがともパートナーシップとして一緒に仕事をしましたが、日本の作家と一緒に組んで仕事をできたのも素晴らしい体験でしたし、偉大な芸術というのは全く違う視点の人たちが集まり、コラボレーションしてできるものだと思いました。
TC:3人で初めて会ったとき約束を交わしました。自分自身にまずチャレンジしよう。一番いい顔を見せられるよう最高の映画を作ろう、キャラクターやストーリーについても野心的にいこうではないかと。あらゆるステップが全てチャレンジに沿ったステップを踏んでいったわけです。
もちろんダグ(監督)が先頭になりまして、クルーを組んだわけですが映画自体がユニークなアートです。一人では映画はできません。あらゆる人が関わって彼らの知識、技術、芸術性で映画ができていくわけで、こういうトーンにしようということが映画に忠実に再現されました。娯楽、ユーモア、ロマンス、アドベンチャー、感情を揺さぶるところなど皆が集まって実現しようとしたわけです。
私が創る映画は常にお客様を意識して作るストーリーであり、役作りであります。ビジュアルはストーリーとキャラクターを盛り上げるためのものなのです。アクションが注目されがちですが、それを裏付けるキャラクターがないと意味が無いものになってしまいます。そしてそれが一つの世界を作っていくわけで、それは創造的であると同様、いつも見慣れたものでもあるわけです。
男女の関係も独創的で、命をかけての関係であり、次元が積み重なりキャラクターであります。この機動スーツを着ているわけですが、皆がチャレンジしてこれを造り上げました。非常によくできているのですが、ストーリーがそれを包み込むわけであり、そこにキャラクターを結びつけていくわけです。
ですからこの映画が素晴らしかったのは、あらゆる部門に携わっている人たちが同じ目的に向かってベストを尽くしてここに集結したという美しさだと思います。本当に心高ぶる素晴らしい体験でしたし、こういう映画に携われた感動はとても大きなものでした。各自がA+++のものを持ち込まなければならないのです。
今日はここに座っていて、この映画で働いてくれたあらゆる人たちのことを想って彼らのチャレンジに対して、改めて感謝をしていますし、非常に協力的な方たちでした。本当に素晴らしいことだったと思います。
―共演されたエミリー・ブラントさんはアクション初体験だったと思いますが、トムさんの影響があったと伺いましたが、どうでしょうか?―
TC:私は今でも映画鑑賞がとても好きで、なんとこの忙しい中、一日に一本は映画を観ます。そして彼女の映画は全部見ています。もの凄い才能があるし、役柄の幅がドラマからコメディーまで凄いです。
そして普段もスクリーン上でもとても知的です。(彼女が)キャストに決まった時、我々は嬉しくて、これでいい映画ができるぞと思いました。とても強く、人間的で、チャーミングだし。もちろん彼女はスタントの経験はないのでとても厳しい訓練に耐えました。運動神経のある方で、凄いスタントをこなしました。
このスーツを最初、どのようにデザインするかを話し合いましたが勿論、映画をする前にはこのスーツのことは知らなかったわけで、他の俳優たちも着るわけです。エミリーがどうやってこのスーツを着こなしていけるだろうかと周囲も気にしていました。俳優たちには、このスーツを着こなすための体力をつけるプログラムが組まれていましたが、エミリーがスーツを着て最初のテストをスタントチームとしました。勿論、僕もそうです。
とても重たくて冷蔵庫を担いでいるような感じなのですが、彼女はタフでしたよ。スタントがあって彼女に聞いてみました。「スタントで無理なことをやらされなかったかい?」と。すると彼女は「とても重たかったわ。」と言いました。(笑)私は彼女のご主人とも仲がいいので、まずこの映画では彼女を現場で笑わせたいと思いました。そして彼女を弱虫にせずトレーニングをしてもらいたいと思いましたが、感心するような仕事をしてくれました。彼女に心から感謝しています。
―ループしながら死んだり生きたりの繰り返しを見ていて、次第に笑いがこみ上げてくるという不思議な感覚を覚えました。そして映画の中では色々な女性と浮名を流していましたが、今回エミリーさんとの共演で見所などありましたら教えてください。―
DL:とにかく今回この映画で私は非常にエキサイトしていたのは、主人公が始まって10分で死んでしまうのが興奮してしまう場面です。何しろトム・クルーズをキャスティングして全然戦えない兵士にして、最初の10分で殺されてしまうなんて、見たこともないトム・クルーズを見ることができます。
エミリー・ブラントさんを相手役に選びましたが、彼女も本当にチャーミングで知的な女性です。でもそれはスーツを着て1時間くらいすると変わってしまいます。しかしこれはとても難しい役でありました。トム・クルーズは超能力を持っておりますが、それを彼女が支配しなければなりません。
エミリーは力もありますし勇気もあります。最初に日本の影響がこの映画化にあたってどのように出ているかということを聞かれたかと思うのですが、このエミリー・ブラント演じるヒーローは日本的なヒーローだと私は思います。
ここで大きな疑問はトム・クルーズが演じるキャラクターは、最終的に果たして日本の文学によく出てくる、静かなるヒーローになれるのか?ということです。
TC:本当に(監督が)おっしゃってくださったように、この男女の関係がこの映画の美であり、オリジナルで創造的なところであります。そのようなキャラクターを演じることは役者冥利に尽きることで、素晴らしい体験でした。
我々の夢としてはお客様を感情的にストーリーに巻き込んでいこうということで、そこにドラマの力強い説得力を与えようと思いました。そしてそれを越えて笑わせてしまおうというチャレンジです。しかしここに出てくるキャラクターはあくまでも宇宙の生物ではなくて、この時代の男と女なのです。
―先行上映で日本の観客は一週間早く見る機会がありましたが、どのように感じられますか?―
TC:先週、本当は公開したかったです。(笑)創ったものとしては一日でも早く見て欲しいです。
AS:この映画を製作しているときにとてもユニークだと思ったのは、一番のプロモーションは皆さん、観た方々です。それだけ観客の満足度とクチコミ力が強い作品です。ですから先行上映へ日本の方々も見に行っていただいて、必ずやこの映画の素晴らしさを皆さんが他の方に語ってくださると期待しています。
いかにこの作品がエンターテイメント性に優れているのかの証明であると思います。そしてひとつだけ付け加えさせていただきたいのが、自分のキャリアの中で最もわくわくした部分がこの映画制作時にありました。
当初脚本開発を監督としている中、トム・クルーズが参加を表明してくださって、3人でトムの居間で脚本の読み合わせをしていたんですね。そこで突然、トムが役柄を演じ始めて下さった時に、元々企画としてはめちゃくちゃ楽しい映画だなと思っていたのですが、ここまでユーモアがあるとは全く気がつかなかったのです。
本当に彼がいつもリビングルームで演じているのを見た時に、これはスリリングな映画になると心から思ったし、観客の皆さんがスクリーンで見たら凄い体験になるだろうな?と思っていました。そしてその通りになったこの作品をどうぞ、皆様もご覧ください。
DL:先行上映は二回!ありますので是非見て欲しいです。先ほどアーウィン(PD)がご披露した最初のミーティングの時から日本の観客のことをずっと話していました。
本当にトムはラブストーリーがあるかと思うくらい、日本のファンを愛しています。レッドカーペッドだけではありません。本当に3人だけでミーティングをしている時にも私はそれを感じました。
彼曰く、このシーンは日本ではどう受け止められるか?このユーモアは日本人には伝わるだろうか?この字幕を読んでいる間、ビジュアルを見るチャンスが無いのではないか?常に日本の観客を意識しています。とにかく日本をずっと意識した作品がやっと公開になるということで皆さんにいち早く見ていただきたいという想いです。
―トム・クルーズ挨拶―
「今日は来てくださってありがとうございます。もう一度お礼を申し上げます。いつもご歓待に感謝致します。今回は素晴らしい旅でした。このことは忘れられません。もうすぐにここを発ちますがそれはサヨナラではありません。また、すぐに会いましょうということです。どうもありがとうございました。」
心の底から、日本を愛しているトム・クルーズの日本原作の映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』は7月4日(金)全国2D/3D/IMAX同時公開!今までに見たことのないトム・クルーズをこの目で確かめるしかない!!
『オール・ユー・ニード・イズ・キル』
[キャスト]
エミリー・ブラント(リタ)
ビル・パクストン(ファレウ曹長)
トム・クルーズ(ケイジ)
ブレンダン・グリーソン(ブリガム将軍)
[スタッフ]
ダグ・ライマン(監督・製作総指揮)
クリストファー・マッカリー(脚本)
ジェズ&ジョン=ヘンリー・バターワース(脚本)
桜坂洋(原作)
アーウィン・ストフ(製作)
[STORY]
最初にドイツが襲われてから5年、謎の侵略者”ギタイ”からの攻撃は拡大の一途をたどり、もはや世界は滅亡寸前にまで追い込まれていた。唯一の希望は、新型ハイテク機動スーツを着用し、1日で数百体の敵を倒した最強の女性兵士・リタの存在だった。
米軍メディア担当のケイジ小佐(トム・クルーズ)は、将軍からの命令に背いて逮捕、ヒースロー基地に送り込まれる。翌朝、いきなり出撃するが、軟弱で口だけの元広告マンのケイジは、開戦5分であっけなく命を落とす。
だが次の瞬間、ケイジは出撃前日に戻っていた。それから延々と同じ日を繰り返す”時のループ”に囚われる・・・
2014年アメリカ映画・2014年 日本公開作品/原題:EGGE OF TOMORROW
上映時間:113分/スコープサイズ/ドルビーアトモス+ドルビーサラウンド7.1
字幕:戸田奈津子/吹替版翻訳:アンゼたかし/吹替版演出:鍛治谷功/映倫区分:G
配給:ワーナー・ブラザース映画
c2014VILLEGE ROADSHOW FILMS(BMI)LIMITED
公式HP