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2019年1月31日 10:18

【前編】菜葉菜、永瀬正敏&佐藤浩市との共演に大きなプレッシャーも「贅沢で幸せ」『赤い雪 Red Snow』インタビュー

取材:記事・写真/RanRanEntertainment

10年に1本とまで言われる脚本を携え、本作で長編デビューを飾る甲斐さやか監督のもとに、永瀬正敏、菜葉菜、井浦新、夏川結衣、佐藤浩市ら日本映画界屈指の俳優陣が集結。美しい雪景色の中、胸に突き刺さる人間ドラマを描いた『赤い雪 Red Snow』が完成した。本作は、実際に起きた少年失踪事件をもとに、失踪した少年の兄・白川一希と事件の容疑者の一人娘・江藤早百合が出会ったことから交錯する運命が描かれる。本作で、早百合を熱演した菜葉菜に、作品への思いや撮影の裏話を聞いた。

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——名だたる名優が名を連ねる本作にW主演としてご出演が決まったお気持ちからお聞かせください。

甲斐監督が、以前に撮られた短編を観て、「この監督が撮る作品に私も出てみたいな」と思っていたので、この作品のお話をいただいて嬉しかったです。役者人生において、こんなすらばらしい作品に一本でも出会えるかどうかと思えるくらいの物語と役柄だったので、こういう作品に出演することは本当に幸せだと思います。

——脚本を最初に読まれて、どこに一番面白みを感じましたか?

(菜葉菜が演じる)早百合と(永瀬が演じる、早百合の母が殺したとされる少年の兄である)一希は、対峙する役ではあるのに、どこかで共通し、通じる部分があります。でもそれを、二人は決して表には出さない。劇中でもセリフでそれを明言しているわけではないのですが、表現というか…作品の中で(共通しているということが)感じられるんです。そこが、映画らしい映画だと感じましたし、重厚感があると思いました。あの台本を読んだだけでも、監督の独特の世界観が目の前に広がるんです。それが一番の魅力で、監督が思い描く世界観の中に入りたい、身を委ねたいと思いました。もちろん、登場人物もそれぞれ魅力的です。

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——菜葉菜さんが演じた、早百合はかなり過激で難しい役柄だと思いますが、どのように小百合を理解し、演じましたか?

撮影に入る前に、監督とディスカッションする時間をいただけたので、早百合に対しては監督と掘り下げ、共有した認識を持って作り上げることができたんですよ。監督からは「例えば、道ですれ違った時に、この人ヤバイな、関わりたくないなって思う人がたまにいる。早百合は、そういう何も喋らなくても凄みやヤバイ空気をまとっていることが感じられる人であってほしい」というお話があったので、それは意識しました。そういう人物であるには、彼女の背景や生い立ち、(子どもの頃の)環境が大きな影響を与えていると思い、説得力を持たせるために、虐待をされた人の思い、大人になってどう感じているのかを調べて、そういった体験談をたくさん読ませていただきました。

そうやって時間をかけて作り上げはしましたが、撮影では雪深い山形で感じるものや出てくるものがあると思ったので、現場に入ったら監督に身を任せました

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——一希との乱闘シーンはとても印象的でした。雪の中での撮影は大変ではなかったですか?

大変でした。(本番前に)足跡はつけられないので、場所を移動して大きな動きだけリハーサルをして一発勝負で撮影したのですが、緊張感がありましたね。私自身も、あのシーンを失敗したらこの作品はダメになるくらいの思いでしたし、監督もスタッフさんもみんなが集中して…。実際に、ビニールも被せられたんですが、被せられると本当に何も見えなくなるので、怖かったです。私、閉所恐怖症なんですよ。だから、ビニールを被るっていうのは、本当に嫌で、怖かったです。

——閉所恐怖症の方には、キツイですね。

撮影前に監督とディスカッションをした時に、監督から「何か怖いものありますか?」って聞かれたんですよ。それで、その時に閉所恐怖症なんですとお伝えはしていて、その時は「そうなんですね〜」なんて笑いながら話していたんですが…監督は、それを聞いて、ビニールを被せたら面白いんじゃないかって思ったらしいです。菜葉菜の究極のヤバイ顔が出るんじゃないかって(笑)。脚本を読んで、このシーンがあったので、監督怖いなって思いました(笑)。そういう意味でも、大変なシーンでした。

——でも、だからこそ、真に迫ったものになったんですね。

ありがとうございます。そうなっていたのだとしたら、報われます(笑)。

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映画『赤い雪 Red Snow』

出演:永瀬正敏、菜葉菜、井浦新、夏川結衣、佐藤浩市、吉澤健、坂本長利、眞島秀和、紺野千春、イモトアヤコほか
脚本・監督:甲斐さやか
製作:「赤い雪」製作委員会
(C)2019「赤い雪」製作委員会
2月1日(金)より全国公開

公式サイト https://akaiyuki.jp

 

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