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2022年6月25日 13:29

中村倫也、吉岡里帆の抜け殻みたいな状態を見るのが好きでした! ゲキ×シネ『狐晴明九尾狩』舞台挨拶

取材・撮影/RanRanEntertainment

ゲキ×シネ『狐晴明九尾狩』の舞台挨拶が6月24日(金)、新宿バルト9で行われ、主演の中村倫也、共演の吉岡里帆、向井理が登壇した。

 

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2021年劇団☆新感線41周年興行秋公演として行われた『狐晴明九尾狩(きつねせいめいきゅうびがり)』がゲキ×シネとして大スクリーンに登場。いのうえひでのり演出、中島かずきの書き下ろしにより、「狐の子」を名乗る陰陽師・安倍晴明(中村倫也)と、陰陽師・賀茂利風に化けた九尾の狐(向井理)との手練手管の頭脳戦が描かれる。

 

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安倍晴明を演じて、中村は「かずきさんとは初めてだったんですけど、何でこんなに俺のことが分かるのかな?というぐらい、(台本を)読んでいてすぐに腑に落ちる台詞とか行動とかが多かったので、(その理由を)いつか聞いてみたい、そんな感じの役でしたね」と振り返り、具体的には「『人も妖かしもともに(住めば)都だ』みたいな台詞が出てくるんですけど、なんかそういうノリとか節々に、(もとい)端々に。節々が痛い(苦笑)」と説明、語句を間違えて言い直す場面も。さらに、5年ぶりの出演となった劇団☆新感線には「劇団員の方々がゲスト(客演)を迎え入れるのに慣れていて、全力で甘えられる人たちって感じでしたね」と全幅の信頼を寄せていた

劇団☆新感線初参加で桃狐霊タオフーリンを演じた吉岡は「劇団の皆様もすぐに仲間に入れてくださって稽古も本当に楽しかったですし、新感線を追いかけてこられたファンの皆さんからも温かさを感じ、参加できて本当に光栄な仕事だったなと思いました。本当に節々が痛かったです(苦笑)。半年ぐらい節々が痛く、すごくやりきった感のある痛みというか、新感線はパワフルでした」と満足そうに話した。

 

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自身の役作りについて、吉岡は「想像していた狐とちょっと違いまして、尻尾と耳がめっちゃ大きいし、その重さに殺陣の動きがついていけないときがあって。稽古では軽い発砲スチロールみたいな尻尾をつけてやっていたので、本番用をつけた瞬間、急に難易度があがって。励まされながら頑張りました」と振り返った。

今回が一番難易度の高い役を演じたという向井は「(衣装が)重かったです。重量を途中で代えてもらったんですけど、立っているだけで疲れてくる。(向井の衣装は第1、第2、第3と舞台が進むにつれて、衣装がどんどん重くなって)2幕の最後が一番重いです」とキツかったを明かす。最初は晴明と幼馴染みの役だが、2幕になって強く変身していく・・・。

また、新感線について向井は「チームとして成熟している。(高田)聖子さんも『私たちはスパイスだから、スパイスだけではなにもできない』と言うように、客演をアレンジしてくれる。そういう存在だったので、一生懸命やっているだけで、(自身も)その色に染まっていくような劇団なんだなと思います」と評価した。

ここからは、中村から見た吉岡について。中村は「いやあ、すごかったですよ」と感嘆、「新感線の客演に出る若い女の人に求められる要素って大変なんですよ。コミカル、愛嬌、めちゃくちゃ体力を使う。今回は殺陣の達人みたいな(早乙女)友貴とコンビで、立ち回りも多く・・・。最初は多分分かっていなかった」と同情も。吉岡は「最初は結構向こう見ずで大胆なこと言うなあと思う瞬間が稽古場でもありました」と回想、中村は「あんまり人に弱いところを見せない人なので、『大丈夫です』と言って、大丈夫じゃない状態になっていた稽古も見ていたし、でも、これだけ一生懸命にやれる人はまず少ないだろうなあって思ったし、本当に立派な女優さんだな」と称賛した。

さらに、中村は「やることが多いので、ちょいちょい頭が追いついていかない、体が追いついていかないみたいな状態の里帆ちゃんを稽古中にも本番中にも何回か見ましたね。その抜け殻みたいな状態を、僕は見ているのが楽しくて好きでした」には、吉岡は「灰みたいになっている日が何日かあって、やることが本当に多いんですよ、同時にやるっていう要素が。演出のいのうえさんはできると信じている。『君たち、役者なんだから、できるよね』みたいな!」と述懐。中村は「何回か一生懸命動いて、頑張って台詞を言っている里帆ちゃんがいるけど、魂はどこかに幽体遺脱している。でも、最後まで大きな怪我もなく、なかなかできることじゃないなと思いました」と吉岡の大変さを明かしていた。

 

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続いて吉岡から見た向井について。吉岡は「“頭身”がすごい。なんで、そんなに顔が小さいのという感じ」と容姿の第一印象を話し、さらに「向井さんが今回の役の衣装を着られると本当に美しくて、白と銀が合わさった着物がもう映える、映える! 神々しいというか悪役だけれど、なんか本当に美しくてなんて憎めない。お二人が最後に戦っているシーンは素晴らしい!舞台でしか感じられない凄みを感じましたし、向井さんって、めっちゃリラックスが凄い。私のなかでは、目が血走っているみたいに思っていた一人だったので、ありがたいマイナスイオンをいただいていました♡」と向井との共演を喜んでいた。

そして、向井から見た中村について。向井は「“新感線”というジャンルがあるぐらいはっきりと色付けされている劇団ですし、(中村が)そこで頭をやるっていうプレッシャーもあったと思いますけど、それよりも色々楽しんでやる姿勢を見ていて感じましたし、客演の人たちからしてもすごくやりやすかったじゃないかなと思います」とマイペースで演じていた中村を称賛した。

 

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最後、これからご覧いただくお客さまに向けて、中村は「(演劇を)観られなかった人も同じようにより細かいところまで楽しめるようになっていると思います。観て損はない作品になっています。見どころは一生懸命頑張る狐さんと“私も魂を吸い取られたい”が続出という理っち、あとはニーニー(竜星涼)の肩の筋肉も見どころだと思います。愉しんでください」と呼びかけて、舞台挨拶を締めくくった。

ゲキ×シネ『狐晴明九尾狩』は6月24日(金)から全国の映画館にて、3週間限定で上映される。

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